世界的に見ても“異常”!

日刊ゲンダイDIGITAL


【転載開始】


■世界的に見ても“異常”!

 問題だらけの入管難民法改正案を「廃案」

 にするしかない理由

 公開日:2023/06/09

入管法改正に抗議する人々

(C)日刊ゲンダイ


 外国人の収容・送還ルールを見直す

「入管難民法改正案」について、

参院法務委員会は8日、自民、公明両党と

日本維新の会、国民民主党の賛成多数で可決。

与党は9日の本会議で成立させる方針だ。


 改正案は、難民認定手続き中は強制送還を

停止するとの現行規定に「例外」を設け、

3回目以降の申請者は送還可能にすることを

柱としているが、

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は

送還停止規定を変えること対し、

「難民条約で送還が禁止される国へ送還す

る可能性を高め、望ましくない」と指摘し

ているほか、国連人権理事会の特別報告者

と恣意的拘禁作業部会も「3回以上の難民

申請者の送還は、生命や権利を脅かす高い

リスクの可能性がある」として、「改正案

は国際的な人権基準を満たさない」とする

書簡を日本政府に送っている。


 つまり、世界的に見ても今回の

入管法改正案は“異常”とも言えるのだが、

それでも政府、与党は押し切るつもりだ。


 今回の改正法審議をめぐっては、難民と

認められなかった外国人の不服申し立て

審査を担う「難民審査参与員」の問題も

露呈。

特定の参与員が2021~22年、

年間審査総数の約2割余りに上る1200件

以上を担当するなど、不可解で異様な

偏りが発覚。

立憲や共産から

「偏った審査」

「審査の公平性に問題がある」と猛反発

する事態となった。


■「公正な判断」をするための参与員制度

 が実際は・・・


 日本の難民認定制度は1981年に創設。

より公正・中立な手続で難民の適切な庇護

を図る目的で出来たのが、2005年の

「難民審査参与員」制度だったのだが、

この制度についても、今回と同様、

法案審議中に様々な懸念が示されていた。


 例えば、2004年5月の衆院法務委員会で、

野党議員は参与員の人選方法について質問。


 「この参与員という方々はどういった

方法で選ばれるのでしょうか。(略)例え

ば外務省OBですとか入管のOBの皆さんが

天下っていくようだと、大臣が任命をして、

しかも身内の人たちがそれを決めて、それ

を意見を聞いて大臣が決定を下すというの

も、内輪でまたやっているだけかなという

ような気もいたすわけでございまして」


 これに対し、政府参考人として出席した

法務省入国管理局長はこう答弁していた。


 「具体的な人選に当たりましては、おっ

しゃるとおり、恣意的な人選が行われると

いうような批判を招かないように、あくま

でもこれは外部の方を入れてその意見を

参考にして公正な判断をするという制度と

して新たに設けるものでございます」


 つまり、「公正な判断」をするために

参与員制度を設ける、としていたのだが、

今回明らかになった通り、実際は1人で

年間1200件以上を審査するなど、「公正」

とは程遠い状況だったわけだ。


■性被害に遭った難民申請の女性に暴言も


 参与員をめぐる問題はまだある。

2017年3月、難民申請者の女性に対し、

参与員が暴言を浴びせていた“事件”だ。


 難民支援の活動を行っている

「全国難民弁護団連絡会議」(全難連)の

ホームページなどによると、性被害に

遭った難民申請者の女性に対し、対応した

男性参与員はこう言い放っていたという。


 <(難民審査参与員)「なぜ、その大佐

はあなたを狙ったの?」(難民審査参与員)

「美人だったから?」(難民審査参与員)

「●●大佐があなただけを拉致した、捕ま

えたということは、あなたが女性で美人

だったからというそれ以外には何らの理由

はない、ということですね」>


 性暴力を受けた女性に向かって

「美人だから」などと発言するのは、

無神経を通り越して人権無視も甚だしいだ

ろう。

全く論外の発言なのだが、後に入国管理局

から開示された審尋調書では、これらの

暴言が削除され、まるで発言がなかったか

のように作られていていたというから驚く

ばかりだ。


 問題だらけの入管法改正案はいったん

廃案にして、あらためて問題を整理した上

で再検討するべきではないのか。


【転載終了】

*********************


 21世紀になっても、日本はいまだ

に島国根性から抜け切れていないの

でしょうね。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

0コメント

  • 1000 / 1000