「侮辱罪」はやはり“権力批判封じ”に 利用される!
RITERA
【転載開始】
「侮辱罪」はやはり“権力批判封じ”に
利用される!
国会で「“総理は嘘つき”は侮辱罪に
あたるか」という質問に政府が驚きの
答弁
2022.04.30
※抜粋転載
■「総理は嘘つき」は侮辱罪に該当するか?
という質問に法務省刑事局長は・・・
27日の衆院法務委員会で、質疑に立った
無所属(立憲民主党・無所属会派)の
米山隆一・衆院議員は、こんな質問をおこ
なった。
「たとえば、私が『総理は嘘つきで顔を
見るのも嫌だ。早く辞めたらいいのに』と
言った場合、これは“嘘つき”という侮辱的
表現を含むものだと思いますが、この発言
は侮辱罪に該当しますか? また、これを私
ではなく私の妻がコラムで書いた場合には
該当しますか? また、新潟県魚沼市で精肉
店を営んでいる私の母が、買いに来たお客
さんにこの言葉を言った場合には侮辱罪に
該当しますか? それぞれ法的根拠をもとに
答えてください」
ご存知のとおり、安倍晋三・元首相に
対しては「嘘つき総理」「安倍辞めろ」と
いう批判が街頭演説の場やSNS上で繰り
広げられてきた。
そしてこれはどこからどう見ても、正当な
論評だ。当たり前だろう。
「桜を見る会」前夜祭問題だけでもじつに
少なくとも118回も虚偽答弁をおこなって
きた総理大臣に「嘘つき総理」と批判する
ことが、「侮辱」であるはずがない。
いや、「嘘つき」などという事実を指摘
する言辞のみならず、「公人中の公人」で
ある総理大臣は、ときに「口汚い言葉」に
なるような苛烈な批判も受け入れるべき
ものだ。
プーチン政権への批判を圧殺するために
言論統制を強めているロシア政府を見れば
一目瞭然であるように、いかに辛辣で品位
を欠く表現であろうが、為政者に対して
自由に批判できることこそが民主主義国家
としての絶対条件、最後の砦だからだ。
当然、「総理は嘘つきで顔を見るのも嫌だ。
早く辞めたらいいのに」という言葉が侮辱罪
にあたるかどうかという問いに対し、政府は
明確に「侮辱ではない」と否定するだろう。
そう思っていたのだが、ところが答弁に
立った法務省の川原隆司刑事局長はこう答弁
したのだ。
「具体的な事例をお示しになって犯罪の
成否をお尋ねになっているところでござい
まして、犯罪の成否は収集された証拠に
基づき個別に判断される事柄でございます
ので、この場で、法務当局あるいは法務省
として、その犯罪の成否についてお答えを
することは差し控えたい」
なんと、明らかに正当な論評でしかない
「総理は嘘つき。早く辞めたらいいのに」と
いう言葉に対し、
「侮辱にあたるかどうかは答えられない」な
どと明言を避けたのだ。
つまり、「総理は嘘つき」という言葉が
「侮辱」として判断され、場合によっては
懲役刑が科される可能性がある、というの
である。
■「北海道警察のヤジ排除は適切だったか?」
と問われた国家公安委員長の信じ難い答弁
だが、驚きの答弁はこれだけではなかった。
この日、自民党の二之湯智・国家公安委員長は、
「閣僚または国会議員を侮辱した者は逮捕され
る可能性はあるか」という質問に対し、当初は
「ありません!」と断言していたにもかかわら
ず、法律上の根拠について詰められていくうち
に「(不当な弾圧として逮捕することは)あっ
てはならないということ」と後退。
最終的には「侮辱罪を犯した者が多少の可能性
があって逮捕される可能性はまだ残っている」
などと言い出し、逮捕の可能性を否定しな
かったのだ。
いや、そればかりか、2019年に札幌市で
街頭演説中の当時の安倍晋三首相に
「安倍辞めろ」などとヤジを飛ばした市民が
北海道警の警察官に排除された問題について、
日本共産党の本村伸子・衆院議員が
「北海道警の対応は適切だったのか」と問う
と、二之湯国家公安委員長はこう明言したの
だ。
「北海道警察の処置は正しかったと思って
いる」
北海道警によるヤジ排除問題については、
今年3月に北海道地裁は道警が表現の自由を
侵害したとしてその違法性を認め、道に対して
計88万円の支払いを命じる判決を出している。
道が高裁に控訴したとはいえ、しかもよりにも
よって侮辱罪の厳罰化が為政者に対する正当な
論評に対する弾圧になり得るのではないかと
審議している最中に、国家公安委員長が
「ヤジ排除は正しかった」とお墨付きを与える
とは──。
これはようするに、ヤジを飛ばした市民に対し
て侮辱罪が適用されかねないことを如実に示し
ているだろう。
政府は「法令または正当な業務による行為
は罰しない」とする刑法35条をもって正当な
意見・論評は侮辱罪の処罰対象にならないと
説明しているが、しかし、正当かどうかを
判断するのは権力側の捜査当局だ。
そして、法務省の刑事局長が「総理は嘘つき」
という言葉が侮辱にあたる可能性を示唆し、
二之湯国家公安委員長がヤジ排除を
「正しかった」と言い切ったように、時の権力
の恣意的な判断によって政治家への正当な
論評・批判が弾圧される危険が高まっているの
だ。
ネット上の誹謗中傷対策としての効果が
疑問視される一方、言論弾圧につながる危険
だけが膨れ上がってゆく、今回の法改正案。
このようなロシア化を狙う危険法案を通す
わけにはいかないだろう。
(編集部)
【転載終了】
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中国共産党の政治に近い政治をする
政党は自民党と言われいています。
今後、この政治手法が益々、中国や
ロシアの政治に近づいていくという事
なのでしょうかね。
多分、「改憲」で徴兵制も復活する
可能性は否定できないですよね。
米国の「海兵隊」のような若者の貧困
で「経済徴兵」という事になりかねま
せんね。
未来の選択権は若者にあるのですが、
海外の若者のように、もう少し政治に
関心を持った方がいいでしょう。
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