ロシアの「灰色の枢機卿」スルコフとは何者か?

ウラジーミル・プーチンとは何者か


【転載開始】


■ウクライナ侵攻後に“軟禁説”・・・

 ロシアの「灰色の枢機卿」スルコフ

 とは何者か?

 公開日:2022/05/28


 ロシアのプーチン大統領を独裁者と

言う人もいるし、幾つかの政治勢力

(治安機関や同郷の出身者など)の

調整役と言う専門家もいる。

程度の差こそあれ、政権というチーム

でやっていることには違いない。

古い手法なのかもしれないが、

その顔触れによって今後の政策を予想

することが、ロシア研究ではよくある。

戦争は終わるのか、この政権はいつま

で続くのかと。


■クレムリンの創造主


 単なる部下ではなく、大統領のブレーン

や隠れたキーマンなら、その去就に注目

するのは当然だ。


 ソ連・ロシアの政治史に常に登場して

きた「灰色の枢機卿」。

プーチン政権で長い間、大統領府副長官

などとしてその役割を担ったのが、

ウラジスラフ・スルコフだった。


 ロシア特有の「主権民主主義」という

概念を確立した人物。

彼がいなければ、この政権が基盤を強固

にし、ここまで長期化することもなかった

だろうに。

憲法改正議論のさなかの2020年に

クレムリンを去っており、プーチンは彼の

いない状態で戦争という「大ばくち」に

出たことになる。

スルコフの穴を埋められる高官を、

筆者は知らない。

ウクライナ侵攻に当たっては、旧ソ連国家

保安委員会(KGB)出身のパトルシェフ

安全保障会議書記が「黒幕」だという指摘

もある。


 「クレムリンの創造主」。

ロシアのテレビ局で勤務してプロパガンダ

戦略の内幕を見た英作家は、スルコフを

こう表現した。

政権系のある政治学者は、毒殺されそうに

なった反体制派指導者

アレクセイ・ナワリヌイを表舞台に出した

のも、彼だと示唆している。

実際、ナワリヌイは過去、公判中にもかか

わらずモスクワ市長選に出馬できた。


■ミンスク合意と共に去りぬ


 スルコフは13年5月に公職を退いた後、

外国大使でも会えるほど暇と才能を持て余し

ていたが、4カ月後にクレムリンに大統領

補佐官として呼び戻された。

ウクライナで欧州連合(EU)加盟要求デモ

が吹き荒れる前夜の重大局面。

ロシアによる14年の軍事介入や、東部の

停戦を定めた15年の「ミンスク合意」でも

水面下で動いた。


 この合意をウクライナは「不平等条約」

と見なし、ゼレンスキー政権になっても

履行してこなかった。

ミンスク合意の機能不全を理由にプーチン

政権はこれを破棄し、2月下旬に本格侵攻

に踏み切った。


 スルコフは20年2月、ウクライナ問題

担当の大統領補佐官を辞任していたが、

開戦後に「自宅軟禁された」との説が流れ

た。

この情報は多方面から否定されているもの

の、黒幕不在の政権の混乱として捉えられ

ている。

(文=平岩貴比古/時事通信社前モスクワ

特派員)


【転載終了】

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 ブレーンをなくすと間違った判断に

ストップをかけるものが居なくなりま

す。


 ウクライナ侵攻にスルコフ氏がいた

らストップをかけたのか?


 今回の侵攻はプーチンの独断だった

のかもしれないですね。

だから、戦術がチグハグだったのかも。


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