Business Journal
【転載開始】
桜を見る会に裏ルール存在・・・
名簿破棄に関与した安倍首相も官僚も
刑法違反、懲役刑の恐れ
2019.12.10
※長文ですが重要なので全文掲載。
■公文書の私物化
昨今話題の「桜を見る会」には、
“一度参加した人は翌年以降も参加
できる”という暗黙の了解事項――
すなわち裏ルール――が存在したの
だという。
もちろん、安倍晋三政権になって以降
に設けられた特設ルールである。
このルールを知っていたのは芸能界や
自由民主党の関係者ら、そして一部の
報道関係者に限られ、一般市民は知る
よしもなかった。
フリーランスで一般市民寄りの
「報道関係者」に属する筆者も、知ら
なかった。
菅義偉官房長官は11月21日の
記者会見で、
「前年(桜を見る会に)呼ばれた方が
また(招待者として推薦される)と
いうことは適切なことではなかった」
と非を認めていた。
本来のルールでは、幅広く招待する
ために「同じ人が推薦されない」よう
配慮するのが原則だったのだという。
とすれば、安倍政権ではまるで正反対
のルールがまかり通っていたことに
なる。それも秘密裏に。
その結果、2014年以降の安倍
政権下では、年を追うごとに500人
から1000人規模で参加者が増え
続けていた。
今年の「桜を見る会」に至っては
1万8200人にまで膨張。
来年も例年どおり実施されていれば、
参加者数は2万人の大台に乗っていた
かもしれない。
それを裏付けるかのように、国費で
催される「桜を見る会」の予算は、
来年度当初予算の概算要求で例年の
3倍以上となる約5700万円に
まで増えていたという。
しかし、
「選挙区の住民らをこぞって招待して
いる『桜を見る会』の実態は、安倍
首相や自民党の“選挙運動”であり、
有権者への饗応(きょうおう)接待
を禁止している公職選挙法に抵触する
のではないのか――」との疑惑が浮上
したことで、来年の「桜を見る会」の
開催は急遽見送られることになった。
同会を主催していた安倍首相の判断
で中止を決めたのだそうだ。
その後、裏ルールを実行するために
は欠かすことのできない「招待者名簿」
が廃棄されていたことも発覚。
安倍首相によれば、
「個人情報を含んだ膨大な量の文書を
適切に管理するなどの必要が生じること
から、公文書管理法等に基づき」処分
したのだという。
廃棄されたのは
「保存期間1年未満の文書」だとされた。
この種の文書は安倍政権の勝手な都合
でいつ処分してもいいものだと、
安倍政権においては規定している。
いい気なものだ。
公文書を私(わたくし)する行為であり、
傍若無人な規定と言うほかない。
■内閣府には必要なくても、会計検査院
には必要な書類
裏ルールがあえて特別に設定された
のは、何らかの理由や、何らかのニーズ
に応えてのことなのだろう。
空から降ってきたり、自然発生的に
決まったりするような筋合いのもの
ではない。
招待者名簿が廃棄されたことによって
生じる問題として、まず思い浮かぶのは
「作業効率の悪化」である。
過去の招待者名簿がないのに
「同じ人が推薦されない」よう配慮する
原則を徹底することなど、事実上不可能
である。
紙の名簿と合わせて、電子データも消去
してしまったとされているので、
招待者の選考作業は今後、人力で行なわ
ざるを得ない。
前年までに招待されていた人を名簿から
弾く作業にしても、あやふやな記憶を
頼りに手作業でやることになる。
招待者が1万人から2万人にも及ぶこと
を考えれば、それこそ気の遠くなるよう
な作業だ。
名簿を処分してしまうということは、
そうした作業に当たる官僚に対する
パワハラまがいの仕打ちであり、
税金を元手とする人件費の無駄遣いでも
ある。
「桜を見る会」は国費で運営されている
だけに、今後、会計検査院のチェックが
間違いなく入ることだろう。
会計検査院の立場から見れば、
招待者名簿は国の会計事務に関する証拠
書類である。
提出を怠ったりすればその担当職員は、
会計検査院法第二十六条および
第三十一条第二項違反により懲戒処分
を受ける恐れがある。
【会計検査院法】
第二十六条 会計検査院は、検査上
の必要により検査を受けるものに帳簿、
書類その他の資料若しくは報告の提出
を求め、又は関係者に質問し若しくは
出頭を求めることができる。
この場合において、帳簿、書類その他
の資料若しくは報告の提出の求めを受
け、又は質問され若しくは出頭の求め
を受けたものは、これに応じなければ
ならない。
第三十一条 会計検査院は、検査の
結果国の会計事務を処理する職員が故
意又は重大な過失により著しく国に損
害を与えたと認めるときは、本属長官
その他監督の責任に当る者に対し懲戒
の処分を要求することができる。
2 前項の規定は、国の会計事務を
処理する職員が計算書及び証拠書類
の提出を怠る等計算証明の規程を守
らない場合又は第二十六条の規定に
よる要求を受けこれに応じない場合
に、これを準用する。
各省庁や総理大臣、自民党関係者など
からの推薦名簿を取りまとめ、
招待者名簿を作成していたのは、内閣
官房と内閣府だ。
その内閣府では、
「会が終わって必要性がなくなったので、
遅滞なく廃棄した」と説明している。
しかし、内閣府には必要なくても、税金
がイベントの原資である限り、会計検査院
にとっては必要な書類である。
ともあれ、内閣府のこの説明が事実で
あるならば、裏ルールに基づき招待者を
選考していたのは「招待者名簿」作成の
段階ではなく、その前に各省庁や総理大臣、
自民党関係者などが作る「推薦名簿」の
段階、ということになる。
内閣府が裏ルールを主導していたのだと
すれば、会が終わった後にこそ、招待者
名簿が必要になるからだ。
一方、推薦名簿の多くは保存期間を
過ぎておらず、まだ処分されずに残って
いるのだという。
それに、実施されることなく中止となった
来年の「桜を見る会」の「推薦名簿」と
「招待者名簿」案は、まだ処分されずに
残っている可能性が高い。
保存期間を過ぎていないからである。
きっと会計検査院は、この「推薦名簿」
をもとに検査を行なってくれることだろう。
うまくいけば裏ルールを主導した“主犯”が
一体誰なのかが、明らかになるかもしれ
ない。
■「招待者名簿」が明らかになって困る
のは、法を犯した“犯人”
「桜を見る会」には例年、著名な芸能人
やタレント、アイドル歌手らも出席して
いた。
招待客に紛れ込むことができれば、
普段会えないそうした有名人に会える上に、
うまくすれば彼らと一緒に写真を撮れる
かもしれない。
実際、参加した政治家や安倍政権の支持者
らは、自分のSNSやブログにそんな写真
を自慢げに載せて喜んでいた。
安倍政権を挙げての立派な饗応接待である。
情けない存在は、そんな場面に嬉々として
参加していた報道機関の幹部らだろう。
ところで、有名芸能人の彼らには出演料
やギャラは支払われていたのだろうか。
もし、支払っていないのだとすると、
彼らは事実上の“自民党の選挙運動”にタダ
で駆り出されていたことになる。
そんな如何わしい“晴れ舞台”の仕掛けを
思いついた手合いは実にずる賢い人物だと
思う。
一方、タダで政治利用された上に、
まんまと人寄せパンダ役にされた芸能人
諸氏にしてみれば、踏んだり蹴ったりで
ある。
自民党が下手を打ったことの巻き添えで、
何も悪くない彼らまでが白い目で見られ
る羽目になったからだ。
ただ、それも今年までの話。
広く国民の関心事になってしまったこと
で、「桜を見る会」は来年どころか再来年
以降も開催できないかもしれない。
前代未聞の大っぴらなことこの上ない
一大選挙違反(疑惑?)事件になって
しまったからだ。
なにせこの事件に立ち会った“目撃者”や
“証人”は1万人以上にのぼるので、 口封じ
することも口裏合わせすることもできない。
選挙違反の疑惑を持たれているのは、
恥ずかしながら安倍首相をはじめ、
自民党の大幹部の皆さんである。
こうなってしまったからには、疑惑を
晴らすためにも公職選挙法に基づき、
「警察に任せる」という解決策
(=疑惑解消策)が検討されて然るべき
だろう。
それとも警察や検察は、捜査に着手して
も法務大臣に指揮権を発動されるから、
やっても無駄だと考えているのか。
いずれにせよ、肝はシュレッダーで
切り刻まれた「招待者名簿」である。
末端の現場の判断で、こうしたリスト
を勝手に処分するはずがない。
内閣官房と内閣府の現場職員が、
「桜を見る会」を主催していた安倍首相
や官邸の指示を仰ぎ、その指示に従って
処分した以外にあり得ないのである。
巻き添えにされた国家公務員諸氏が哀れ
でならない。
それにしても、よほどヤバいリスト
なのだろう。
だからこそ、リストのバックアップデータ
があったことが明らかになっても、
データ はすでに消去されていて「復元不可能」
だし、データは「公文書ではない」などと、
念仏のように唱え続けているのだ――と
考えれば、ストンと腑に落ちる。
すなわちこの問題は、とても公開できる
シロモノではないため、必死になって証拠
を隠滅し続けていると理解するのが正しい。
人はやましいところがある時にこそ、
証拠となる文書を破棄・隠滅しようと躍起
になるのである。
安倍首相や菅官房長官が無理筋の言い訳
を重ね続ける姿は、見ていて痛々しいばか
りだ。
特に、日に日にやつれていくように見える
菅官房長官が抱えているストレスは相当な
ものだろう。
だが、「桜を見る会」が税金で運営された
イベントである限り、
「規則に基づいて処分した」という言い訳
は通用しない。
その「規則」自体が法に触れるからである。
会計検査院の検査が行なわれる前に名簿
資料を廃棄した場合、正しく税金が使われ
たのかどうかが確認できなくなり、廃棄し
た者や命じた者は公用文書等毀棄
(刑法第二百五十八条)違反になる。
【刑法】 第四十章 毀棄及び隠匿の罪
(公用文書等毀棄) 第二百五十八条
公務所の用に供する文書 又は電磁的記録を
毀棄した者は、三月以上 七年以下の懲役に
処する。 (傍線は筆者)
たとえ「招待者名簿の処分は公用文書等
毀棄には当たらない」
「個人情報保護法は、刑法や公選法より優先
される」と閣議決定しようが、無駄である。
それこそ、刑法や公選法に皆の知らない
“裏ルール”でもない限り、法律違反を逃れる
術はない。
そもそも、すべての国家公務員は法律に
基づき、仕事をする建前になっている。
彼らが法を無視して仕事をすることはあり
得ない。
彼らの仕事や行動には、必ず根拠となる
法律があるのだ。
そんな彼らに、前掲の各法律を無視させた
「桜を見る会」主催者の罪は重い。
今後は、国庫に穴をあけたとして賠償
責任を問う話も浮上してくるかもしれない。
つまり、「桜を見る会」を主催した者が
イベントにかかった総額を国庫に返還す
べし――という議論になることも予想さ
れる。
小学生にもバカにされるようなおかしな
言い逃れが、それなりに罷り通っている
かのような扱いを受けているのも、
安倍氏が首相の座にいる間だけのこと。
特別扱いをされなくなるのも時間の問題
である。
「招待者名簿」を処分してしまったこと
のツケは、相当高くつきそうだ。
(文=明石昇二郎/ルポライター)
【転載終了】
***********************
やはり、安倍は吊るされること
になりそうですね。
知れば知るほど出鱈目で、酷い
政権ですが、歴史に名を残したい
という首相の願いが、戦後最低最悪
の政権として、日本の憲政史上に
残りそうですね。
安倍首相も歴史に名が残せるので
満足でしょう。
0コメント