「ヤマトHD」の誤算・・・
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【転載開始】
■「ヤマトHD」の誤算 2四半期連続で
営業赤字に陥った背景
公開日:2019/08/08
宅配クライシス――ネット通販の
拡大に伴う取扱荷物数の急増に配送
体制が追い付かず、
一時はサービス網の崩壊さえ取り
沙汰された宅配便最大手のヤマト
ホールディングス(HD)。
“総量規制”や大口の法人顧客を中心
とした値上げに、ドライバーの待遇
改善などが功を奏して窮地を脱した
かに見えたが、「思わぬ落とし穴」
(関係者)が待ち受けていたようだ。
今期から反転攻勢に出るハズだった
ヤマトHDがいきなりつまずいた。
2019年度第1四半期
(1Q、4~6月)決算で61億円
の営業赤字(前年同期は95億円の黒字)
に陥ったのだ。
18年度4Q(19年1~3月)も
160億円近い損失を計上しており、
2四半期連続の営業赤字となる。
最大の誤算は宅配便の取扱数の伸び
悩みだろう。
今年度は1.8%減だった前年度から
一転、4%増の目標を掲げて臨んだ
ものの1Qはわずか0.3%増。
6月単月だけで見ると、前年同月比
2.7%減の前年割れに終わった。
背景にあるとされるのが、大口顧客
の“ヤマト離れ”だ。
宅配クライシスが表面化した17年
以降、最大顧客のアマゾンジャパン
が自社配送網の強化に乗り出して
いるほか、楽天も宅配大手に依存しな
い配送網づくりに余念がない。
そんな動きに最大4割超もの値上げを
打ち出したことが重なって、
顧客の約4割はヤマトとの契約を打ち
切り。
より割安な日本郵便などのライバルに
荷物が流れた。
要するに長時間労働の解消や賃上げ
などでドライバー不足が緩和され、
「運ぶ体制は出来上がった」
(ヤマトHD首脳)ものの、思うように
荷物が集まらず、人件費などのコスト
だけがかさむ形となって採算が悪化した
というわけだ。
ヤマトHDでは2Q以降、大口荷主の
ジリ貧をある程度織り込んでコスト
コントロールを厳格化。
営業利益で過去最高となる期初計画
720億円の達成を目指す方針だが、
天候不順による青果などの貨物需要の
停滞で足元の荷動きは鈍っている。
その上、10月には消費増税も控える。
市場関係者の間では
「(計画達成の)ハードルはかなり高い」
との声がもっぱらだ。
【転載終了】
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ヤマトだけではなく、どこも苦しい
経営状況ではないでしょうかね。
そこに、消費増税が追い打ちをかける
可能性が高いです。
その表れが増税による駆け込み需要がなく、
増税など関係なく消費を控える環境が
常態化しているのではないでしょうか。
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