ロシアはなぜウクライナ軍事侵攻に踏み切ったのか・・・

日刊ゲンダイDIGITAL


【転載開始】


■ロシアはなぜウクライナ軍事侵攻に

 踏み切ったのか・・・プーチン大統領の

 誤算

 公開日:2022/03/14


■【緊急連載】

 ロシア軍ウクライナ侵攻の衝撃

 プーチン大統領の戦略と思惑を読む①


 ロシア軍がウクライナに侵攻してから

2週間余り。

同軍は今も首都キエフに向けて攻撃を続け

ている。

ドイツのショルツ首相とフランスの

マクロン大統領は12日、ロシアの

プーチン大統領と電話会談し、即時停戦を

求めたものの、プーチン大統領に戦争を

やめる意思は見られなかったという。

終わりの見えないロシア軍の「侵略」。

あらためて、プーチン大統領はなぜ、

軍事侵攻という非人道的な戦略に出たのか。

ロシア情勢の専門家である袴田茂樹氏が

プーチン大統領、ロシアの意図を紐解く。


 ◇  ◇  ◇


 2月24日のロシア軍の戦車や軍用車、

航空機などによるウクライナへの軍事侵攻

は、「100年前の古典的戦争」と世界が

驚いた。


 もう一つ驚いた事がある。

それは、コメディアン出身で安全保障問題

など手に負えないと思われていたウクライナ

のゼレンスキー大統領が、死を賭してロシア

に抵抗し、米国による亡命の手配提案も

拒否して見事な指導者ぶりを発揮したことだ。

一時は2割台にも落ちた彼の支持率は、

現在は9割を超え、士気を高めたウクライナ

の兵も国民も、ロシア軍には頑強に抵抗して

いる。


 首都キエフも数日で陥落すると

プーチン大統領は見ていたが、ウクライナ

の強い抵抗も、それに対する世界の同情と

支援も想定外だった。

対露宥和の姿勢が強かった日本やドイツも

含めて、G7(西側7大国)が対露制裁強化

で足並みを揃えたのは初めてだ。


 明らかにプーチンもロシア軍も、状況を

甘く見ていた。

では、あの情報機関出身のプーチンが、

なぜ初歩的な誤算をしたのか。

最大の理由は2014年3月のロシア軍による

「クリミア併合」の経験だ。


■一人の血も流れなかった「クリミア併合」


 軍統制下の「住民投票」も行ったが、

これは国連総会も認めていない。

この時クリミアにはウクライナ兵も存在し

ていたが、彼らはウクライナ本土に逃げる

か、指揮官も含めてロシア軍に投降あるい

は相手側に寝返って、一人の血も流れな

かった。

ロシアの軍事専門家も、「戦わずして勝つ

という孫子の兵法の最上の策を地で行った

」と誇り、プーチンも「ロシア軍とは信じ

られないほど見事な作戦だった」と自国軍

の能力を賛嘆した。

クリミアの軍事併合にウクライナも欧米

諸国も何もできなかったこの経験が、今回

はプーチンの判断を大きく誤らせた。


 2008年のジョージア(グルジア)戦争

の影響もある。


 ロシア軍はロシア人保護の名目下に

ジョージアに侵攻した。

南オセチア自治州やアブハジア自治共和国を

「独立」させ、ロシア保護下に置いた。

この地域には人種的なロシア人は少ないのだ

が、ロシア国籍(パスポート)をグルジア

政府の反対を押し切って住民に与えていたの

である。

この時も、欧米諸国も日本や中国も、

「ロシア特殊権益圏」(勢力圏)を事実上

認めた。


 軍事力のみを信じるプーチンは、核大国の

ロシアが自国の影響圏(旧ソ連諸国)に侵攻

しても欧米も本気では反撃できないと確信し

たのだ。

NATO軍もウクライナ軍も、自国の人命を失う

ような戦闘を実行する士気はもはやないとの

認識をロシア軍は抱いていた。(つづく)


【転載終了】

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 ウクライナは、ゼレンスキー大統領にし

て、NATO加盟を目論んだのですが、ロシア

が戦争という先手を打ったというところで

しょうかね。


 今後、スウェーデンやフィンランドなど、

次は自国だと考えるでしょう。

兎に角、NATO加盟を急ぐでしょうね。


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