死亡率が低い女医の患者 その対応力は男性医師も学ぶべき。

日刊ゲンダイDIGITAL


【転載開始】


Dr.中川のみんなで超える癌の壁より。


■死亡率が低い女医の患者 その対応力は男性医師も

 学ぶべき 2018年08月11日


 女性をターゲットのひとつにした東京医大の

“受験差別”が問題になっています。

大学側は得点操作の理由として、女性医師が

結婚や出産で離職すれば、系列病院の医師

が不足する恐れがあるということを挙げている

ようです。

戦力確保を狙うなら、私は女医をそろえる方が

よりよい医療を提供できると思います。


 女性医師の実力を端的に示しているのが、

米ハーバード大公衆衛生大学院の研究です。

研究グループは2011~14年の間に米国

の急性期病院に入院した65歳以上の高齢者

約130万人を分析。

「入院から30日以内の死亡率」「再入院率」

などの項目で比較したところ、女性は男性に

比べて「30日以内の死亡率」は0.4%、

「再入院率」は0.6%低いことが明らかに

なったのです。


 この研究が行われた背景が、重要です。

実は当時の米国の医療には、性差にともなう

バイアスが生じていて、病院は病院で

「重症な患者は、女性には難しいだろうから、

男性に担当させよう」としたり、患者は患者で

「女性は不安だから、男性に診てもらいたい」

といったことがありました。

はたして、医師の力量は男女で違うのか。

それをきちんと調べる目的で始まったのが、

米ハーバード大の研究です。


 事前の予測では、「性差なし」とみられていま

したが、結果は紹介した通り。

女性医師の方が、男性より治療結果が上回って

いたのです。


 この研究結果が見逃せないのは、男性医師と

女性医師で担当している患者の重症度を同レベル

にそろえていること。

調査の信頼性が、きわめて高いのです。


 私の部下は、およそ3分の1が女性。

放射線治療分野に特化して、男女の実力を比べ

た調査はありませんが、みんなとても優秀です。

万が一、私が患者として放射線治療を託すなら、

個人的に女医に診てほしい。正直、そう思います。


■ガイドラインの説明ならAIで十分


 では、なぜ男女の医師で治療結果が変わる

のでしょうか。

がんはもちろん、いろいろな病気で研究結果

にもとづいたガイドラインの作成が進んでいます。

どこにいても、同じ状態の患者なら、同じ治療が

受けられるようにするためです。

そうすると、男女で差はないはずですが、

違っていました。


 その差は、患者に寄り添ったコミュニケーション

を取れるかどうか。そこが大きな違いだと思います。


 たとえば、肺がん検診で早期の肺がんが見つ

かったとします。

早期なら手術か放射線でほぼ治ります。

その2つの治療法は、肺がんの診療ガイドライン

にも書かれていますが、それを杓子定規に説明

しがちなのが男性医師で、「つらいですよね」

「仕事も心配ですよね」などとショックを受けて

いる患者の立場を考えながら、説明するのが

女性医師です。


 今やAI(人工知能)の胃がん診断率は9割。

杓子定規な診断や説明ならAIで十分でしょう。

そういう時代になりつつあります。

しかし、患者に寄り添う説明は、AIにはできません。

それができるのが女性医師です。

男性医師も患者に寄り添う対応が求められている

と思います。


【転載終了】

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 OECD加盟の34ヶ国中女性医師の

比率が最下位の20.3%です。

半数の国は女性医師が50%以上です。


 他国は、男性医師と女性医師とバランスを

取れるようにバックアップのシステムができて

いるのでしょうね。



 最下位の日本がさらに減らそうとしている

のは何故なのでしょう?

それだけ、日本の男性医師の能力に問題が

あるのか?システムの不備なのか?


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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