40代以下の「老人環」に要注意・・・
日刊ゲンダイヘルスケア+
【転載開始】
■黒目の周りに白い弧が・・・
40代以下の「老人環」に要注意
公開日:2020年11月06日
年を重ねると体にさまざまな変化が
表れる。
肌はシミが増えて潤いが失われ、
膝や腰が痛くなる。
目も例外ではない。
老眼で近くが見えづらくなるだけでな
く、目の角膜の周りに白い弧状の曇り
が表れてくる。
しかし、この白い弧が若い頃にできた
とすると……。
「先生、両側の茶眼の縁が白くなって
きました。白内障でしょうか?」
田中聡子さん(仮名、43歳)が近く
の眼科クリニックに駆け込んだのは8月
のこと。
朝、鏡を見ていて目の角膜の周りに白い弧
ができているのに気がついた。
「清澤眼科医院」(東京・南砂)の
清澤源弘院長が言う。
「これは水晶体が紫外線や加齢などで
白く濁る白内障ではなく、老人環と呼ば
れる中高年に見られる角膜の変性です」
角膜は目の前方で透明なドーム形に
なっている。
老人環ができると、角膜の周辺部に弧状、
半円形、または全周に、白色または灰色
の混濁帯が表れる。
「高齢者に老人環が見られた場合は他
に目の症状を示すことはほとんどなく、
視力も最後まで低下しません」
老人環はその名の通り主に老化によって
起きる。
60歳以上の人の約60%にこの状態が
あり、80歳以上ではほぼ100%がこれ
を持っている。
「原因は角膜の表面に近い部分に形成
される脂肪沈着です。血液中の脂肪は、
人の食事中の脂肪に由来し、肝臓でも
生成されます。コレステロールは血中に
表れる脂肪の一種です。ただし、老人環
の発生は、その患者のコレステロール
濃度が高いことを必ずしも意味しません」
■脂質異常症が隠れているケースも
しかし、45歳くらいまでの人に老人環
が出たとしたら話は別だ。
放置すれば、心臓疾患、脳卒中などにつな
がる脂質異常症が見逃される可能性がある。
そのため医師は若くして老人環がある人は
脂質異常症を疑い、血液検査を行うことが
ある。
脂質異常症には、LDL(悪玉)コレス
テロールが140㎎/デシリットル以上の
「高LDLコレステロール血症」、HDL
(善玉)コレステロールが40㎎/デシ
リットル未満の「低HDLコレステロール
血症」、中性脂肪が150㎎/デシリット
ル以上の「高トリグリセライド血症
(高中性脂肪血症)」が含まれる。
ちなみに、LDLコレステロールと中性
脂肪の両方とも数値が高い場合はLDL
コレステロールの直径が小さい
「スモールデンスLDL」となって血管壁
に入り込みやすくなり、心筋梗塞などの
リスクを一層高めるともいわれている。
「脂質異常症は発症していても本人にほ
とんど自覚がありません。血液検査を受け
て初めて発症の事実を知ったという患者が
ほとんどです。数少ない自覚症状としては
蓄積したコレステロールにより手や足の腱
が腫れたり、皮膚にしこりができたりしま
す。これが、上まぶたの鼻寄りにできれば
眼瞼黄色腫です。アキレス腱が腫れると
心臓病になりやすいという話はここからき
ています。同様に角膜周囲にコレステロー
ルがたまったときにできるのが老人環なの
です」
脂質異常症と診断された場合、治療は
まず食生活の改善だ。
「これまでコレステロールや脂質の多い
肉の脂身、卵、乳製品などが多い洋食を
中心とした食生活をしていたのなら和食
などに変えて、野菜を多くとるようにし
ましょう。また夕食が夜遅い時間だと
カロリーや脂質などが消費されないまま
就寝することになり、コレステロール値
が高い状態のままになる。夕食は早めに
済ませましょう。ただし、食事の回数を
減らすと1回あたりに吸収するカロリー
や脂質が多くなりやすい体質に変化する。
1日3食を規則正しくとることが重要で
す」
食事に気をつけていて痩せ形なのに
50代未満で老人環が出たという人は、
家族性高コレステロール血症の疑いが
ある。
「家族性高コレステロール血症は生ま
れつきの疾患です。肝臓の細胞表面にあ
るタンパク質『LDL受容体』の遺伝子
やそれに関連する遺伝子に異常があるた
めに血液中のLDLコレステロールが
細胞内に取り込まれず、血液中にたまり
やすくなり、脂質異常症の中でも心筋
梗塞などのリスクが最も高くなります」
目は口ほどにモノを言う。
年をとればとるほど、ときに自分の目を
観察することが大切だ。
【転載終了】
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痛タタタタ・・・が口癖に。
私も歳を感じるほど、あちこちに
トラブルが現れてきました。
最近、白内障の手術をし、年齢を
自覚しましたが、つくづく、
「歳は取りたくないな」と思う今日
この頃。
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