市場原理を失わせる 日銀が大株主30社の“親方日の丸”効果・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■市場原理を失わせる 日銀が大株主30社の“親方日の丸”効果
2018年4月10日
日銀の存在感が株式市場で異様に
高まっている。
東証の統計によると、外国人投資家
は今年1~3月に8.7兆円(先物含む)
を売り越した。
売買代金の約7割を占める海外勢が
これだけ「売った」のに、日経平均は
年初から3月末まで2000円程度しか
下落しなかった。
「外国人が大量に売却する一方、日銀
が爆買いしたのです。3月だけで日銀は
ETF(上場投資信託)を過去最大規模と
なる8333億円も買っています。市場原理
の働かない歪んだ市場といえます」
(市場関係者)
日銀は「買う」だけで、現状では「売り」
注文を出さない。
保有株は増加するばかりなのだ。
ニッセイ基礎研究所チーフ株式ストラテ
ジストの井出真吾氏は先週、「日銀の出口
戦略に関する考察」を発表。
そこには驚愕の数値が並んでいる。
「日銀は17年度に6.2兆円を購入。ほぼ
3営業日に1回買った」「買い入れたETFの
累計は19.3兆円で、時価ベース(18年3月
末)の保有額は24.4兆円。差額の5.1兆円
は含み益」、さらに「皮肉の意味で言えば
『日銀は上手な投資家』」と書いた。
「日銀はETFの購入なので、個別銘柄に
関してはあくまで間接保有ですが、10%を
超す大株主になっている企業は多いのです」
(井出真吾氏)
井出氏の推計によると3月末時点で保有
比率が最も高いのは半導体検査装置の
アドバンテストで19.2%を持つ大株主だ。
2位はユニクロのファーストリテイリングで
17.4%。以下、セラミックコンデンサーの
太陽誘電(16.6%)、電子部品のTDK
(15.8%)、小売りのユニー・ファミマHD
(15.2%)と続く。
日銀保有が10%を超す“親方日の丸”銘柄
は30社あった(別表参照)。
「日銀が買うETFは、日経平均やTOPIX
(東証1部)に連動しています。東証1部は
日銀が株価を維持しているといっても過言
ではないのです」(証券アナリスト)
約2年前の16年3月末と、今年3月末の
株価を比較したところ、アドバンテストの
上昇率は114.1%だった。
太陽誘電は64.2%、TDKは53.4%、
ユニーファミマは50.0%の上昇率。
同期間の日経平均の上昇率は28.0%に
過ぎないので、まさに親方日の丸の効果
テキメン。
“日銀が大株主”の銘柄は株高がクッキリだ。
企業業績とは無関係に動く株価。
海外投資家はウンザリしているに違いない。
【転載終了】
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まさに私が批判してきた「アベクロノミクス」
です。
安倍政権は、官庁の倫理観や市場原理
までも壊してしまいました。
お仕置きが必要です。
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