なりたいもの第1位は「会社員」──

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【転載開始】


■なりたいもの第1位は「会社員」

 ──ここに日本社会の「異常さ」が

 表れている

 2022年04月27日


 <「大人になったらなりたいもの」調査

で、1位が「会社員」に。何より問題なの

は「職種」ではなく「就業形態」でしか

答えられないことだ>


 生命保険会社が全国の小中高生を対象と

した「大人になったらなりたいもの」調査

で、2年連続で1位(小学生・男子)が

「会社員」だったことが話題となっている。

一部からは「夢がない」「日本の将来を

暗示している」といった意見も聞かれるの

だが、実はこの結果にはカラクリがある。


 2021年から選択肢の中に「会社員」と

いう無難な項目が入ったことで、

これが1位になりやすくなった。

ちなみに2位はユーチューバーで、かつて

1位の常連だったサッカー選手や野球選手

も相変わらず上位に入っている。


 従って、「最近の子供は閉塞感が高まって

いる」というような安易な解釈は禁物だが、

筆者はこの結果について別の面で懸念して

いる。

それは「会社員」という仕事についてである。


 諸外国で「あなたの仕事は?」と質問すれ

ば、ほぼ100%、セールス、プログラマー、

マーケティングなどの、「職種」で答えが

返ってくる。

「会社に勤務している」といったように、

就業形態について説明する人はまずいない。


 ところが日本では会社員という「就業形態」

を示す用語が、職種を説明する用語として機能

しており、自己紹介においても標準的な

パターンと見なされている。

ビジネスパーソンの中には「上場企業です」

あるいは「名もない小さな会社です」など、

勤務する企業の大きさや社会的な地位などを

紹介する人までいる。


■無難なゼネラリストが求められた日本


 かつて、日本のビジネスパーソンは「就職」

ではなく「就社」するなどと揶揄されたことが

あったが、こうした紹介の在り方は、専門性が

必要とされず、無難なゼネラリストが求められ

ていた日本独特の雇用環境を反映したものと

言って良いだろう。


 いわゆる日本型雇用には一長一短があるが、

自己紹介に会社の規模や地位などが入り込ん

でしまうと、それはある種の身分として機能

する面があり、健全な状態とは言えない。

当然の結果として、賃金も業務ではなく帰属

や年齢に対して支払われるため、

人材の最適配置が進まないといった弊害が生じ

る。


 近年、日本企業の業績が低迷していることか

ら、業務に対して賃金を支払うという、

いわゆるジョブ型雇用の導入を進める企業が

増えている。

業務に対して賃金を支払えば、理屈上、年功序列

による昇給はなくなるので(厳密には勤続年数な

どが考慮されるが、従来の年功序列とは大きく

異なる)、事実上の賃下げになる社員が増える

可能性が高い。


 しかしながら、諸外国では業務に対して賃金を

支払うのが常識であり、日本だけが特殊な雇用形態

だったという現実を考えると、ジョブ型雇用への

流れはほぼ不可避である。


 そうなってくると、日本でもいずれ「会社員」

という職種はなくなり、具体的な職種で自己紹介

をする時代がやって来るかもしれない。


 ちなみにこのアンケート調査では、小学生の

女子は、1位がパティシエ、2位が看護師だったの

で、典型的な職種回答となっている(会社員は4位)。


 無意識的なものかもしれないが、女子のほうが

既にジョブ型雇用を意識しているとも言えるし、

会社における男女格差についても何となく理解し

ており、手に職を付けたいとの希望の表れである

とも解釈できる。

機会均等という点では、男女間における職業意識

の違いも大きくないほうが望ましいだろう。


【転載終了】

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 日本社会で一番驚愕したのが、ある人気

大学の入学式の光景でした。


 リクルートスーツ一色で、他色は一つも

ありませんでした。

まるで、入社式を見ているようでしたね。


 日本社会は、個性がないのが個性なのか

も知れないですね。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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