我が身を守るために国民を犠牲にしてはいけない!

  長周新聞 


 【転載開始】


 ★我が身を守るために国民を犠牲にしては 

 いけない 東京大学教授・鈴木宣弘 

 2020年1月2日 


 ■1月1日発効ありき 

 2020年1月1日発効ありきで、 

日米貿易協定が拙速・強引に国会承認 

された。 

米国の自動車関連の関税撤廃の約束は 

「ない」が、どこにも書いてないもの 

を「ある」と言い張って、 

貿易カバー率が5割強しかないのに 

9割をカバーしていると粉飾して 

前代未聞の国際法違反協定を強行した。 

子供も騙せない虚偽説明も、 

ここまで露骨になるとは思いもよらな 

かった。


 ■霞が関の苦悩 

 筆者も、役所時代はもちろん、 

大学に出てから多くのFTA 

(自由貿易協定)の事前交渉 

(産官学共同研究会)に参加してきたが、

経済産業省や外務省や財務省が WTO

(世界貿易機関)ルールとの整合性を

世界的にも最も重視してきたと言っても

過言ではない。 

良識ある官僚の本心は断腸の思いでは 

ないかと察する。  


 振り返ると、日本の農林漁業を守り、 

国民への安全な食料供給の確保を使命 

としてきた農林水産省にとっては、 

TPP(環太平洋連携協定)交渉への 

参加は、長年の努力を水泡に帰すもので、

あり得ない選択肢であった。 

何としても阻止すべく、総力を挙げて 

闘ったが、押しきられた。

痛恨の極み だった。  


 国内制度についても、酪農の指定団体 

制度も、種子法も、漁業法も、 

林野の法改定も、農林漁家と地域を守る 

ために、知恵を絞って作り上げ、 

長い間守ってきた仕組みを、自らの手で 

無惨に破壊したい役人がいるわけはない。

それらを自身で手を下させられる最近の 

流れは、まさに断腸の想いだろうと察する。 

霞が関を批判するのはたやすいが、 

逆らえば即処分される恐怖の中で彼らも 

苦しんでいる。 


 ■少数のオトモダチのために国民が犠牲に 

 しかも、規制緩和や貿易自由化といわれて

いる実態は、日米の政権に結び付いた 

「今だけ、金だけ、自分だけ」のごく少数 

のオトモダチ企業の儲けを増やすことで 

ある。 

国家戦略特区で農地買収を例外的に認めら 

れた企業と、人や国の山を盗伐して儲けて 

植林義務もなく「食い逃げ」できるように 

なった企業と、洋上風力発電のために人の 

漁業権を無理やり補償もなしに強奪できる 

ようにしてもらった企業は、同一企業なの 

である。  


 米国政権のオトモダチ企業の筆頭格の 

グローバル種子企業は、日本で公共の種 

の提供(種子法)を廃止させ、 

それを自分のもの(公共の種の譲渡を義務 

付ける新法)にし、それを買わないと生産 

ができなくして(種苗法の改訂)、 

遺伝子組み換え(GM)食品表示を実質 

無効化(2023年4月施行)し、 

ゲノム編集も完全野放し(2019年 10月)

にしてもらった。 

発がん性のある除草剤の残留基準値も多い 

ものでは100倍以上に緩めさせた。 

日本人の命を守るための基準値が米国で 

使用量を増やしたことによる残留量の 

増加で決められている異常事態である。 


 世界的にグローバル種子企業に逆風が 

吹き始めている中、唯一なんでも言い 

なりに聞く日本を最大の餌食とする戦略 

に徹底的に応えて国民の命を差し出して 

いるのが日本国である。 

彼らは、人の薬の製薬会社と合併し、 

GMと除草剤で日本人の病気を増やし、 

病気の増加が合併した企業の薬の売り 

上げ増になれば、

「二度おいしい、 新しいビジネスモデル」

と言っている との噂さえある。 


 ■国民・国家に対する特別背任罪が必要 

 TPPには参加しない、と言って参加し、

重要五品目は除外、と言って除外せず、

日米FTAを避けるためにTPP11をやる、

と言って日米FTA 交渉をTAGという

捏造語で別物だと主張して開始し、

その場がしのげたら、誰もTAGという言葉

も使わなくなり、すべて虚偽だったことが

あとから判明 しても誰も責任を取らない。 


 今回の日米協定では、自動車関税は撤廃が

約束されている、これ以上農業を譲らない、

牛肉のセーフガードは広げない、

25%への自動車関税引き上げは回避できた、

などなどと言って いるが、これが違っていた、

となったときに、きちんと罰せられるような 

仕組みを作らないと、その場しのぎのどんな

虚偽もまかり通って、平然とさらに悪い事態

へ移行させられ ていくのを止められない。 

日本にとっては失うだけの史上最悪の国際法

違反協定を、世界に恥をさら して非難される

ことは明白な中、事実を捻じ曲げてまで、 

誰のためにここまでしなくてはならなかった

のか。


 ■我が身を犠牲にしても国民を守る 

 覚悟あるリーダーを  残念ながら、 

「今だけ、金だけ、自分だけ」は、日本の

政治・行政、企業・組織の リーダー層に

かなり普遍的に当てはまるように思われる。 

国民、市民を犠牲にして我が身を守るのが

リーダーではない。 

「我が身を犠牲にしても国民を守る」覚悟

示すのがリーダーではないか。 

真に「国民を、国を守る」とはどう いう

ことなのかが今こそ問われている。 


 【転載開始】 

 *************************  


>米国政権のオトモダチ企業の 

 筆頭格のグローバル種子企業は、 

 日本で公共の種の提供(種子法) 

 を廃止させ、・・・ 


 モンサントですね。 

今は、バイエルに吸収合併されて 

います。 


 >■国民・国家に対する特別背任罪  

 が必要 


 祖父の時代からの売国一族ですか

らね。

 

LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

0コメント

  • 1000 / 1000