中国で仕事する日本人が素直に感じた「このままだと日本ヤバい」・・・
まぐまぐニュース
【転載開始】
中国で仕事する日本人が素直に感じた
「このままだと日本ヤバい」 2018.11.12
■工賃が安い中国で自動化・無人化を進めるワケ
私は仕事柄、中国の工場を訪問する
機会があるのですが、先日中国の中部
にある工場を訪問した時に度肝を抜か
れたというか、考えさせられる出来事が
ありました。
訪問したエリアは湖北省と呼ばれる
中国中部にあるエリア。
上海から高鉄と呼ばれる新幹線を使う
と最速で4時間で行ける場所です。
都心部は都市開発を急速に進めていて
地下鉄工事や商業施設、誘致を受けた
工場などの工事の真っ只中。
まだ下町のエリアは残っているものの、
建設ラッシュが始まった姿は十数年前
の上海を彷彿とさせます。
一般的な庶民が食す軽食を扱う店舗は、
上海に比べると3割から半額程度の値段
設定。
もちろん生活費が安い訳ですから給与も
低く、繁華街で見かけた日本レストラン
募集の給与は3,500元(18年11月レート
換算5.8万円)。
若手サラリーマンの給与でも4,000元程度
(18年11月レート換算6.5万円)とのことで、
この辺も上海などに比べ賃金も4割くらい
は安い状態です。
そんな情報を仕入れつつ、訪問先の工場
が完全な「中華系企業」であったため、
勝手に「工員が多く働いているのだろう」
と想像しながら訪問したのですが、
それが完全な間違いでした。
訪問した工場構内、整然とされていて非常
にキレイ。そして人がいない。
基本的に機械が加工を行い、工員は部材を
準備している程度。
整列された工場機器に数えるほどしか居ない
工員達。想定外の出来事でした。
工賃が安いエリアに工場があるので、
数多くのスタッフを雇い製造を行っている
と思っていたのが、カナリ機械化を進めて
いるのでした。
中華系企業ですが、お会いした相手は
日本人。
業界に精通していて、簡単な話
「ヘッドハンティング」で採用され た方。
与えられた使命は企業の効率化やカイゼン。
その為ある程度の費用が掛かっても、
自動化や無人化など「人を減らせる提案」
を求めているという事でした。
工賃が高い日本で自動化や無人化を進める
というのは理解できますが、工賃が安い場所
でも自動化や無人化を進める中華系企業。
日本人には考えられないかも知れませんが、
その背景には少しでも条件の良い給与先を
求めて、ある一定の年齢までは 転職を繰り
返すという中国人スタッフの姿があります。
雇う側からすれば、仕事を覚えた頃には
転職。
人の入れ替わりが激しいと、ルールの徹底
ができず品質が安定しません。
そこで、生産の標準化を実現するために、
費用がかかっても自動化や無人化を進めて、
一定の標準化や規則に従うよう管理を行いたい
という事のようでした。
■中国で働く日本人駐在員たちの情けない姿
打ち合わせでは、その方と話をさせて
もらったのですが、とにかく判断と決断が早い。
ヘッドハンティングされているため、結果
を求められる。
そして経営陣も日本人に期待をして雇用して
いる。
契約の一年一年が勝負なのでしょう。
決めたことをバンバン推し進めて、カイゼンを
実行しているようでした。
費用に対しての決済権もある程度は任されて
いるようで多少コストが掛かっても、問題が
解決してその後の運営の判断が良くなるなら
全く問題ない。
次の訪問時は提案と見積もり、関係者との
手配と、30分の打ち合わせでスピーディに話が
まとまりました。
個人的にはこのスピード感覚は非常に好き
ですし、中国では大変大切なスキルだと思って
います。
日本の場合はどうしても担当者が自分 一人で
責任を負うことを嫌うために、他の関係者を
巻き込み責任分散を行い ます。
そして多くの打ち合わせ時間と提案書を繰り
返し提出して、ようやく見積書を提出。
「組織で動いている」のは解りますが、
基本的に日本人のポジションは責任者で、現地
企業の方向性を決めて、現地スタッフを導く立場
にあります。
そんな日本人たちが、たまに
「これって○○さんが担当で」
「いや、これって○○さんが」といった責任のパス
回しを、我々の眼の前でしてくることもあります。
正直みっともないというか情けないというか、
日本本社の代表として看板を背負ってきている
立場の日本人が、中国人スタッフがいる場所で
そんな無意味な責任逃れの 話を始める。
組織の中で生き抜くために大切な処世術なの
かも知れませんが、中国人スタッフからすると、
どんな風に映っているのだろうと思ってしまう
場合があります。
昔に比べて海外駐在員の質が下がったと言われ
るのは、この辺も関係しているかも知れません。
また見積額が大きい場合は、中国現地法人では
決済が降りず、日本本社で判断 いう事も多々あり
ます。
日本側を説得するために、プロジェクトが進む
までに半年や一年といった時間が経過してから
スタートという場合もあります。
そうこうしている間に、元々の担当者だった
日本人が帰任になり、次の担当者は前任者の
案件だったのでと及び腰になり、引き継ぎされて
おらず分からないと、またイチ から説明をしな
ければいけません。
できれば何事もなく、何事も変えず、何事も
問題を起こさずに日本に帰任したい、という
気持ちをお持ちの駐在員も少なくないのですが、
この積み重ねが今後の日本 企業と中華系企業の
間における大きな差となっていくのでは無いで
しょうか。
そして、その任務を担っているのがカイゼン
のプロ、日本人なのです。
■技術の面でも競争力を失う日本
今回訪問した先の日本人のように、結果を
求められ契約条件を持ったプロの スタッフの
場合、行動力も判断力も違いますし、行動を
決めたあとの投資力が 桁違いに違います。
また品質に関しても、現在の日本は過去の蓄積
や日本人気質とも言うべき勤勉さなどで、どうにか
カバーをしてきている部分がありますが、最近の
日本企業のデータ 不正のニュースなど見ていると、
「今まで中国企業をバッシングしていたの に、
結局日本でも似たような事が行われ ているのね」
と思ってしまいます。
日本企業は技術者に対して冷遇と言われること
があるようですが、給与面だけではなく今回
お会いしたシニア層の技術者の方は、非常に生き
生きと仕事に取り組まれていました。
その会社では、直接お会いした方以外にも日本人
技術者が働かれているようで、休憩の合間に立ち話
で打ち合わせをして物事を決め、次の行動に移され
ているよう でした。
結果がついて回るからかも知れませんが、自己責任
で判断・行動し、余計な根回しや責任逃れの言い合い
なども無い。
だから生き生き働かれているのかも知れ ません。
技術者の彼らは、求められれば日本企業でも中華系
でも働いて結果を出す。
中華系は高給を与える変わりにノウハウ を享受する。
日本人の彼らは、高給以外にやり甲斐や自身の技術
が求められている点に、喜びや価値を感じているの
では無いで しょうか。
日本企業に勤める中国人は、日本人との 距離を
うまい具合に保ち、 「早く帰任しないかな」と
思いながら、 日本人の指示を「最低限守って」、
したたか に仕事をしています。
彼らからすると日本人は上司や仲間では なく、
日本から来たお客様程度の感覚なの です。
それは日本人が現地で情熱を傾けて仕事をして
いないのが、彼らに見透かされているからこそ。
日本人自身が招いた結果なのです。
中華系企業の経営者は、そんなしたたかな中国人
の考えを把握しているので、中国人が結果を出せる
土壌作りと、中国人を使わないで済む職場環境作り
に余念が無いように感じました。
高給の日本人を雇ってでも、自分たちにない考え
や発想を取り込んで、中国での激しい競争に勝ち
残りたい。
そんな貪欲な経営陣と、お客様扱いの日本人。
日本と中国はIT業界においては差が開きつつあると
いう話もありますが、技術の面でも、日本は徐々に
茹でカエルの如く沈んでいくかも知れません。
【転載終了】
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日本は、マンパワーで中国にはかない ません。
唯一、技術力の差があります。
それでも中国に追いつかれるのも、時間の問題
のような気がします。
ただ、中国製の衣服はいただけません。
一番ダメなのは裁断のような気がします。
「いい加減」なのでしょうね。
「し〇〇ら」など酷いのがありますからね。
「まあ、この値段だからな~!」となってしまい
ますが。
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