合同結婚式取材をエサにメディアを操作
週刊誌からみた「ニッポンの後退」
【転載開始】
■「統一協会」批判が30年近く途絶えて
いたワケ
合同結婚式取材をエサにメディアを操作
公開日:2022/07/24
「母親が統一教会の信者で、多額の寄付
をして破産させられ恨みがあった」
安倍晋三元首相を暗殺した
山上徹也容疑者は、犯行動機をおおむね
こう話しているようだ。
週刊文春(7月21日号)によると、
山上の伯父は、母親が寄付した総額は1億円
になるのではないかといっている。
山上の父親は自殺し、重度の障害のある兄
と共に不遇な子ども時代を過ごした。
現在は世界平和統一家庭連合と名前を変え
ているが、統一教会と聞けば、われわれ古い
人間は30年ほど前の大騒動を思い出す。
桜田淳子、山崎浩子、飯干景子と書いても、
覚えている人は少ないだろうが、桜田は、
山口百恵や森昌子と「花の中三トリオ」と
いわれた超アイドル歌手だった。
山崎は新体操の女王といわれ、飯干は
ワイドショーの人気キャスター。
この3人娘が、こともあろうに霊感商法で
世の批判を受けている統一教会に入信して
いるとスッパ抜いたのは週刊文春
(1992年10月7日号)だった。
統一教会の悪名を広く知らしめたのは、
1980年代中ごろから「朝日ジャーナル」
(朝日新聞社・休刊)が始めた「霊感商法」
批判キャンペーンであった。
霊感商法とは、人の不幸につけ込み、
それが先祖の因縁に理由があるなどと不安
をあおり、壺や多宝塔、高麗人参濃縮液など
を原価の数十倍から数百倍で売り付けるもの
である。
朝日新聞が1987年に集計したところによる
と、1984年以降の被害は全国で1万3000件、
180億円にのぼったという。
山崎は統一教会に入信して、韓国の
ソウルで開催される合同結婚式にも参加する
と報じられた。
合同結婚式というのは、見ず知らずの男女を
文鮮明総裁(当時)が選び、スタジアムで
見合い・結婚させるものだが、1988年には
6500組が結婚したといわれている。
直後、さらなる激震が走った。
桜田淳子もすでに入信していると週刊文春が
報じたのである。そして飯干も入信。
反社会性に対する批判が大きくなることを
恐れた統一教会側は、合同結婚式に話題を
変えさせようと大々的なマスコミの情報操作
に乗り出す。
教会を批判するメディアには結婚式の取材を
させない、協力的なメディアには結婚相手の
情報を与えるというものだったが、メディア
はやすやすとその手に乗ってしまった。
その後、山崎は姉の懸命な説得によって、
飯干は父親たちによって、統一教会による
“洗脳”を解かれ、「脱会」を決意したので
ある。
飯干は週刊文春(11月12日号)に手記を
寄せ、教会幹部たちにこうただした。
信者同士の結婚といわれている合同結婚式で、
なぜ、日本の女性信者が統一原理のトの字も
知らない異国の男性に嫁がされなくてはなら
ないのか。
霊感商法とは関係ないと教団は公にコメント
を続けながら、なぜ多くの元信者が統一教会
の名の下でそれを行ったと証言しているのか。
こうした“告発”をメディアはもっと掘り
下げ、辛抱強く批判キャンペーンをすべき
だったが、3人娘騒動の嵐が過ぎると、報道
は次第に絶えていく。
統一教会の説明によると、山上容疑者の
母親は、この大騒動の後に入信したようだ。
事件後、先の伯父に母親は、
「私が統一教会に入ったことは徹也の人生
には影響していない。事件と統一教会は
関係ない」と話しているという。
この30年近く、統一教会に関する報道の
あり方は正しかったのか。
今回の事件を機に、教団の闇を徹底的に
洗い直し、追及するのはメディアがやらな
ければいけない重要な課題である。
(文中敬称略)
(元木昌彦/「週刊現代」
「週刊フライデー」元編集長)
【転載終了】
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広告塔となった芸能人は日本人と結婚
していますが、その他の一般女性は韓国人
と結婚させられていたようです。
日本女性は韓国の農家に嫁ぎ、後継ぎ
づくりと農業の働き手として悲惨な状況
が報道されたことがありましたね。
ネットニュースでしたかね?
飯干さんは、父親の決死の脱退説得に
協会を脱退していたと記憶しています。
一種の人身売買ですよね。
桜田淳子氏など、加担した罪は消えない
ですよね。
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