アメリカ海軍、シリアのロシア軍基地沖で威嚇・・・ロシア軍は臨戦態勢に。

桜井ジャーナル


【転載開始】


■アメリカ海軍の駆逐艦がシリアのロシア軍基地沖で威嚇、

 ロシア軍は臨戦態勢に


 シリアに駐留しているロシア軍の防空部隊が

臨戦態勢に入ったと伝えられている。

アメリカ海軍は駆逐艦のドナルド・クックを

シリア沖へ移動させた。

ロシア海軍の基地があるタルトゥースから

約100キロメートルの地点に到達、

さらに駆逐艦ポーターも同じ海域へ配備される

と言われている。

ロシア軍機が米駆逐艦の近くを警告のために

飛行しているともいう。

​イスラエル軍はアメリカに対し、シリアを直接

攻撃するように要求してきたが、それに応じた

形になった。


 ドナルド・クックは2014年4月に黒海でロシア

を挑発したことで有名。

ロシアの国境近くを航行して挑発したのだが、

ロシア軍は非武装のSu-24を派遣して艦船の

近くを12回にわたって飛行させている。


 その直後にこの駆逐艦はルーマニアの港へ

急遽入り、その後、ロシアの国境にアメリカの

艦船は近づかなくなった。

ロシアでの報道によると、Su-24は

「キビニECMシステム」を搭載、艦船が搭載して

いたイージス・システムを麻痺させたという。


 ポーターは2017年4月にシリアのシャイラット

空軍基地を攻撃した駆逐艦2隻のうちの1隻。

ロスとともに59機の巡航ミサイル(トマホーク)を

発射、そのうち23発が目標に到達したが、

5発は地上に落下し、残りは地中海へ落ちた

のではないかとみられている。

この攻撃の口実も「化学兵器の使用」だったが、

根拠のない話だった。

2003年3月にイラクを攻撃した際の

「大量破壊兵器」と同じように嘘だった可能性が

きわめて高い。


 現在、アメリカ海軍が駆逐艦を送り込んだ近く

にはロシア軍の基地がある。

ひとつはタルトゥースの海軍施設であり、

もうひとつはフメイミム空軍基地だ。

今年(2018年)1月、両基地を13機の武装UAV

(無人機)が接近、そのうち7機はロシア軍の

短距離防空システムのパーンツィリ-S1で撃墜され、

残りの6機は電子戦兵器で無力化されたと伝えられ

ている。


 そのUAVは100キロメートルほど離れた場所

から飛び立ち、GPSと気圧計を利用して事前に

プログラムされた攻撃目標までのコースを自力

で飛行、ジャミングされないような仕組みになって

いた。

防空システムを調べるための飛行だった可能性

がある。

その際、フメイミムとタルトゥースの中間地点を

アメリカの哨戒機P-8Aポセイドンが飛行していた。

その翌月にはロシア軍のSu-25が侵略勢力が

ジハード傭兵部隊へ提供されたMANPADS

(携帯型防空システム)で撃墜されている。


 こうした中、ジハード傭兵部隊の支配地域は

急速に収縮、すでに壊滅寸前だ。

新たな手先としてクルドを使い始めたが、

NATO加盟国であるトルコの部隊が軍事侵攻

したことで侵略勢力、つまりアメリカ、イスラエル、

サウジアラビアの三国同盟、イギリスとフランス

のサイクス-ピコ協定コンビの思惑は外れた。


 そうした状況の中、アメリカの​​ドナルド・トランプ

大統領は今年3月29日にアメリカ軍をシリアから

撤退させると演説で口にし、​政府内でも同じ指示

を出していると伝えられているのだが、

すぐに有力メディアだけでなく政権内からも反対

の声が上がった。

石油支配の野望を放棄することはできないという

ことが理由のひとつ。

そうしたひとりが米中央軍のジョセフ・ボーテル

司令官。特殊部隊系の軍人だ。


 アメリカなどが始めたシリア侵略作戦からトルコ

が2016年6月に離脱、それを受けて7月にトルコ

で武装蜂起があった。

トルコ政府はこの蜂起の首謀者は

フェトフッラー・ギュレンだと主張したが、

この人物はアメリカでCIAの保護下にある。

つまりアメリカ支配層の手先。

また、蜂起の背後にはジョセフ・ボーテルや

ジョン・キャンベルISAF司令官がいたとしている。


 この​​ボーテル中央軍司令官は2016年12月、

大統領選挙で勝利したトランプに対してシリアの

反政府軍、つまりアル・カイダ系武装集団や

ダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)を支援し

続けるように求めた。

DIA局長を経験しているマイケル・フリン中将や

マーティン・デンプシー前統合参謀本部議長とは

逆の考え方だ。

シリアからアメリカ軍を撤退させるということは

侵略勢力の敗北を意味し、その現地における

責任者であるボーテルの責任が問われること

にもなる。

彼らの選択肢はふたつ。

ロシアを屈服させ、シリアやイランの現体制を

破壊して中東全域の利権を手に入れるか、

ロシアとの全面戦争だ。

同床異夢ではあるが、この点では一致している。


 言うまでもなく、アメリカ側が宣伝する化学兵器

話は戯言。

これは本ブログでも再三再四、指摘してきた。

露骨な嘘だが、これは軍事的な緊張を高める

ための口実で、他人が信じようと信じまいと

関係ない。

事実に基づく議論も大事だが、そうしたことに

アメリカの支配層が興味を持っていないことを

忘れてはならない。


【転載終了】

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 米国は、仏・英と3国でシリア攻撃の計画

のようですが、英国が議会の承認を得られて

いないようです。


 EUはNATOの参加はないのでしょうかね?


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