【キーウ発】代理戦争のウソ ウクライナは徹底抗戦する
田中龍作ジャーナル
【転載開始】
■【キーウ発】代理戦争のウソ
ウクライナは徹底抗戦する
2022年8月15日
マスグレーブに花を手向けに来た
女性は「ウクライナが戦うのを
止めたら、ロシアの戦争は欧州や
アジアへと続くだろう」と危惧
する。
=14日、ブチャ 撮影:田中龍作=
4月の第一週に首都キーウがロシア軍の
手に墜ち、プーチン大統領は勝利宣言を
していた・・・今でもそう思う。
キーウに隣接し首都の防衛線である
イルピンは陥落寸前だったのだが、突如、
ロシア軍は首都圏から引き揚げた。
3月終盤のことである。
米軍からの情報もありウクライナ軍は、
キーウ郊外の森にあったロシア軍の弾薬庫
を発見、砲撃を加え壊滅させた。
弾薬の尽きたロシア軍の首都圏での戦闘
継続は不可能になったのである。
欧米の武器供与と情報提供がなければ、
いうまでもなくウクライナ軍は敗退して
いたであろう。
だからと言って、ウクライナ軍は欧米の
代理として戦っているわけではない。
ウクライナの歴史と実情を知らない先生
たちが「代理戦争」なる理屈をこねまわし
プーチンを喜ばせている。
先生たちが唱えるように即時停戦したら
どうなるか。
ドンバス地方とクリミア半島はロシアに
取られたままとなるのは必定だ。
武力による併合を認めることになるので
ある。
墓標には死亡が確認された日が記さ
れている。今回の戦争で死亡した
非戦闘員を数えようとしたが夥しい
数にのぼるため無理だった。
=14日、イルピン 撮影:田中龍作=
ロシアがドンバスとクリミアに留まって
いるならまだしも、「ロシア系住民の権利
が脅かされている」と称して、また侵攻し
てくるだろう。
「ロシアは約束を守らないから」。
ウクライナの人々が口を開けば必ずこう
いう。
今回の戦争前、ロシアのラブロフ外相は
「軍事侵攻しない」と公言していたのだ。
それが舌の根の乾かぬうちにウクライナ
に大兵力を送り込み、虐殺と略奪と破壊を
繰り広げた。
ブダペスト覚書(1994年)という
大規模詐欺も記憶に新しい。
アメリカ、イギリス、ロシアの3か国で
結ばれた覚書は「ウクライナが核を放棄
すれば安全は保障しますよ」というもの
だった。
経済的事情もあってウクライナはすべて
の核を手放してしまった。
ところが覚書から28年後、ロシアは国際
社会の制止も聞かず、約束を破って
ウクライナに攻め込んだのである。
安全保障も何もあったものではない。
アメリカとイギリスは武器供与と情報
提供で覚書を守っているのだが。
イルピン橋。ロシア軍を首都に侵攻
させないようにするためウクライナ
軍が落とした。戦争が完全に終結す
るまで再建されないだろう。
=14日、イルピン 撮影:田中龍作=
前回の現地取材(昨年末~5月末)で、
田中は数えきれないほどの町や村を回り、
ありとあらゆる人々に話を聞いた。
ほぼ10割の人々が「我々は自由のため
に戦う。ロシア軍がウクライナの地から
完全に出ていくまでウクライナ軍は戦い
抜くべきだ」と答えた。
3か月ぶりにウクライナの人々から話
を聞いたが、一ミリもブレていなかった。
大規模虐殺のあったブチャでマスグ
レーブに花を手向ける夫婦がいた。
話を聞いた。
田中「停戦できると思うか?」
夫セルギーさん「できない。プーチン
はウクライナを完全に破壊するまで戦う
よ」。
田中「停戦を迫る人々がいるが?」
妻イーラさん「ウクライナ国民=
ゼレンスキーだ。国民が徹底抗戦を
唱えている以上、彼らはゼレンスキー
に停戦させることはできない」。
これがウクライナ国民の声だ。
俄か親露の先生たちは「停戦を阻んでい
るのはゼレンスキーである」と信じ込んで
いるようだが、ロシアのプロパガンダに
乗らないことを願うのみだ。
【転載終了】
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ロシアは西側の精密兵器の提供で
徐々に疲弊していくのでしょう。
ロシアは、NATOとの全面戦争に
備えていると言われますが、そんな
余裕はないと思われるのですがね。
長期化すればロシアの経済崩壊は
確実ではないでしょうか。
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