菅政権の無策がまねく高齢者クラスター
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■菅政権の無策がまねく高齢者クラスター
施設検査3カ月放置 公開日:2020/11/20
新型コロナウイルス第3波が猛威を
振るっている。
19日の新規感染者は2388人となり、
2日連続過去最多を記録した。
第3波が深刻なのは重症化リスクの高い
高齢者の感染が目立つことだ。
ようやく菅政権は、高齢者対策に乗り
出す姿勢を示しているが、後手の極み
である。
19日過去最多の197人の感染者を
記録した札幌市は、今月だけで7件の
高齢者施設クラスターが発生。
17日に起きた新潟市の介護施設クラスター
は感染者が43人に上る。埼玉県でも今月、
複数の高齢者施設でクラスターが確認され、
朝霞市の老人ホームでは入所者50人、
職員18人が感染している。
菅首相は19日、「感染が拡大する地域の
高齢者施設などで検査を徹底する」と語り、
西村経済再生相と田村厚労相に指示したこと
を明らかにしたが、いったい今まで何を
やっていたのか。
■就任2カ月でようやく担当大臣に指示
安倍首相(当時)は8月28日の辞任会見
で「特に重症化リスクの高い方がおられる
高齢者施設や病院では、地域の感染状況な
どを考慮し、職員の皆さんに対して定期的に
一斉検査を行う」と明言していたはずだ。
それから、まもなく3カ月、首相に就任して
2カ月、菅首相はようやく担当大臣に指示し
たのだ。
医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏
が言う。
「病院や高齢者施設は、飲食店と違い、
ソーシャルディスタンスができない。だか
ら、予防的な検査で陽性者を発見して、
隔離することで安心して運営できるのです。
世田谷区は10月から有症者や濃厚接触者
に限らない『社会的検査』を高齢者の多い
介護施設で開始しています。神戸市や広島
県でも同様の動きがあります。もっと早く
菅首相がリーダーシップを発揮し、全国的
に高齢者施設での検査の体制を整えていれ
ば、今の高齢者施設のクラスターは防げた
可能性が高い。この3カ月間の無策は大き
いですよ」
高齢者の感染リスクは施設に限らない。
5~6月に北海道で頻発した昼カラクラスタ
ーの感染者は、ほとんどが60歳以上だった。
札幌市の昼カラ喫茶店の男性経営者は
「昼カラを生きがいにしている高齢者は少な
くない」と話していた。
高齢者は時間があり、高齢者同士でネット
ワークを築き、交流も盛んだ。
隣近所、カラオケ仲間、老人会……と幅広い。
自宅でゲームに興じる若者よりも活動的な面
もある。
高齢者自身も、ネットワークから感染が広が
ることを心配している。
「菅首相は『コロナ最優先』と言いますが、
口だけです。担当大臣に指示した『高齢者施
設の検査徹底』も本気でやるとは思えません。
ごく一部の高齢者施設で検査を実施して、
お茶を濁すのではないか」(上昌広氏)
田村厚労相は19日、全国知事会の
飯泉嘉門徳島県知事らとオンライン会談し、
高齢者施設で発熱症状の人がいた場合、
検査実施の徹底を求めた。
どうやら、発熱の発症者を条件とする
「限定的な検査」のようだ。
これでは高齢者クラスターは収まりそう
にない。
■Go To イート見直し 専門家「4人まで」
に根拠なし
新型コロナウイルス感染再拡大を受け、
政府は飲食店支援策「Go To イート」の人数
を「原則5人以上の飲食は対象外」などの
制限を検討しているが、専門家はその効果を
疑問視している。
同事業費の半分を占めるインターネットの
グルメサイトを通じたポイント還元事業は、
予算枠消化で今月中旬までに新規の予約受け
付けをほぼ終了した。
所管する農水省は対応策として、参加者が
制限を超える場合、複数の個室やテーブルに
分けて同席を4人以下にすることなどを挙げ
るが、強制は難しく、結局は客の理解や店側
の努力に頼るしかない。
東京医療保健大大学院の菅原えりさ教授
(感染制御学)は「何人なら安全という
線引きはない。経済と対策の妥協点が4人
なのだろう。一時中止も含め、勇気を持った
決断が必要だ」と指摘している。
【転載終了】
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菅氏は総理大臣というタイプではな
いでしょう、なぜやろうとしたのかは
疑問ですが。
個人的には、官邸スタッフにも問題
があるように思うのですが。
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