千葉・台風被害の迅速復旧を妨げる行政怠慢・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■専門家も指摘
千葉・台風被害の迅速復旧を妨げる
行政怠慢 公開日:2019/09/21
台風15号の深刻な爪痕が残る
千葉県。
市原市では、ゴルフ練習場の鉄柱
が強風でなぎ倒され、近隣の住宅
に直撃した大事故に注目が集まって
いる。
屋根などがボロボロに損傷した住宅
の補修費用はどうなるのか、鉄柱の
撤去費用は誰が負担するのか。
不安は尽きないが、深刻なのは現場
がいまだに“手つかず状態”のまま放置
されていることだ。
〈この会社クソだな〉
〈開き直った〉―。
鉄柱が倒壊した「市原ゴルフガーデン」
に対し、ネット上ではこんな批判が
渦巻いている。
ゴルフガーデンは事故当初、被害に
遭った住民らに謝罪し、住宅補修費用
などの補償を行う意向を示していたが、
それから数日後、一転して弁護士を介し
「被災者の火災保険で直して下さい」
と伝えてきたからだ。
その火災保険も、保険会社がスンナリ
と認めるかは不透明だ。
ゴルフガーデンは、台風上陸の前に風
の影響を受けやすい「ネット」を下ろ
さなかった。
さらに、メンテナンス不足だったのか、
鉄柱とコンクリートの基礎部分を固定
するボルトが複数箇所で破損。
現場を視察した建築エコノミストの
森山高至氏によると、
「鉄柱の基礎が杭に連結していない恐れ
がある」という。
強風対策が不足していたのであれば、
ゴルフガーデンが責任を免れるのは
難しい。
つまり、火災保険は適用されない可能性
があるのだ。
そうなると、被害住宅の補修費用や
鉄柱の撤去費用はゴルフガーデンが
負担することになる。
「鉄柱の撤去費用は少なくとも
7000万~8000万円」
(建設業界関係者)。
民間調査会社によると、ゴルフガーデン
は資本金1000万円、年間の売り上げ
は約6000万円。
費用捻出は容易じゃない。
■漏電や引火による2次被害の可能性も
今後の展開は見えないが、問題は住宅
に倒れたままの鉄柱が野ざらしになって
いることだ。
鉄柱1本の重さは「10トン程度」
(前出の建設業界関係者)とみられて
おり、放置したままだと住宅にのめり
込み、崩壊しかねない。
「今後の台風や大雨で、さらに建物へ
のダメージが大きくなっていく恐れ
がある」(森山高至氏)というから、
漏電、引火による2次被害の可能性
もある。
早期撤去が必要なのは言うまでも
ないが、ゴルフガーデンに支出能力
がないのであれば行政が対処するしか
ない。
ところが市は、
「ゴルフ練習場が撤去の意向を示して
いる以上、市が手を出す案件ではない」
(シティプロモーション推進課)と、
まるで動く気配がない。
鉄柱を撤去する工事業者のリストを
ゴルフガーデンに渡しただけだ。
「放置するのは非常に危険です。行政
が代執行などの手続きを取り、対処すべ
きではないか。例えば、ゴルフガーデン
と住宅の間を走る道路は市道です。交通
の妨げになっていますから『公共の利益
を確保する』などといった名目で介入
する余地があるはず。そもそも、ゴルフ
ガーデンの施設は欠陥性が高く、建設時
に行政はしっかりチェックしていたのか。
市には復旧を優先する意思が感じられま
せん」(森山高至氏)
市が黙って見ているだけでは問題は
解決しない。
【転載終了】
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今回は、行政の対応遅れが目立った
災害ですね。
保険会社も専門家の調査を入れて
くるでしょうね。
いずれにしろ、ゴルフガーデン側の
責任は逃れられないかも?
しかも、弁護士を使って脅しとも取ら
れかねない行為もありましたから。
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