大阪府と包括協定を結んだ「読売新聞」・・・
佐高信「この国の会社」
【転載開始】
■大阪府と包括協定を結んだ
「読売新聞」ナベツネの特権論
公開日:2022/01/31
大阪府と連携して、いよいよ新聞で
あることをやめた読売新聞が同じく
権力べったりの産経新聞を買収するの
ではないかという噂が流れているらし
い。
読売に身売りするわけだが、すでに
政権に身を売っているのだから、
驚くには及ばないのだろう。
身を売った者同士の”結婚”である。
「新聞は昭和26年の日刊新聞紙法や、
独禁法の特例としての再販制度や、
公選法その他いくつかの法規で、その
特権が守られています。それは、この
国の民主主義を支える原論の自由と独立
を守るために与えられた特権であって、
新聞は特定の人物の私有物であっては
なりません。公私混同は許されません。
そのことは、現在経営陣にいるわれわれ
も、鉄則として守られねばならないこと
です」
これは、何と、読売のドンのナベツネ
こと渡邉恒雄が2002年の販売店の総会
で主張した特権論である。
同年7月の『読売新聞社社報』に載って
いるが、あくまでも新聞であった場合の
特権である。
しかし、20年経った現在でも渡邉は読売
が自分という「特定の人物の私有物」に
なっているとは考えられないだろう。
内部から反乱を起こした清武英利と私
の編著『メディアの破壊者 読売新聞』
(七つ森書館)で清武はブラックジョーク
のようなこ渡邉発言を紹介しつつ、読売の
現状を「情けない」と嘆いている。
一番おかしいのは、巨人軍の過去の
契約金をめぐる内幕を暴露した
2021年3月15日付『朝日新聞』の記事の
ネタ元が清武であると断定して訴えたこ
とで、何と東京地裁はそれを認めてガサ
入れまでおこなわれた。
これはまさに新聞として自殺行為だと
言わなければならない。
逆に『読売新聞』の記事について情報源
を明らかにせよと言われたら、明らかに
するということだからである。
大体、新聞は訴えられる側であっても、
訴える側ではないだろう。
言論で勝負できないから司法権力に助け
を求める読売は、その時点で、もう新聞
ではなかった。
読売は清武と関わりのあった社員を、
清武叩きの尖兵に使って、彼の身辺を
調査させた。
これでは定款に興信業とかを加えなけ
ればならない。
老害のナベツネの顔色をうかがって
いる意気地のない幹部や記者の背筋は、
ドンが退場しても伸びることはない。
ドンに抵抗できなかった者たちの背骨は
曲がったままになってしまうからだ。
作家の志賀直哉が「老いらくの恋」と
騒がれた川田順をモデルに書いた戯曲に
ついての川田への手紙の中に痛烈な
読売新聞評がある。
「私は半年程前から読売には一切書かぬ
といふ宣言をしてゐるので此度読売はあの
作品で問題を作り上げようとするだろうと
考へ、若しさういふ場合は読売或は読売の
一部の記者に対し宣戦してもいいと考へて
ゐましたが、貴方のよく分った御返事で
面倒な事もなく済み、ありがたく思ひまし
た」
そして読売には「平地に波乱を起した
がる赤新聞的下等さが濃厚にあります」と
酷評している。
【転載終了】
*********************
渡辺氏がどういう経緯で主筆にまで
上り詰めたのか?
一介の新聞記者からの主筆で、余程
の裏があるのでしょう。
私自身はヨミウリの正体を知って、
GファンからアンチGになりました。
一時、渡辺氏の死亡説が流れ、
ネットでは、やっとヨミウリも真面に
なると盛り上がっていましたが、誤報
と知り落胆コメントが多くありました
ね。
失礼ではありますが、死亡といわれて
喜ばれる人物を初めて見ました。
0コメント