「母国を見捨てる生存戦略」には真逆の二種類がある
MONEY VOICE
【転載開始】
■日本はもう死んでいる。
若者は海外へ、では中高年の逃避先は?
「母国を見捨てる生存戦略」には真逆の
二種類がある
2023年7月24日
「日本は、もう終わっている――」政治・経済
に精通する作家の鈴木傾城氏は、冷静にそう指摘
する。
国民は老いも若きも衰退ニッポンをあきらめ、
「自分の力で自分だけが生き残る」モードに突入
したのだ。
前途ある若者は海外に活路を見出すだろう。
だが、リタイア目前の中高年はどうサバイブすれ
ば良いのだろうか?
■衰退ニッポンから「どう」逃げ出す?
年代で異なるサバイバル方法
日本という国の質がどんどん悪くなっているの
は、もう国民の誰もが気づいている現実でもある。
この質の悪化はバブルが崩壊した1990年から
はじまっているのだが、政府はこの30年は徹底的
に無策であったので、日本国民は貧困化していく
一方となっている。
国民が貧困化しているのであれば、政府は率先
して国民に金を市中にばらまいて内需を活性化し、
それによって企業の売上を上げ、賃金を上げると
いう好循環を作り出せばいいのだ。
しかし、日本政府がしたのは驚いたことにその
真逆の対策であったのだ。
消費税を引き上げ、超就職氷河期を作り出し、
若者を非正規雇用で放り出し、格差を広げ、
少子高齢化を促進させ、消費税以外の増税も次々
と行い、社会保険料も引き上げ続けた。
国民に負担ばかりを押しつけてダメージを与え
続けた。
現在の岸田首相は気が狂ったかのように
増税路線に走って、いまや「増税内閣」だとか
「搾取政権」と吐き捨てられているのだが、
やっていることを見たら本当にひどいありさま
だ。
年金支給料金は薄く確実に引き下げられ、
2022年10月から雇用保険料の値上げが実施され
る。
さらに同月にはインボイス制度も開始されて
実質的な増税となる。
年金・掛け金の期間も5年延長を検討されている。
車検の手数料は続々と値上げされる。
年収200万円以上75歳以上の医療費負担の
2倍値上げも実施される。
介護保険料値上げが検討されている。
退職所得控除も見直しされる。
配偶者控除も見直しされる。
相続税も実質的に引き上げとなった。
森林を破壊しながら森林環境税も2024年から
設置されて新たな税金として取られていく。
防衛増税も予定されている。
炭素税も予定されている。
同時にコストプッシュ型の値上げ上昇も来て
いるので、日本国民はひたすら搾取されていく
ばかりになるのだ。それが今の状況である。
結論から言うと、こうだ・・・
■今までの「ろくでもない政治」がずっと続い
ていく
日本は、もう終わっている。もちろん、政治
が変われば、少しはマシになる要素もあるだろ
う。
しかし、選挙をしても約5割はもう投票にも行か
ないのを見てもわかる通り、
「半分の日本人は日本をあきらめている」のだ。
若者の多くは選挙に関心すら示すこともない
のだが、合理的に考えると彼らの気持ちは理解
できる。
「選挙に行ったところでムダ。高齢者のほう
が数が多いので相変わらず自民党は勝ち続ける。
何も変わらないのはわかっているので選挙に行
くだけコスパが悪い。それなら自分だけ資格を
取ってキャリアアップする方がまだ可能性があ
る」
そういう考え方なのだ。
もちろん、これだと今までの「ろくでもない
政治」がずっと続いていくわけで、彼らも
最終的には犠牲になってしまう。
しかし、政治を変えようと思っても自分が
努力しても変えられない確率が高いのであれば、
もうそんなものに関わらないようにして
「自分の力で自分だけ生き残る」方向にシフト
するのは、たしかに合理的であるとも言える。
「自分の力で自分だけ生き残る」とか言うと、
とんでもない利己主義のように聞こえるかもし
れないが、まるっきり逆だ。
親が経済能力がないのを知った子供が中卒で
働くと言い出すのと同じで、
「誰にも迷惑をかけないで自分の力でなんとか
生き残る」というのが彼らの心境に近い。
もともと若者の大半は
「高齢者が小難しいことを言っている政治の
世界」などには関心など持っていないことが
多い。
仮に関心を持ったとしても何も変えられないと
いう無力感が強くなるだけなら、若者はますま
す政治に関わらないはずだ。
高齢者は今の政治に満足しているのかと言え
ば、まったくそうではないのだが、それでも
社会が大きく変革してしまって自分たちの今の
「小さな年金生活」が崩壊するのは嫌なので、
ひとまず現状維持で「ゆるやかな自滅でいい」
と思っている。
■何も起こらないで衰退していく「つまらない
現実」
中高年も忙しくて政治活動なんかする余裕は
ない。
朝から晩まで働いて自分の生活を維持するだけ
で精一杯である。
女性も「政治みたいな難しいものに参加したく
ない」と考える。
かくして、日本人は大半が政治を見捨て、
責任を取らなくなった。
それをいいことに、政府はどんどん国民から
搾取していくような社会ができあがった。
私たちは客観的に、そうした日本社会の情勢
を見ておく必要がある。
日本がこれから期待できる国になるのか衰退し
ていく国になるのかと言われたら、
「衰退していく」確率の方が高いと考えている。
もちろん、確率なんか無視した「ありえない
奇跡」が起こって、日本がすごいことになって
いくかもしれない。
世の中は何も決まっていないので、そういう
ことが起こる可能性もゼロではない。
急に日本人が子供をたくさん生み出し、
がんがん消費し、政府が国民のためを思って
減税し、賃金がばんばん上がり、イノベーション
も起こり、日本がまた高度成長するような大転換
がくるかもしれない。
万一そのような事態になったら私も有頂天に
なってしまうだろう。
しかし、私は現実主義者なので、そんな宝くじ
に当たるようなことが日本に起こると楽観視する
つもりはない。
むしろ、何も起こらないで衰退していく
「つまらない現実」が実現してしまうと考えて
いる。
とすれば、やはり私たちは若者と同じように
「誰にも迷惑をかけないで自分の力でなんとか
生き残る」方向にシフトするしか道は残されて
いないのではないかと見ている。
国がしっかりしていればこんなことを考えなく
てもいいのだが、政治家が馬鹿すぎて国が凋落
していく一方なので、国民はいよいよ自分の身は
自分でなんとかできるように考えなければなら
ない事態に陥ってきたとも言える。
■老体にムチ打って働くよりも、考える必要が
ある
日本は少子高齢化で社会的に衰退していく。
増税・社会保険料の増額も政府はやめるつもりは
ないはずだ。
すなわち、国民の搾取はまだまだ続いていく。
もっと苛烈になっていく。
そのため、いよいよ資産をキャピタル・フライ
トさせるだけでなく、永住権を取って海外に移住
してしまう人が増えている。
日本を変えるよりも、日本を捨てて成長のある国
に移住した方が早いという考え方である。
恐らく前途ある若者と冒険心のある若者はそれ
を選択するだろう。
では、ありとあらゆるしがらみを抱えた50代、
60代で、今まで海外に縁のなかった人が海外永住
で飛び出していくのは良い選択なのだろうか。
言葉も文化も何もわからない中で海外に暮らすの
は――
【転載終了】
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税金を60%も搾り取られたら、日本
で働く意味がないですからね。
経済が落ち目の日本では未来に期待
が持てないという若年層の思いがある
のか、数年前から海外移住で活躍する
若者が増えてきているようですね。
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