コロナ対応、「・・・菅直人の方がはるかにマシだった」の声。
LITERA
【転載開始】
■安倍晋三の新型コロナ対応を見て
「福島原発事故の菅直人の方が
はるかにマシだった」の声が拡散。
どっちが酷いか、徹底検証!
2020.03.15 ※抜粋。
東日本大震災とそれに続く福島第一
原発事故から9年目の今年、当時の
吉田昌郎所長ら原発所員の奮闘を描く
映画『Fukushima50』が公開されて
いるが、そこで強調されていたのが、
当時の首相の菅直人の醜態だった。
映画の内容は事実の歪曲も指摘され
ているが、菅が周囲の反対を押し
切って福島第一原発に乗り込み、喚き
散らし、現場を混乱させる描写は、
観客に“悪夢の民主党政権”というワード
を否応なく思い起こさせる仕掛けに
なっている。
しかし、一方で今年の3.11は、
新型コロナ感染拡大の渦中だったこと
で、まったく逆の声も聞こえてきて
いる。
「震災のときは菅直人のことを批判し
ていたが、新型コロナの安倍首相の
対応を見て考えが変わった」
「今回の安倍首相と比べたら、菅や
枝野のほうがずっと必死で真摯だった」
「安倍があれだけ後手後手対応と失態
を繰り返しているのを見たら、原発事故
のとき、安倍が首相だったらと思うと
ゾッとする」……。
なかにはかつての民主党支持者の
身びいきも散見されるが、今回の
新型コロナ感染における安倍首相を見て、
原発事故での菅直人のほうがましだった
と思い直す声が数多く上がっているのだ。
それくらい安倍政権のコロナ対応が
酷いということなのだろうが、しかし、
両者の対応を冷静に比べても、菅首相
のほうが危機対応としてはるかにまと
もだと感じる部分は多い。
もちろん、9年前の菅の行動にも問題
はあった。
“イラ菅”と呼ばれる性格丸出しに側近や
東京電力幹部、官僚らを怒鳴りあげ、
自由な発言を封じ込める。
細かい現場の問題にまで口を挟んで、
混乱を助長する。
こうした行動は、民間の事故調査報告書
でも「関係者を萎縮させるなど心理的
抑制効果という負の面があった」
「無用な混乱やストレスにより
状況を 悪化させるリスクを高めた」という
言葉 で批判されている。
しかし、少なくとも当時の菅直人には、
安倍首相にまったくない必死さ、当事者
意識があった。
当時の記録や各種資料を読むと、菅や
官房長官の枝野幸男が事故発生直後から
官邸に泊まり込み、不眠不休で対応に
あたり、なんとか原発事故を抑え込もう
と、自ら矢面に立って動いていたことが
よくわかる。
そのスピードも、世間の印象とは逆に
かなり素早いものだった。
東日本大震災が発生した当日の段階で、
菅は原子力安全委員会から班目春樹
委員長を呼び、その後、班目委員長を
官邸に常駐させ、いつでも助言を求め
られる体制をつくっている。
質問に官僚がまともに答えられず、
東電本店からも情報が上がってこない
と見るや、補佐官や秘書官を動員して、
経産省、原子力安全・保安院、東電本社
から情報収集に当たらせた。
さらに、こうした“正規ルート”からの
意見以外に、外部の専門家からのいわ
ゆるセカンドオピニオンまで求めている。
菅自身の母校である東工大の同窓生を
頼って、首相独自のブレーンチームを
つくり上げ、こうした専門家を次々と
内閣官房参与に任命した。
この対応は「船頭が多過ぎる」との批判
を招いたが、とにかく菅は、自ら必死で
情報収集しようと動いていたのだ。
事故翌日の早朝に、福島第一原発視察
に踏み切ったのもその姿勢の表れだった。
この視察は映画『Fukushima50』で
もっとも批判的に描かれていた部分で、
ベントが菅のせいで遅れたかのような
描写は事実と異なるが、それでも実際、
この視察が現場に負担をかけたのもまぎれ
もない事実だ。
マスコミからも「政治的パフォーマンス
で事故対応を妨害した」と総攻撃を受け、
政権維持に大きなダメージとなった。
しかし、当時の資料や証言を読むと、
菅がたんに政治的パフォーマンスで乗り
込んだわけではないことがよくわかる。
というのも、この視察は、官房長官の
枝野幸男や経産相の海江田万里ら側近から
こぞって反対されていたからだ。
とくに枝野は、最高指揮官が官邸を離れ
ることによって生じるリスクというより、
現場に行くことで直接的な責任が生じ、
政治的に批判されることを恐れて強硬に
反対していた。
だが、菅は当時、東電本店にベントが
遅れている理由を聞いても、まったく
答えられないことに苛立ち、直接、
現場視察を決意。
枝野らの反対を「(責任ある判断をする
ため)短い時間でいいから自分の目と耳
で現場を把握したい」と押し切って、
福島原発に乗り込んだ。
つまり、あれだけ批判を浴びた視察だが、
菅にとっては情報不足のなかで決断する
ために不可欠な行為だったのである。
しかも、この視察には一定程度の効果
もあった。
福島第一原発の吉田所長はわめき散らす
菅に相当な不快感をもち、政府の事故調査
・検証委員会の調書でも批判的なコメント
をしていたが、菅はまったく逆だった。
菅の著書『東電福島原発事故 総理大臣と
して考えたこと』(幻冬舎新書)を読むと、
この視察で何より現場責任者である
吉田昌郎所長に会い、人物を見極めること
ができたことが最大の収穫だったと書いて
いる。
実際、菅はこの現場視察以降、吉田所長を
信頼し、東電本店よりも現場の判断や報告
を重視するようになった。
そして、この菅の姿勢が、東電本店より
現場がイニシャティブをとれる流れをつく
りだしたともいえる。
■菅直人は必死だっただけじゃない、
東京電力に乗り込み、「撤退」を阻止
した功績
そういう意味では、「菅に必死さがあった」
と言ったのはたんに真摯だった、必死で
頑張ったというエモーショナルな評価の話だけ
ではない。
菅の行動は、原発事故の最悪の事態阻止と
いう「結果」にも一定程度、寄与していた。
『Fukushima50』ではなぜか歪曲されて
いる「東電本社乗り込み、撤退阻止」も
その事例だ。
1号機に続いて3号機も爆発、事態が
いよいよ逼迫してきた4日目の3月14日
午前3時ごろ。
官邸のソファで仮眠をとっていた菅氏は
秘書官に起こされる。
海江田経産相をはじめ、枝野官房長官、
福山哲郎官房副長官、細野豪志首相補佐官、
寺田学首相補佐官、斑目委員長ら主だった
メンバーが集まっており、海江田が
「東電が原発事故現場からの撤退を申し
入れてきています。どうしましょうか。
原発は非常に厳しい状況です」と切り
出した。
言外に撤退やむなしとの考えをにじませて
いた。
海江田、枝野、福山らに対して東電側から
再三にわたる電話要請が繰り返されていた。
だが、海江田の言葉に菅は即座にブチ切れた。
「おまえら何を考えているんだ。撤退など
ありえないだろう。撤退したら、どうなる
かわかってるのか。全部やられるぞ。 燃料
プールだってあるんだ。福島、東北 だけ
じゃない。東日本全体がやられるん だ。
わかってるのか」。
そして、「いまから俺が東電に行く」と
言い放った。
菅はまず清水正孝東電社長を官邸に呼び
つけ、「撤退はありえない」と宣告した。
次いで、東電社内に自らを本部長とする
統合対策本部を設置し、1時間後、菅は
自ら東電本社に乗り込んだ。
寺田補佐官 の手記によれば、そのとき菅は
別の官邸 スタッフに
「もし、東電の職員が逃げ出 し、原子炉
が最悪の事態になったら、俺がもう一度
現地に行く。ヘリの準備を頼む」 と命じて
いたという。
東電の対策本部に着いた菅は、居並ぶ幹部
社員を前にぶちまけた。
「撤退したら日本はどうなる。東日本は
終わりだ」
「自国の原発事故を自ら放棄したら、日本
は国として成り立たない。そんな国は他国
に侵略されるぞ」
「カネはいくらかかってもかまわない。
社長も会長も覚悟を決めてくれ」
「60歳を超える職員はみんな現地へ行け ば
いい。俺も行く」
「撤退したら、東電は必ずつぶれる。逃げ
られないんだ」……。
自らの著書では落ち着いた口調で語ったよう
に書かれているが、寺田補佐官の手記によれ
ば、激昂し、ほとんど怒鳴るように話したと
いう。
周知のように、福島原発事故が最終的に、
吉田所長が覚悟した“東日本壊滅”という事態
にならなかったのは、4号機の建屋が爆発し
たことで2号機のどこかに穴が空き、圧力が
低下するという「幸運」によるものが大きい。
しかし、それ以前に、もし東電本店が撤退を
決めて、吉田所長もその撤退命令に従って
いたとしたら、いくら幸運が重なったとして
も、原子炉は制御不能に陥り、東日本壊滅は
避けられなかった。
そう考えると、菅が必死で東電の撤退を
怒鳴り上げて阻止したことが、最悪の事態
を止めるひとつの要因になったことは紛れ
もない事実なのだ。
実際、菅の原発対応について、国内報道は
批判一色だったが、 海外のメディアのなか
には、当時から評価する報道も少なくなかった。
イギリスのガーディアン、ドイツのZDF、
イギリスのBBCが制作した福島原発事故の
ドキュメンタリでも、菅の対応は一定の
評価をされている。
【転載終了】
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何回も書いてきているのですが、2006年
でしたかね、共産党の吉井英勝議員が、原発
の電源喪失の危険性を当時の安倍首相に指摘
したところ、問題ないと意にも介さない答弁
でした。
また、東電は共産党の電源装置の移設など
対策を申し入れしましたが無視されました。
安倍晋三と東電の責任は重大です。
沢山の人たちが二次被害にあっていますから。
安倍晋三は、またしてもコロナで対応を
誤りました。
指導者としての資質に問題があるのでは?
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