ハイブリッド車&プラグインハイブリッド車の販売急増

NEWSWEEK


【転載開始】


■米でEV低調、ハイブリッド車&プラグイン

 ハイブリッド車の販売急増

 「政策転換に備えたヘッジ手段」

 2024年3月21日

3月15日、 米国では電気自動車(EV)

の売上高が鈍化する一方で、ハイブリッド

車(HV)と外部からの充電が可能な

プライグインハイブリッド車(PHV)の

販売が急増している。写真は2023年

4月、ニューヨークの自動車ショーに展示

されたジープのラングラー・ハイアルチ

チュード

(2024年 ロイター/Andrew Kelly)


 米国では電気自動車(EV)の売上高が鈍化

する一方で、ハイブリッド車(HV)と外部

からの充電が可能なプライグインハイブリッド

車(PHV)の販売が急増している。


 ゼネラル・モーターズ(GM)をはじめ多く

のメーカーの間では、完全なEVへの切り替え

を重視してHV販売を段階的に終了させようと

する動きがあったが、消費者のHV需要は逆に

拡大。

業界幹部やアナリストの話では、この流れは

持続的と見込んだ各メーカーやサプライヤー

がHVとPHVの増産に向けた設備の増強に

乗り出しているという。


 モルガン・スタンレーによると、2月の米国

におけるHV販売の伸びはEVの5倍に達した。

ステランティスは、ジープ部門のスポーツ

タイプ多目的車(SUV)「ラングラー」の

全販売台数に占めるPHVの比率は2023年

前半が37%だったが、後半には50%に

高まったと明かした。


 フォード・モーターの今年1─2月のHV

販売台数は37%近く増加し、

最低価格2万5315ドル(約380万円)の

小型トラック「マーベリック」がけん引。

カリフォルニア州のある自動車販売店の幹部は

「当店で今最も売れ筋となっているのはマーベ

リックのハイブリッド車タイプだ」と述べた。


 実際マーベリックの販売台数のおよそ半分は

ハイブリッド車タイプが占めており、各販売店

はフォードが増産できるならもっと売れるとみ

ている。


 フォードの製品開発担当バイスプレジデント、

ジム・ボームビック氏はロイターに

「マーベリックの生産能力を急いで拡大しなけ

ればならなくなった」と語り、需要に対応する

ため生産シフトを全面的に2交代制から

3交代制に変更したと説明した。


 こうした業界のハイブリッド車への傾斜は、

エンジン車からの二酸化炭素(CO2)排出量

をできるだけ早くゼロにしたいとの観点で

EV普及を促進しようとしているバイデン政権

にとって逆風だ。


 一方11月の米大統領選次第で、

バイデン政権が進めてきたEV購入補助金や

EV普及のための排ガス基準などが存続しなく

なる可能性もある。

複数のアナリストは、大半の既存大手メーカー

はEV事業で赤字を抱えており、将来の政権が

方針を転換すれば、ハイブリッド車がより大き

な収益を得ながらCO2削減を目指せる道に

なり得ると指摘した。


 アリックスパートナーズのグローバル自動車

プラクティス部門責任者を務める

マーク・ウェークフィールド氏は

「ハイブリッド車は、規制の観点からの(EV)

推進熱を冷ますような政策転換が起きた場合に

備えた重要なヘッジ手段だ」と述べた。


 オートフォーキャスト・ソリューションズ

(AFS)提供のデータに基づいてロイターが

計算したところでは、トヨタ自動車とフォード、

ホンダが主導する北米のハイブリッド車生産

台数が2025年までに全小型トラック生産に

占める比率は最大20%に達し、EVの14%

をしのぐ展開になってもおかしくない。


 AFSのバイスプレジデント、

サム・フィオラニ氏はロイターに

「昨年EVの(生産)見通しは約100万台

下振れたが、ハイブリッド車の見通しはほぼ

同じ分だけ切り上がった」と話した。


 <強気の見通し>


 こうした中でドイツ自動車部品大手シェフラー

などのサプライヤーも、ハイブリッド車生産能力

拡大のための長期投資に乗り出している。


 シェフラーは米オハイオ州に2億3000万

ドルを投じ、ハイブリッド車の運転システムに

使う電動アクセル増産のための新工場を建設す

る計画。

同社は現在、フォードの小型トラック

「F-150」のハイブリッド車向けの重要部品

のサプライヤーだ。


 フォードは、F-150の販売における

ハイブリッド車のシェアを現在から2倍に引き

上げて20%にすることを目指している。


 シェフラーの米国部門を率いる

マーク・マクグラス氏はロイターに、小型トラック

と大型SUVのハイブリッド車用パワートレイン

の採用はさらに広がると予想。

この分野での主要メーカー全てと協議することに

なるとの見通しを示した。


 消費者の声からもハイブリッド車需要の強さが

確認できる。

メリーランド州に住むジェレミー・アシュトンさん

は、所有していたF-150の燃費の悪さに不満が

あったため、およそ6万1000ドルでF-150

のハイブリッド車に買い換えた。

価格はガソリン車タイプと同じか、場合によっては

安かった上に、燃費はずっと改善したという。


 同州のある販売店の責任者は、23年8月と9月

にハイブリッド車の発注を増やし始めたと明かす。

12月にはこの店のF-150の販売台数のおよそ

35%をハイブリッド車が占めた。


 米国のハイブリッド車市場で長らくリーダーの

座に君臨しているトヨタも、ハイブリッド車の種類

を大幅に増やす方針で、これが販売台数の相当な

増加につながると見込んでいる、と同社幹部の

デービッド・クリスト氏がロイターに説明した。


 クリスト氏は「昨年はハイブリッド車が販売台数

の29%、今年これまでは37%。今年は45%に

近づくだろう」と述べた。

 トヨタの場合、同タイプのガソリン車と比較した

際のハイブリッド車の価格面での割高さは、

ハイブリッド車の増産が進むとともに縮小傾向に

ある。

クリスト氏によると、かつて1台当たりの価格差は

6000─7000ドルだったが

今は1500─2000ドルになった。

これにより、消費者はハイブリッド車により値ごろ

感を持つようになっているという。


【転載終了】

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 個人的にも人生初のHEVに買い換えました。


 25年間愛車としたランクルとのお別れは寂

しくもあり、HEVとはどんな乗り味なのか楽

しみでもあります。


 中国では、新車のEV車が大量に放置されて

おり、不動産バブル崩壊とともに国民の収入

が激減して車の販売も減少していくのかも。


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