「天から地に落ちた」維新完敗、大阪府外の壁厚く

毎日新聞


【転載開始】


■「天から地に落ちた」維新完敗、

 大阪府外の壁厚く 兵庫・西宮市長選

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 27日投開票の兵庫県西宮市長選で、

日本維新の会は公認候補で新人の

元県議、増山誠氏(43)が敗れ、

大阪府外で初の公認首長誕生はなら

なかった。

昨秋の衆院選の余勢を駆って、

大阪に近い阪神地域の首長選で弾み

を付けるシナリオを描いていただけに、

今夏の参院選や来春の統一地方選に

向け、地方組織の立て直しを迫られ

そうだ。


 「私の力不足。もう一歩深く相手の

地盤にまで浸透しきれなかった」。

増山氏は27日夜、事務所で報道陣を前

に敗戦の弁を述べた。


 維新は衆院選で県内の小選挙区に擁立

した9人が比例復活も含めて全員当選。

今回は、選挙活動の中心となった県内の

所属国会・地方議員に加え、大阪から

国会議員、府議、大阪市議ら10人超を

動員し、組織戦を展開した。

松井一郎代表(大阪市長)や

吉村洋文副代表(大阪府知事)も現地入り

し、てこ入れした。


 しかし、増山氏の得票は4万9158票で、

8万8572票を獲得した現職の石井登志郎氏

(50)に倍近い大差を付けられた。

陣営の選対本部長を務め、西宮市を含む

衆院兵庫7区を地盤とする維新の

三木圭恵衆院議員は「一人一人の期待を

支持につなげるどぶ板選挙をできる組織

が候補者にも私にもなかった」と総括した。

この日は市議補選(改選数2)も投開票され、

候補者6人のうち維新2人はともに落選した。


 維新は27日に大阪市内で開いた党大会で、

参院選で改選6議席を倍増させ、統一選では

全国の地方議員を現在の約400人から

約600人に増やすことを目標とする活動方針

を決定した。

府外伸長の足がかりと位置付けてきた

阪神地域での完敗に、別の維新議員は

「天から地に落ちた。これから立て直しだ」

と落胆した。

さらに、松井氏が主張する非核三原則の

見直し論議が有権者に敬遠されたとの見方

を示し、「最近の維新が発信したメッセージ

が受け入れてもらえなかった」と不満をにじ

ませた。


 ◇「党勢拡大、持ち出すのが間違い」


 再選を決めた現職の石井氏は「市民派」

を前面に出し、政党推薦を求めなかったが、

維新を警戒する自民や立憲民主などから

幅広く支援を受けた。

27日夜、事務所で記者団に「維新に期待し

ている人も、『維新に絶対負けたら駄目だ』

という人もいて、正直ムーブメントを感じ

た」と振り返った。

その上で、「一市長選に党勢拡大を持ち

出すのが大間違い。大阪でうまくいった

ことは結構だが、そのまま西宮に持って

くることは国政政党として大変乱暴だ」

と批判した。

【稲田佳代、土居和弘、亀田早苗】


 ◇潜在的支持層取り込めず


 有権者の投票行動に詳しい品田裕・神戸大

教授(政治過程論)の話


 現職が過半数の票を得ており、維新は

2021年の知事選、衆院選の勢いを維持

できなかった。

三つの原因が考えられる。

まず、西宮市の維新支持者は市政より国政

に興味を持つ層が相対的に多く、市長選で

潜在的支持層を取り込みきれなかったので

はないか。

実際、投票率は衆院選に及んでいない。

また、維新は「旧体制とたたかう保守改革

派」という構図に持ち込めなかった。

実績を主張し、大きな失点も見当たらない

現職を旧体制として批判しても、支持が

広がらなかった可能性がある。

一方、維新に負けたくない各党はきっちり

票を固めた。

現職は市政に関心を持つ層から評価を得る

とともに、各党の支持をまとめることが

できた。


【転載終了】

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 改革派を装っても、大阪以外は

「自民党と、どこが違うの」という

感じを持っているのでしょうね。


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