タカ派保守の“一人天下”を許す・・・!?
令和でも止まらない 日本の劣化
【転載開始】
■タカ派保守の“一人天下”を許す
自民党本流が何とも情けない
公開日:2019/06/30
参議院選挙で一挙に注目の選挙区
に浮上したのが広島(定数2)だ。
自民党は、現職で、参議院の重鎮の
ひとりといわれる岸田派の溝手顕正
がいるにもかかわらず、2人目と
して安倍総理の側近である河井克行
の妻・河井案里を擁立したからで
ある。
2議席独占狙いとはいうものの、
菅官房長官らが河井を全面支援して
いることからも、官邸が
「溝手が落ちても河井を」と考えて
いることは間違いない。
これで、岸田派の現職・吉川赳に
細野豪志をぶつけられる可能性が
高い衆院の静岡5区に続いて、
また岸田文雄自民党政調会長の
メンツが潰されたことになる。
にもかかわらず、岸田は表立って
文句もつけられない始末。
本来なら、岸田は「保守本流」の
プリンスであり、リーダーのはず。
その岸田がこの体たらくでは、
「保守傍流」になめられ、やりたい
放題されても当然だろう。
「ポスト安倍の最有力候補」などと
おだてられて「その気」になって
いると、土壇場でポイ捨てされる
可能性大だ。
そもそも、岸田は自民党内で
吉田茂を源流とし、大平正芳の系譜
を継ぐ「保守本流」の宏池会の会長
だ。
一方の安倍総理は祖父・岸信介を
ルーツとする「保守傍流」の細田派
に属している。
総理の座を降りれば派閥を引き継ぐ
はずである。
保守本流は別の言い方をすると
「穏健保守」であり、傍流は
「タカ派保守」といってもいい。
“平和主義者”の岸田だけに、
今は安倍総理に従うばかりだが、
もしも本流としての自覚が残って
いれば、毅然とした対応をとること
が期待されているはず。
でないと、自民党のメインス
トリームが途絶えてしまうかもしれ
ない。
それはすなわち、自民党政治の劣化
を意味する。
もともと自民党には、解釈改憲で
いいと考え、健全財政を重視し、
合意と漸進を重視する旧田中派や
大平派など穏健な保守本流と、
改憲志向で力の政治を旨とする
旧岸派↓福田派などタカ派路線の
保守傍流の2大潮流があり、
この両者がぶつかり合う中で、
結果としてバランスの取れた政権
運営が行われてきた。
だが、今や安倍総理を中心とする
タカ派保守の「一人天下」となって
しまった。
おかげで改憲路線は言うまでも
ないが、教育勅語を礼賛し、
歪んだ愛国心を鼓舞するような
ネトウヨまがいの連中が、肩で風を
切って歩いているのが今の自民党だ。
本来なら保守本流の流れをくむ
岸田あたりが、この流れに勇気を
奮って逆らい抵抗すべきなのだが、
どうやら彼にはそんな勇気はさら
さらないらしい。
保守本流が消えた自民党は今後、
「傍流政党」として、どこに向かって
いくのか。
伊藤惇夫政治 アナリスト
【転載終了】
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岸田氏は勝負所の掴みができないので、
これで終わる人でしょう。
安倍氏の強さは、やはりアメリカ傀儡
に徹しているからでしょう。
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