プーチン大統領が直面する金欠地獄 ・・・

日刊ゲンダイDIGITAL


【転載開始】


■プーチン大統領が直面する金欠地獄

 かさむ戦費すでに87.5兆円で国家予算

 の2.5倍以上!

 公開日:2022/03/30


 ロシアのウクライナへの軍事侵攻は

31日、開始から6週目に突入する。

1カ月以上に及ぶロシア軍の攻撃は、

やむ気配がなく、戦費は垂れ流し状態だ。

対面交渉が29日に再開したものの、

停戦合意には至っていない。

このまま攻撃を続ければ、プーチン大統領

は金欠地獄に落ちる一方である。


 ◇  ◇  ◇


 トルコのイスタンブールで再開した

停戦交渉はロシアとウクライナ双方に歩み

寄りが見られたものの、一時停戦の結論は

得られなかった。

ロシアがウクライナに要求している

「非武装・中立化」を取り下げる気配は

ないが、かといって侵攻を続けられるかは

疑問だ。ズバリ「金欠」だからだ。


 英コンサルティング会社の試算によると、

ロシア軍のウクライナにおける戦費は1日

あたり200億ドル(約2兆4700億円)。

しかも、この金額は「少なくとも」であり、

実際は推計以上の可能性がある。


 1日2.5兆円の戦費がどれだけ異常かは、

ロシアの国家予算と比べるとよく分かる。

ロシア連邦上院が昨年末に可決した

連邦予算案によると、今年の歳出は

23兆6942億ルーブル(約35兆円)。

侵攻開始から丸5週間で、かかった戦費は

87.5兆円。国家予算の約2.5倍だ。


■停戦合意か暴発か…デフォルトのヤマ場

 は4月4日


 「ロシアもホンネでは、『せめて1~2週間

でも停戦したい』と考えているはず。という

のも、来月4日に20億ドルのドル建て債の

金利・元本の返済期限を迎えるからです。

ウクライナ侵攻で制裁を科されて以降、最大

の償還額です。今月16日、21日の利払いでは

デフォルトを回避してきましたが、来月4日

は今まで以上のヤマ場になりそうです。ロシ

アとしては、短い間だけでも戦費を抑えたい

ところでしょう」

(筑波大教授の中村逸郎氏=ロシア政治)


 ただでさえ経済制裁によって、ロシア

中央銀行の保有する6300億ドル(約77兆円)

の外貨準備は約6割が使えない。

かといって、暴落するルーブルを下支えしよ

うにも、G7はルーブル建ての天然ガス代金

の支払いを拒否している。

「供給停止」をチラつかせて脅しても、

流れ出る戦費の蛇口を塞ぐためには稼がない

わけにはいかない。ジレンマだ。


 「だからこそ、ロシアは核使用の条件に『国

の存亡の機』を挙げているのです。これには国

としてのインフラ基盤の崩壊、つまりデフォルト

も含む。デフォルトに追い込めば核使用も辞さ

ないと、西側諸国を脅しているのです」

(中村逸郎氏)


 すでに金欠のロシア経済に、「賠償金」問題

も横たわる。

ウクライナのスビリデンコ第1副首相兼経済相

は28日、ロシアの軍事侵攻によるウクライナの

経済損失が約5650億ドル(約70兆円)に上る

との試算をフェイスブックに投稿。

ウクライナ国内で凍結したロシア資産の接収

などにより、一部を穴埋めする意向を示し、

「侵略者に賠償金を要求することを目指す」と

強調した。


 1991年の湾岸戦争のように、国連安全保障

理事会が停戦後、ロシアに

「不当な侵攻・占領に伴う賠償責任がある」と

する決議を諮ろうにも、安保理常任理事国の

ロシアは拒否権を発動できる。

実際に払わせるのは困難とはいえ、今後もロシア

が攻撃を続ければ突き付けられる賠償金額も跳ね

上がっていく。


 停戦が先か、暴発が先か。

金欠地獄のプーチン大統領は一体、どちらに

転ぶのか。


【転載終了】

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 4/4がデフォルトのデッドラインとか。


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