世界恐慌前の水準超えの割高感 “ハリボテ株高”が弾ける日
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■世界恐慌前の水準超えの割高感
“ハリボテ株高”が弾ける日 2018年1月20日
18日の東京株式市場の日経平均株価
(225種)は大幅反発。
一時、1991年11月以来、約26年2カ月
ぶりの2万4000円台を超えた。
円相場が1ドル=111円前半に下落した
ことや、何といっても17日の米ダウ工業株
30種平均の終値が初めて2万6000ドルを
超えたのが大きい。
市場では「世界的な景気回復」と歓迎の声も
聞かれるが、とんでもない。
いよいよ恐ろしい「大恐慌」のカウントダウン
が始まったのである。
「ついにCAPEが1929年の世界恐慌の
水準を超えたゾ」――。
今週、こんな声が兜町界隈で一気に広まった。
「CAPE」とは、ノーベル経済学賞受賞者で、
米エール大のロバート・シラー教授が考案した
景気循環調整後PER(株価収益率)のこと。
株価の割高、割安感を測る投資指標で、
株の世界ではよく知られている。
通常のPERは株価を1株当たりの当期純利益
で割って算出するが、単年度の1株利益では
変動が大きい。
「CAPE」は過去10年間の平均利益に物価変動
などを加味して算出するのが特徴で、景気の影響
を調整した上で今の株価が果たして「割高」か
「割安」なのかを判断するものだ。
1880~2017年の137年間で、米国株の
「CAPE」の平均比率は「16.75」。
一般的に「割高」「割安」の分岐点は「25」とされ、
1929年の世界恐慌や、2000年のITバブル、
08年のサブプライムバブルでは、そろって直前に
「25」を大きく上回った。
つまり、「25」を超えるほど割高感が強く、
バブルが弾ける可能性が高まっているという
シグナルなのだ。
■ビットコイン暴落は予兆だ
今の米国株はそれが「33・68」で、
世界恐慌直前(32・56)を上回ったのだから、
証券マンの顔がひきつるのもムリはない。
米国株は超が付く割高で、世界的な金融緩和で
あふれたカネによるバブルが起きているのは
疑いようがない。
つまり、いつ弾けても不思議じゃないのだ。
シグマ・キャピタルのチーフエコノミスト、
田代秀敏氏がこう言う。
「売買の6割以上を米国など外国の機関投資家
が占める日本株は、世界で最も外国市場の影響
を受けやすい。今の東証の株高もNY株に引っ張
られているだけで、当然、NY株がコケたら真っ先
に売られるのは日本株です。CAPEを見ても、
いつNY株が急落してもおかしくありません。株暴落
の前には債券の暴落など、何らかの予兆があるの
ですが、すでにビットコインの暴落など兆候が表れ
てきています。少し冷静になれば分かるのですが、
『日経平均は5万円台にいく』なんて報道もあるから
驚く。妄想が狂気に変わりつつある典型的なバブル
心理です。しかし、弾けたら“大惨事”は免れません」
田代氏によると、「CAPE」と日経平均株価の動きは
恐ろしいほど連動している。
ハリボテ株価の暴落と大恐慌の足音がヒタヒタと
迫っているのは間違いない。
【転載終了】
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日銀も出口戦略をとらざるを得ないところまで
来ているのではないでしょうか。
しかし、やりすぎた感が強く、果たして逃げ切れ
るか不安ですね。
ビットコインも20代の投資家が多いそうですが、
景気にも悪影響がでそうですし。
政府の景気判断「緩やかに回復・・・」が空々しく、
焦りとも感じます。
2019年を境に大きく景気後退しそうな気がします。
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