何が新総裁だ。世の中、どん詰まってるぞ!
井筒和幸の「怒怒哀楽」劇場
【転載開始】
■何が新総裁だ。世の中、どん詰まってるぞ!
何もかも解体してゼロからやり直せ
公開日:2021/10/02
ここ何年か、冒頭に
「これは実話に基づいている」と出る洋画が
増えている。
世界中、安直なフィクションにつき合う暇は
ないし、作り話は飽きられてるようだ。
1日に公開される「007」の映画にしろ、
「これは本当にあった世界転覆計画の実話
です。ボンド以外は」とでも謳わないと、
見てられないかもだ。
でも、邦画は相も変わらず作り話ばかり。
宣伝用のDVDでしか見ないが、ホラ話が
ほとんど。
日本軍の南京虐殺の実相はこうだとか、
あの政治家は田中角栄より悪党だったとか、
そんな踏み込んだものがあってよさそうな
のに一つもない。
愛と正義の押し売りばっかり。
「虚構の中にこそ真実が」なんてそんな
時代はもう終わってるぞ。
ウソ話でも号泣したとか、そんな映画や
小説ほどアホらしいものはない。
号泣とか、よく言えるもんだ。
「癒やされた」とか、幼稚な言い草が
はびこっている。
先日、タクシーに乗るなり、70歳前の
運転手のオヤジさんがまくし立ててきた。
これは実話。
「カントク、まさか自民党と違うやろ?
あんなカッコだけの総裁なんか“アベの
桜見る会”も“森友の改ざん忖度”も絶対に
手ぇつけよらんし、ゴマかすやろけど、
立憲民主の枝野のおっさんはええこと
言うてたで」と。
「はぁ、何ですの?っていうより先輩
は大阪でんのんか」と聞くや、
「そうやねん。岸和田、カントクの映画
みたいに若い時、ワシもボウ振り回し
とったんよ」
「えー、ボウて何の棒でんの?」
「いや、それより枝野が税金を・・・次の
選挙で自民党いわっしょったら(政権を
取ったら)」と。
久しぶりに聞く“河内弁”が心地よかった。
「悪名」シリーズの田宮二郎の清次の言い
回しだ。
「で、立憲民主が政権取れば、年収が
1000万円の者までは、所得税を1年間
払わんでええようにして消費税も減ら
しまっさ、と本気で言うとったよ。金持
ちや株で儲けとるブルジョアから税金
取ったるって。キャピタリズムちゅうの
んは必ず崩壊するんやけど」と。
感心しながら「オレも1000万以下やし、
助かるわ」と返すと、
「皆そうや。今、人口の9割5分は1000万
以下。ワシみたいな貧民は3000万人はおる
し。絶対、立憲民主か野党に入れたら税金
タダや」と。
「よう知ってまんな。おっちゃんは前か
ら反自民?」と聞くと、
「ワシは直接民主主義者やから代議制は
ナンセンス、選挙は行ったことなし」
「ワシ、京大の全共闘やっとったんよ、69年
の10.21国際反戦デモでもマルキにモロトフ
投げまくったし」とその横顔が青年に戻って
いた。
モロトフは火炎瓶、マルキは機動隊だ。
この日は心が弾んで、69年の東大安田講堂
攻防戦の本など読み直した。
ユーミンの歌じゃないが、あの日に帰るなら、
日本人はあの頃のラジカル(根本を見つめる)
思考に返って、何もかも解体してゼロから
やり直したらどうだ。
何が新総裁だ。世の中、どん詰まってるぞ。
【転載終了】
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記事に同意なので、コメントはなし
です。
>「ワシは直接民主主義者やから代議制
はナンセンス、選挙は行ったことなし」
これはいけません、選挙は行きましょう。
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