格好悪いったらありゃしない・・・

コラム狙撃兵 長周新聞



【転載開始】

■格好悪いったらありゃしない

 2021年2月18日 


 いやはや、聞いたこともないような酷い話で

ある。

「あいちトリエンナーレ2019」の展示作品

(昭和天皇の写真を燃やした)を巡って、

知事の対応を批判する高須クリニックの

高須克弥院長が団体の代表をつとめ、

河村たかし名古屋市長、さらに日本維新の会の

関係者らが加勢していた大村知事リコール署名

のことだ。

愛知県選管が提出された43万5000人分の

署名を調べたところ、8割超にあたる

36万2000人分で不正が見つかり、

県選管は地方自治法違反の疑いで15日に県警

に刑事告発したが、翌16日に中日新聞がさら

に驚愕のスクープを放ったではないか。


 なんと、名古屋市の広告関連会社の下請会社

が、大手人材紹介会社を通じてアルバイトを

募集し、遠く離れた九州の佐賀市内の貸会議室

で、数十人の男女に愛知県民の名前や住所が

書かれた名簿をリコール署名簿に書き写させ

ていたとして、男性アルバイトの証言とともに

報じたのだ。

昨年10月中旬から下旬にかけて、佐賀市内の

貸会議室に集められたアルバイトたちは、

作業中は携帯電話に触れないようポリ袋に

しまった状態にされ、1人当り数時間から

十数時間ほど、時給950円で働き、500円

の交通費も支給されていたのだという。

署名の頭数を揃えるために何者かがカネを出し

て、本人の了解もない愛知県民の名前や住所と

いったプライバシーを晒したうえで、名簿書き

を外注していたのである。


 運動の中心にいた高須氏は関与を否定して

いるものの、集まった署名の8割で不正が

見つかり、なおかつ本人直筆でなければなら

ないリコール署名が外注されていたというのが

事実なら、団体の代表として事の顛末について

説明責任が問われるのは当然であろう。

これは明らかに犯罪行為なのだ。

バイトを募集した広告会社の幹部は

「リコール運動を主導した事務局の指示」と

説明しており、もはやこの期に及んで

「いったい誰がカネを出してやらせたのか?」

などと不思議がるのも野暮な話であろう。

カネを持っており、なおかつリコールに面子

をかけて挑んだ者がこの大量署名偽造の主犯格

と見なすのが自然なのだ。

だって、その他の人間にわざわざこんな真似

をする理由も動機もないのである。


 リコールには86万筆が必要だったという。

しかし、不正以外の有効と認められた署名は

実際には7万3000筆ほどだった。

つまり、この運動は有権者から

「YES高須クリニック♪」

(CMのキャッチコピー)ではなく、

NO高須クリニックを突きつけられたに等しい

といえる。

そして、大胆にも水増しで36万2000筆を

上積みしたり、何者かが外注までしていた事実

が発覚したり、民主主義とか地方自治法など

屁とも思っていない行為の数々が浮かび上がって

いるのである。

いわゆるネトウヨ界隈の跳ね上がりが大村知事

リコールに興奮していたものの、これではとんだ

反社会勢力という以外に表現が見つからない。


 政治信条は誰しも自由である。

リコール署名運動というのは有権者に認められた

権利であり、その行使について何人も制限される

ものではない。

しかし、やるならもっと正々堂々とやれよの一言

に尽きる。

カネで解決(水増し)してしまうあたりが自信の

なさをあらわしているような気もして、

大暴れする割にはちょっと格好悪いったらありゃ

しないと思うのである。  


【転載終了】

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 懲りない御仁ですよね。


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