「年金だけでは地獄の老後は必至。月々13万円の赤字が待っています」

日刊ゲンダイDIGITAL


【転載開始】


■森永卓郎氏が警鐘

 「年金だけでは地獄の老後は必至。

 月々13万円の赤字が待っています」

 公開日:2022/05/02


 長生き地獄、なんともぎょっとする書名

だ。

長生きすることは幸せではないのだろうか。


 「充実した老後を送るためにはお金が必要

です。そのための公的年金は現在、平均的

サラリーマンと専業主婦の夫婦2人の場合、

月額約21万円ですが、30年後には13万円

まで下がります」と、経済アナリストで

独協大学経済学部教授の森永卓郎さんは警告

する。


 政府は年金について、2019年の財政検証で

は夫婦で2046年の月額は26.3万円になると

試算している。

なぜこれほど森永さんと政府の年金見通しが

違っているのか。


 公的年金が減り続ける昨今、現実と乖離し

た政府の見通しのからくりを暴き、深刻な

現状を突きつけ、その上で将来どうすれば

少しでも暮らしやすくなるのかを近著

「長生き地獄」(KADOKAWA 946円)で

提言している。


 「2000年の大規模な年金制度改正のとき

初めて政府は、従来説明していた積み立て

方式の運用ではなく、賦課方式で運用してい

ると発表しました。しかし、厚生年金で40年

間保険料を払い続けてきた人は現役世代の

手取り収入の50%以上の年金を払えるという

答弁を今に至るまで言い続けています」


 働く人口が減り年金を受給する人々が増え

続けている今、賦課方式で50%の受給が守れ

るはずがない。

そこで役人の出してきた悪知恵が、実質賃金

が毎年1.6%上がり続けるというものだ。


 「過去30年間を見てみると年率マイナス

0.4%ですから、ひいき目に見ても横ばいが

いいところです。また、男性の労働力率は

2040年には70歳でほぼ4分の3、75歳で約

半分に増加すると仮定していますが、日本人

の男性の健康寿命は72歳。無理な想定ですよ」


 森永さんは年金積立金の運用利回りについ

ても厳しい予測をし、期待してはいけないと

戒めている。


 では、年金で足りない生活費はどうするか。

まず思い付くのが貯蓄をすることだが、

2019年の金融庁の発表によると、高齢夫婦

2人の年金収入が21万円に対し、支出が

26万円で月5万円の赤字となっている。

65歳から95歳までの30年間で計算すると

2000万円近い赤字になり、補う資産は莫大

だ。


 「年金が月13万円に下がると月の赤字は

13万円となり、30年間では4680万円の赤字

となります。さらに長生きした場合に赤字は

もっと増えます。65歳でその後の生活資金を

蓄えておくことはほとんど不可能です」


■トカイナカ暮らしで食費はほぼゼロに


 ならば老後、働き続ければいいのではない

かと考えてみる。

しかし、ここにも落とし穴がある。


 「勤労収入を増やしていくと、収入が増え

るほど年金の受給開始年齢を繰り下げたとき

と同様に税金や社会保険料の負担が急増しま

す。しかし、税金がかからない対策はありま

す。例えば東京23区の場合は平均的な厚生

年金受給者で年間65万円、月に約5万4000円

までの給与収入ならば給与所得控除と調整

控除で控除されるので所得が発生せず、税金

も年金保険料の支払いも必要ありません」


 また、高齢者が年収を増やすと医療費の窓口

負担が上がってしまうから要注意だ。


 やがて訪れる公的年金13万円時代のあるべ

きライフスタイルについて、森永さんはこう

言う。

「収入が住民税非課税となるよう抑えておく

ことが大事です。しかし究極は夫婦で月額

13万円の収入で暮らせるようにライフスタイ

ルを変革すること。私自身、検証を兼ね都会

と田舎の中間であるトカイナカで暮らしてい

ます。畑で25種類もの野菜を作っているので

食費がほとんどかかりません。おまけに畑

仕事で健康にもなりました(笑い)。都会に

住むとお金がないと楽しめませんが、ここで

は四季の自然に癒やされますよ。夫婦で

13万円でも心豊かに暮らせています」


 もし、田舎暮らしを考えているなら、少なく

とも50代までに実行したほうがいい、と森永

さん。

若いうちなら柔軟性が高く、地域社会に溶け

込むのも容易だからだ。

いきなり移住せずとも、多くの自治体が実施

している「お試し移住制度」を利用して、

地域との相性をみるテもある。


 さらに詳しく老後のマネープランを紹介した

「老後のお金大全」も必読だ。


【転載終了】

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 一番は、介護が必要になった時のことを

考えた方がいいと思います。


 特に、いまの若い方に介護は期待できな

いと思ったほうがいいでしょう。


 我が家のように、両親が90歳を超えて、

元気でも足腰は衰えているので、歩行だけ

でも自立でないと介護の負担が大きいです。

体力もお金もかかります。

親に十分な預貯金がないと、もろに介護の

負担がかかってきます。


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