楽観的過ぎたアベノミクス、修正局面入りの懸念広がる・・・
Business Journal
【転載開始】
■平昌パラリンピック閉幕日が危ない…
楽観的過ぎたアベノミクス、修正局面入りの懸念広がる
2018.02.09
2月6日の米国発世界同時株安は、世界大恐慌を
引き起こした1987年10月19日の「ブラックマンデー」
を彷彿とさせた。
ブラックマンデーではNYダウが1日で22.6%(608ドル)
暴落。
これを受けて翌日の日経平均は大幅安(3836円、
14.9%安)となった。
日経平均は史上最悪の下落で、今もこの数字は
破られていない。
くしくも6日の米国の下げ(NYダウは過去最大
の1175ドル安の2万4345ドル)はブラックマンデー
と同じ月曜日。
しかも、下値防衛線とみられていた50日移動
平均線を、あっさり割り込んだ。
FRB(米連邦準備制度理事会)の議長交代の
タイミングだったことも、ブラックマンデー当時と
そっくりなのだ。
6日の日経平均株価の下落幅は一時、
前日比1603円。
終値ベースでも2016年6月の「ブレクジット(英国
のEU離脱)ショック」以来の急落となり、17年10月
の水準まで逆戻りした。
NYは2月6日、一時、567ドル安と続落。
その後、売り買いが交錯し、一時、600ドル以上
値上がりし、結局、567ドル高で取引を終了した。
1日の株価の振り幅が1100ドルを超え、依然、
ジェットコースター状態が続く。
米国の著名なアナリストは「投資家はシートベルト
をしっかり締めて、振り落とされないようにして
ほしい」と警告している。
2営業日、大幅な下げが続いたので、いったんは
株価に歯止めがかかったが、「長期金利の動向
から目を離せない。とりあえずのピークは2.88%
だが、もし3%を上回るようならクラッシュ(大暴落)
があるかもしれない」との見方が根強い。
3%台は14年1月以来となる。
米国の金利が3%超になると、株式市場から資金
が米国債などの債券市場に流出して、株式市場
の下げを加速する要因になるからだ。
我々は過去の歴史から、すべからく学ばなけれ
ばならない。
ブラックマンデー後のNYダウと日経平均をみると、
ともにショック安の翌日、翌々日こそ反騰しているが、
再び売りに押されて日経平均は2段下げに向かった。
それからの値動きは、NYダウは88年春を過ぎても
低位での長期のもみ合い。
日経平均は88年1月に大底を確認すると上昇トレンド
に復帰。
5カ月後の88年3月には下げ分を完全に取り戻した。
それでもリバースするまでに5カ月かかった。
■6月に日経平均株価2万円割れを想定
NYダウの調整がどのくらい長期化するかによるが、
6月前後に日経平均株価は2万円の大台割れをする
可能性がある。
株価のチャート的には2万1400円がひとつの節目だが、
これを下回ると下値がわからなくなる。
海外投資家が米国の損を穴埋めするために、
利益を確定できる日本株を売るという悪循環に入る
からだ。
日本株は、売買代金の7割を海外投資家が占める。
「行き過ぎた楽観論を背景とした急激な日米の株価
上昇に修正が起きている」という指摘も多く、
下落が行き過ぎることも起こり得る。
そうなると2万円割れも十分考えられるわけだ。
7日の東京市場は一時、前日比743円高まで上昇
したが、時間外取引で米株価指数の先物の動きが
冴えず、楽観ムードが一気に後退。
再び警戒感が高まり、日経平均株価は失速。
16.89円高の2万1627円となり、終値は35.13円高の
2万1645円。700円以上、値を消した。
平昌パラリンピックが閉幕する3月18日直後の19日
がまた月曜日で危ない。
この時期、米朝対立がマーケットの最大の関心事に
なると予想するアナリストもいる。
アベノミクスは株高と円安が牽引してきた。
この基本パターンが崩れたとみるアナリストもいる。
今後、株安・円高が進めば、春闘での3%賃上げ
など夢のまた夢だ。
その結果、個人消費も冷え込み、政府のデフレ脱却
宣言などできなくなる懸念もある。
今年7月に景気拡大が戦後最長の10年目に
入るとの予想もあるが、それが幻想に終わらない
ことを願うばかりだ。
■ブラックマンデーとの相違点
「リーマン・ショックのような制御不能な事態は
起きにくくなっている」というのが、
アナリストやエコノミストの共通認識だが、
それにしてもブラックマンデーの時と、あまりに
似過ぎているのが気掛かりである。
FRBのジェローム・パウエル新議長は、2月5日に
正式に就任した。
いきなりNYダウの史上最大の下げに見舞われ、
波乱の船出となった。
パウエル氏は近く、金融政策について議会証言
をする予定だ。
早くも、ここで力量が試される。
ブラックマンデーでは米国株は2割以上下げ、
世界の株安の連鎖が起きた。
FRBの議長がポール・ボルガー氏からアラン・
グリーンスパン氏に代わった直後にブラックマンデー
が発生。
今回もジャネット・イエレン氏に代わってパウエル氏
が議長に就任したばかりだ。
ブラックマンデー当初、世界的に景気は拡大基調で、
一部の国ではインフレ懸念が高まり、金利が上昇に
向かっていた。
インフレ基調、金利上昇という点でも今回と一致する。
米国も日本も低金利(日本はマイナス金利)が
当たり前と思っていて、市場(マーケット)が低金利に
慣れ過ぎてしまっていたのかもしれない。
為替レートは1ドル=108円台を付け、
パウエル新議長の発言次第で、さらに円高に向かう
可能性もある。
円高が勢いづくと105円を突破し、年央から後半に
かけて100円もあり得る。
この時期の株安・円高は企業経営者の賃上げ
意欲を削ぐ。
特に株価が急落した輸出関連企業はそうだろう。
自動車の春闘がどうなるかが注目点だ。
株式市場では、日本株の一段安に備える
投資家が増えている。株安局面になれば
利益が出る「売る権利(プット)」の売買高が
急増する。
実際、2月6日の株価指数オプション市場で
13年5月以来の売買規模となった。
日本株が2番底を固めるのはいつか。
それを確認するまで、素人は買いは見送った
ほうが賢明かもしれない。
(文=編集部)
【転載終了】
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昨日、証券会社から「担当が代わった」と
新担当者が挨拶にきました。
もしかして、市場の大荒れを予測し、営業にきたとか?
安倍首相の留守に大変な事態になるかもですね。
1000円超の暴落も濃厚かな?
ドル/円は107円台かな?
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