立憲・国民の合流構想:破談を仕組んだ“裏切り者”!

 サンデー毎日 


 【転載終了】 


■立憲・国民の合流構想 

 :破談を仕組んだ“裏切り者” 

 安倍首相の高笑いが聞こえてくる 

 =ジャーナリスト・鈴木哲夫 

 2020年2月5日 


 立憲民主党と国民民主党の合流は 

「破談」となった。 

これには、安倍晋三首相も高笑いを 

していることだろう。 

意欲的に見えた両代表はどこですれ 

違ったのか。 裏切り者がいるのか。 


  取材を続けるジャーナリストが 

検証する。 


 まずもって、私の確信を持った読み 

通りに進んでいないことを読者の 

皆さんに対してお詫(わ)びしなければ 

ならない。 

立憲民主党と国民民主党の早期合流の 

実現についてである。 


 当初は昨年末が目標だったが、 

それは年をまたぎ、通常国会にも間に 

合わなかった。 

私は2017年の総選挙以降、 

これまでの2年以上にわたる経過取材 

で昨年の参院選後にいよいよ立憲の 

枝野幸男代表はハラを固めたこと、 

国民民主の玉木雄一郎代表は合流推進 

を一貫して進めてきたことなどから、 

年内にも合流・新党結成と読んだ。 

ところが、合流協議は難航し一旦中断。 

いまもまだなし得ていない。 

深層では何があったのか。  


 本格的な合流協議が始まったのは 

枝野氏の呼びかけだった。 

昨年12月、臨時国会終盤。 

「政権を奪取するために、立憲民主党 

とともに行動してほしい」と国民民主 

や社民党に呼びかけた。 


  協議呼びかけ後、枝野・玉木両党首 

会談は表向きには2回とされるが、 

水面下では5回以上にわたって向き 

合ったという。 

場所は、国会議員宿舎やホテルの一室 

などが使われた。  


 立憲の枝野氏側近や国民民主幹部の 

話を総合すると、これらオフレコの 

会談は、議員宿舎での〝ペーパー〟の 

やり取りから始まったという。 


 「枝野代表は合流に際しての覚書の 

ようなものを出した。『存続政党を 

立憲民主党とする』と書かれていたが、 

一方では『保守・リベラルの枠を超え 

て』や『合併後には参院会長を選出す 

る』など、政策的な反発もある国民 

民主に気を使って政策を強制しない 

ことや、合流に反対意見が多い国民 

民主に参議院議員会長を譲ることな 

どずいぶん譲歩してあった。玉木 

代表は、受け取ったときには一旦 

了承したが翌日再びオフレコの党首 

会談をしたときに『受け入れられな 

い』と言い出した。枝野代表は面食 

らっていた」 

(立憲幹部) 


 玉木氏が引っ掛かったのはどこか。 

国民民主幹部は言う。 


 「存続政党を立憲としていたとこ ろ。

これでは吸収合併だと。政策や参院会長

で譲るといってもあくまでも合併後。本当

かという疑心暗鬼が 生じた」  


 また、玉木氏の側近議員で合流に 

慎重姿勢を見せる面々が、ペーパー 

を受け取った後に玉木氏から相談を 

受け、ここは突っ張るべきと進言し 

たようだ。 


 「同じ財務省出身の議員や選挙区 

事情で自民党とつながっているとされる

議員らが、国民民主主導の合流ではなく、

リベラルに引っ張ら れてしまうと反対

した。玉木氏は それに左右された」 

(国民民主議員)  


 立憲にも合流慎重派はいるが、 

ある発言が玉木氏を刺激してしまったとの

見方もある。 

1月5日、立憲の重鎮、赤松広隆衆院副議長

が地元名古屋の会合で合流について触れた。  


 「立憲民主党という名前も脱原発など

基本政策も絶対に変えてはダメ。 合流後

の人事は向こうも何もないと可愛そうだ

から、玉木は代表代行ぐらいでちょっと

横に置くぐらい。枝野にきつく言ってお

いた」


 このニュースを聞いた玉木氏は 

「もう(合流は)やらなくていいという

ことか」とごく近い周辺にぶちまけ、

国民民主幹部は 「あの発言は決定的だった」

と話し、立憲からでさえ「余計なことを」

 (枝野氏周辺)との声が出た。 


 今回の合流協議を水面下で支えた面々も

いる。 

実務者会議を行った立憲の福山哲郎幹事長

と国民民主の平野博文幹事長は、合流を前提

に、職員の配分まで話を詰めていたという。  


 立憲の安住淳国対委員長と国民民主の

原口一博国対委員長。 

合流に向けての下地を作るために 

「臨時国会での国対は野党が一つになるという

ことを意識し質問者などバランスをはかった」 

(統一会派国対メンバー)。 

その原口氏。 

1月25日、選挙区の会合で 

「合流の阻害要因は我が党にある。これでは

自民党を利するだけ。(国民民主には)後ろ

から鉄砲を撃つ者もいる。早期の結集に向け 

再加速すべきだ」と自らの党を戒めた。


 ■総選挙への協力という「糸」ある 


 一方の立憲も、2月の党大会で 採択する

活動計画案の中に、国民民主との合流に

ついて 

「門戸を閉ざすことなく不断の努力 を行う」

と明記することを決め、再協議を示唆した。  


 今後両党の合流はどうなるのか。 

国民民主幹部はこう話した。 


 「一本の糸がまだちゃんとつながっている。

それは総選挙へ向けての選挙協力 だ」  


 合流協議とは別に、次期総選挙へ向けて

の選挙区調整は続いている。 

 たとえば、私がつかんでいる中では、 

熊本などは五つの選挙区で立憲、 国民民主、

さらには共産党までもが 参加してすみ分け

が固まったという。 


 「じつは選挙協力は合流話とは別ライン 

でやっている。共産党に声をかける場面も 

あるし、連合や市民団体が間に入る選挙区 

もある。空白区は約100。その1割ぐら 

いがまだ競合している。選挙協力しなけれ 

ば共倒れするのは明白。総選挙が近づけば、 

選挙協力を生命線におのずから合流再協議 

の話は出る」

 (同幹部)  


 今回の合流協議、枝野氏は本気だった。 

玉木氏はそれでも引っ掛かった。 

ただ、はっきり言えることはこの合流は、 

自民党の1強に対して絶対に必要なもの 

ということだ。

 政治の緊張感はいつでも政権交代できる 

勢力がいなければ生まれない。 

緊張感がなければ権力は弛緩(しかん)し 

国民を無視して好き勝手にやる。 

そのためにも大きな、対抗できるかたまり

は不可欠なのだ。 

議員数も多く支持も高く野党第1党だから

こそ強い立憲はより謙虚に、そして脱落者

がいても緊張感ある政治という大義へ向かっ

て国民民主には決断する勇気が必要だと

いうことを、いま一度 両党に望みたい。 

(ジャーナリスト・鈴木哲夫) 


 【転載開始】 

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 ネックになっているのは、立憲の 

枝野代表だとばかり思っていました。 


 国民民主の方に原因があったんで

すね。


 両代表をつなげる、力のある古参議員 

の存在が必要ですね。 

山本太郎氏が接着剤になればいいのですが、 

消費税5%が飲めない立憲、国民では無理 

ですが。 

両党とも、可なり、れいわに票を喰われる 

でしょう。 


  これでは、労せずして自民党は勝てる 

ということですね。

 

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