在韓米軍も在日米軍も撤退に向かう・・・?

田中栄の国際ニュース解説


【転載開始】


■在韓米軍も在日米軍も撤退に向かうから抜粋


 米国のトランプ大統領が6月7日、

シンガポールで6月12日に行われる

米朝首脳会談で、朝鮮戦争を正式に終結

させる合意文書に、米朝が署名する可能性

がものすごくあると表明した。

金正恩を米国に招待することも言及した。


 トランプは、朝鮮戦争の終結宣言について

「これは多分(米朝間の諸問題の中で)簡単

に解決できる部分だ。そのあとに、難しい

部分が出てくる」とも言っている。


 トランプは、訪米した安倍首相との会談後

の記者会見の中でこれを述べた。


 安倍はトランプに、北朝鮮と和解しないで

ほしいと言いに行ったのに、トランプから

米朝和解に対するやる気満々を見せつけ

られて終わった。


■在日米軍を存続するなら中国脅威論の扇動が

 必要なのにやってない。ということは・・・


 在韓米軍の撤退が決まったあと、在日米軍も

撤退ないし大幅縮小するのだろうか。

日本にとって最重要な問題はそれだ。


 私の分析では、残念ながら(笑)、在韓米軍

だけでなく、在日米軍も全撤退に向かっている。

そう考えられる理由の一つは

「日本にとっての脅威の喪失」だ。

冷戦でソ連がなくなった後、在日米軍にとっての

「敵」は、北朝鮮と中国である。


 今回、このうち北朝鮮の敵性が失われる。

残るは中国だけだ。

もし米国が今後も日本に米軍を駐留させ続けるなら、

米国と日本が一緒になって「中国の脅威の扇動」を

加速せねばならない。

中国の脅威といっても、南シナ海など日本から遠い

場所はダメだ。

尖閣諸島から台湾にかけての東シナ海における

中国の脅威が扇動されることが必要だ。

扇動があるなら「北朝鮮が敵でなくなった後、中国を

敵として在日米軍を存続させるつもりなんだな」と

考察できる。


 だが実際には、米国も日本も最近、東シナ海に

おける中国の脅威を扇動しなくなっている

(南シナ海では扇動されている)。


 日本と中国は、尖閣諸島など東シナ海での日中

の軍事対立を避けるためのホットラインを6月8日

に開設した。

在日米軍が今後も駐留するシナリオに沿うなら、

ホットラインなんか作ってはダメだ。


 米朝和解後の唯一の在日米軍の存在理由で

ある「中国の脅威」を、まさにこれから好戦的に

扇動すべき時に、日本自らが緩和させてしまって

いる。

東京中心部の駅前の右翼(=軍産と官僚機構の

手下)の中国嫌悪的な演説も、最近あまり聞こえ

ない。

これらはまるで、トランプがすでに在日米軍の撤退

を安倍に伝えて(示唆して)おり、安倍は仕方なく

中国との敵対を緩和することにした、といった感じだ。

この傾向は昨夏からのものだ。


 もう一つ、トランプが金正恩との会談のあとに、

ロシアのプーチン大統領との会談を画策している

ことも、トランプが在韓米軍だけでなく在日米軍

までも撤退しそうな流れを感じさせる理由だ。

米大統領府は最近、米露首脳会談の準備をして

いることを認めている。


 プーチンは、親露派であるオーストリア政府に、

ウィーンで米露首脳会談をやりたいのでホスト役

をつとめてほしいと要請した。

米朝が終わって一段落すると米露首脳会談が

行われ、トランプが米国(軍産)のロシア敵視に

風穴を開ける可能性が高まっている。


 おまけにトランプはG7サミットの前夜に

「G7はロシアを再招待してG8に戻るべきだ」と

言い出した。

親露政権ができたばかりのイタリアが即座に

賛成を表明した。

これはトランプの「G7潰し」の策であると同時に、

欧州を「ロシア敵視・対米(軍産)従属」から

「親ロシア・反米」に押しやろうとする策だ。


 これらが奏功すると、ロシア敵視・米国覇権の

国際組織であるNATOに対する欧州の支持が

失われ、NATOと米国覇権の解体につながる。

トランプは、G7での米国の主導性を破棄し、

米国のロシア敵視戦略を壊し、NATOも解体

しようとしている。


 イラン核協定からの離脱や、アフリカでの米軍

特殊部隊の縮小などと合わせ、トランプは

ユーラシア西部からの米国の撤退、覇権放棄を

広範に展開している。


【転載終了】

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 今までとは全く真逆の米国の世界戦略で

あり、ちょっと戸惑いを隠せませんが、ご紹介

してみました。


 一方、桜井ジャーナルでは、米国の世界支配

戦略は変わらないと紹介しています。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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