Go To利用、まったく正反対の人たちが、ちょうど半数ずつ存在・・・

 Business Journal 


 【転載開始】


 ■Go To利用、まったく正反対の人たちが、 

 ちょうど半数ずつ存在・・・ 

 “不思議な感覚”の正体 2020.11.12 

 ※抜粋。 


 11月1日、今回で2度目となった大阪都構想 

の住民投票は、ほぼ真っ二つに意見が分かれ 

た結果、賛成49%対反対51%で否決されまし

 た。 


 <前振り省略> 


 ■世の中が元に戻ったかのごとくの錯覚 


 さてこの現象を踏まえて、今回、本格的に 

取り上げたいのは、実は三番目に紹介した 

Go To キャンペーンの話です。 

私の周囲を見ても利用意向が真っ二つに分か 

れています。 


  Go Toが楽しくてしょうがなくて沖縄に 

行った翌々週末には今度は京都旅行だという 

知人や、それまでずっと出勤したら夜は家に 

戻るだけの毎日だったのが、Go To イートが 

始まってからは週3ペースで飲食店で豪遊し 

てから帰るという友人が私の周囲に実際にい 

ます。  


 一方で、「それでも新型コロナが怖いから 

あまり外に出たくない」

 「Go Toのせいでまたコロナが増えているよ 

うな気がしてとても心配だ」という知人も 

実際にいます。  


 では世の中の平均はどうなのでしょう。 

実際に取材目的で軽井沢に出かけてみたとこ 

ろ、現地は観光客で大賑わいの状況です。 

旧軽井沢に向かう国道は自動車で渋滞ですし、 

ホテルのチェックインではフロントから廊下 

に続く長い行列に長時間並ぶことになりまし 

た。 

ガラガラではないかと予想した地元の 

レストランも客で賑わい、商店街ではどの 

お店も店頭に「地域共通クーポン券利用でき 

ます」のポスターが貼られ混雑しています。  


 旅行に出かける前の私の予想はもっと閑散 

とした軽井沢を想像していました。 

実際、7月頭にプライベートで旅行した軽井沢 

はそんな感じだったのです。 

ところがGo Toおそるべしで、11月に再訪した 

軽井沢はまるで新宿の繁華街のように需要が

 持ち直していたのです。 


 「そもそも国民の半分が外出したくないと 

言っているのに、なぜ観光地があれだけ 

賑わっているの? 国民がコロナが怖いなん 

ていう報道は偽情報じゃないのか?」 


 そう疑ってしまうかもしれませんが、 

実は真実はそうではなくて、国民の半数は 

あいかわらずコロナを恐れて自粛生活を 

行っている一方で、国民の半数がコロナの 

新しい日常に慣れて大胆に活動を始めている。 

だから両極端の行動が起きて、その結果、 

世の中が元に戻ったかのごとくの錯覚が起き 

ているのです。 

この状況は今年5月に私が予言した記事が 

そのまま現実になったものです。  


 さきほど紹介した世論調査でも、全体の 

46%がGo To トラベルを「利用したくない」

 と回答したといいましたが、なかでも 

70歳以上は62%が「利用したくない」、 

30%が「利用した、ないしはしたい」と言う 

回答で、外出拒否の傾向が強いことを示して 

います。 

一方で18~29歳の若者層は「利用したくない」

 が31%に対して「利用した、ないしはしたい」

 が68%。 

つまりおもしろいほど数字が逆転しているの 

です。  


 これは21世紀型の分断社会のリアルとでも 

いうべき現象です。 

まったく意見が正反対な人たちが世の中の 

それぞれ半数を占めていて、それぞれの日常も、 

SNSなどのメディアを通じてみる世界もまった 

く異なっている。 

それが平均化されることで、どちらの立場から 

見ても「少しおかしい」と感じる平均的な世の

 中の姿が描かれるのです。 


 それに気づかないで、  


 「感染者数がついに1000人を超えたにもかか 

わらず、なぜGo To トラベルなどやるのか?」 


  と疑問に感じたり、逆に 


 「1泊2日の大阪旅行で一流ホテルに泊まって 

も交通費込みでツアー代金が実質1万6000円。 

この時期だから宿も航空券も安くとれる。普通 

に新幹線の切符を買ってホテルを取れば4~5万 

円なのに、なんでGo Toで旅行に行かないのか? 

行かない人の気持ちがわからない」  


 とそのメリットを強く主張する人がいて、 

それぞれの主張が正反対なのです。  


 実際に起きている社会現象はその平均値です。 

つまりGo To トラベルで賑わう観光需要も、 

Go To イートでにぎわう飲食店需要も、 

どちらも半分はそもそも新型コロナの影響で需要

がまったくなくなってしまったもので、残り半分

はGo To キャンペーンという国策で 人工的につく

られた爆発的な需要だということ です。 

そう考えると、今年の秋冬はGo Toのおかげで 

無事に年を越せそうな関係者も、来年2月から 

はまた需要が半減する寒い時期を覚悟すべき 

かもしれません。


 ■新しい時代の始まり 


  話を分断社会に戻して、Go To キャンペーン

 の経済構造を考えてみます。

 国家予算約1.7兆円を投下して新型コロナで 

壊滅的な状況に陥っている観光業界や飲食業界、 

イベント業界を救おうという政策なのですが、 

国民ひとりあたり1万3500円程度の税金がその 

原資になっていることが、単純計算すればすぐ 

にわかります。  


 たとえば同じ3人家族でも、80歳と75歳の 

夫婦が50歳の息子と同居している世帯では 


 「とてもじゃないけどコロナの時期は外出し 

たくない。それにしても合計4万円の税金を 

こんなことで使うのは怒りを感じる」という 

ことになりますし、30歳と25歳と4歳の娘の 

3人家族なら、 

「年齢的にもコロナは大丈夫。仕事の収入で 

はこんなおいしい思いは二度とできないから 

毎月旅行と外食に行ってできるだけ元をとろ

 う」と考えることになります。


  その際に全体がバランス良く成立するため 

には、後者の家族がこのGo To キャンペーン

 の期間に8万円おいしい思いをしてはじめて 

マクロ政策で収支が合うことになります。

 なぜなら後者の家族に関しても一世帯あたり 

4万円相当の税金がかかっている計算だから

 です。 


 つまり国民が真っ二つに分断された世界で は、

5割の人たちが「Go To怖い」と言って 家にひき

こもり、5割の人たちが 「Go Toお得じゃん!」

と喜んで2 度旅行に 出かけ、10回ディナーを楽し

み、合計8万円 のおトクをゲットするようなおか

しな出来事 が起きて、それで世の中の経済がなん

とか 回るというような不思議な出来事が起きるの

 です。 


 こうして平均だけを見ていると、世の中が 

まったく理解できず、逆に身の回りだけを 

見ていると世の中の両極端のどちらかしか 目に

入らないという、とても不思議だけれ どもそれ

が現実であるという新しい時代が 始まっている

という話なのです。 

 (文=鈴木貴博/百年コンサルティング代表取締役)


 【転載終了】

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 >「1泊2日の大阪旅行で一流ホテルに 

泊まっても交通費込みでツアー代金が 

実質1万6000円。この時期だから宿も 

航空券も安くとれる。普通に新幹線の 

切符を買ってホテルを取れば4~5万円

なのに、なんでGo Toで旅行に行か ない

のか?行かない人の気持ちがわからない」  


 不安もなく旅行ができる環境を幸せと 

考えるようにしていただきたいものです。


  世の中には。行きたくても行けない人

が 沢山いること、他人の税金も含まれて

いる ことも認識すべきです。  


 最近の人は考えることが出来なくなって 

いると言われますが、なぜ行かないのか 

考えてみることですね。  


 例えば我が家は高齢の親が3人いて、 

我々夫婦が分担して面倒を看ています。 

また、私は喘息があり、妻も乳がんで 

放射線治療をして肺を焼いています。 

万一の感染を考えれば、とても、旅行 

には行けません。 


  私なりの意見ですが。

 

LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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