コロナ倒産急増の被害者は若者たち。
MONEY VOICE
【転載開始】
コロナ倒産急増の被害者は若者たち。
現在の貧困からさらに悲惨な
「住居喪失」に落ちる 2020年3月28日
■景況の悪化は「まだ」坂道を転がり
落ちている途上
新型コロナウイルスは金融経済にも
大きな悪影響を与えていて、株式市場
もナイアガラの滝のごとく暴落してい
るのだが、本当に危険なのは「実体経済」
への悪影響がこれから本格的に起きると
いうことだ。
中小企業の中には、すでに経営悪化に
見舞われている企業も多い。
国も企業も「家で大人しくするように」
と国民に半強制しているので、外食産業・
観光産業・サービス産業が急激に業況の
悪化に見舞われている。
2020年3月21日、日本商工会議所が出し
た資料でその衝撃的な業況悪化が見える。
製造業:51.7%が悪化したと回答
卸売:53.1%が悪化したと回答
小売:58.9%が悪化したと回答
サービス:55.8%が悪化したと回答
新型コロナウイルスの問題が日本に波及
したのは1月の半ばからだが、たった2ヶ月
で業況は一気に悪化。
前月比の悪化率は過去最大となっている
ことを見ても分かる通り、今「実体経済」
は、前代未聞の危機に見舞われているの
である。
上記の業種だけでなく、新型コロナ
ウイルスによる経営の悪化については
「9割以上の企業ですでに影響が発生
している」ことを日本商工会議所は述べて
いる。
悪いことがある。
新型コロナウイルスの治療薬・特効薬は
まだ開発されておらず、自粛は少なくとも
4月中、あるいはそれ以後も続く可能性が
高い。
つまり、景況の悪化は「まだ」坂道を
転がり落ちている途上であって、「底」
には到達していない。
これでも、まだプロローグの段階であり、
本当の地獄はこれから始まるのである。
■不況になれば若者から転落していく
どこの国でもそうだが、景気が悪く
なれば人件費削減に走る。
人を雇うにしても、経験も知恵も技術
もない若者は雇わない。
不況になれば即戦力になる熟練した人間
も仕事にあぶれるのだから、世界中で若者
の雇用は後回しになるばかりだ。
日本でも同じだ。 新型コロナウイルスに
よる社会の混乱は まだまだ続くので、
若者の雇用先はどん どん減る。
就職できない人間も増える。
やむにやまれず非正規雇用でしのぐ若者も
増える。
非正規雇用でも雇われない若者も増える。
そうであれば、すでにアンダークラスに
落ちている若年層のさらなる状況悪化、
すなわち「住居喪失不安定就労者」への
転落も増えていくだろう。
これは、俗に言うネットカフェ難民を指す。
■住居を持たずに社会のどん底を這い回る
生活になる
<中略>
■倒産急増で「住居喪失不安定就労者」も
増えていく…
もちろん、誰しも「住居喪失不安定就労者」
などになりたくないから、必死で仕事を探す。
しかし、新型コロナウイルスは彼らを雇う
中小企業の経営を直撃しており、2020年3月
の段階で92.1%が「悪影響を被っている」の
である。
製品・サービスの受注は減り、売上が減少 し、
客数も減少している。
イベントも自粛の嵐となり、商談も延期や 中止
になっている。
グローバルにサプライチェーンが寸断されて
いるのであらゆる製品の納期も遅れてしまって
いる。
資金繰りが急激に悪化して、倒産も増えて
いる。
それが今起きている状況だ。
そんな中ではいくら本人が働く気力があって
も、状況は変えられない。
中小企業の92.1%はもう人を雇うような 状況で
はなくなっているのだから、非正規 雇用者の若者
は凄まじい危機に直面している と言っても過言で
はない。
今、かろうじて何らかの仕事に就いている
非正規雇用者も安泰ではない。
この状態のまま新年度を迎えると、企業は 必ず
組織を改編し縮小(シュリンク)させる。
つまり、必然的に「人減らし」が起きる。
非正規雇用者はリストラされやすくなる。
そして新年度からは一度リストラされると
次の就職先がなかなか見つからなくなる。
だから、家賃が払えなくなって住居を失う。
住居を失えば、ますます就職が難しくなる。
就職が難しくなると、ますますカネがなくなる。
■社会のセーフティーネットは整備されて
いない
この社会情勢は「住居喪失不安定就労者」
を増やす。
今、ネットカフェのオールナイト利用者の
約25%が「住居喪失不安定就労者」である
と東京都は2018年の実態調査で統計を出し
ているのだが、2020年はより悪化するはずだ。
一度「住居喪失不安定就労者」に落ちて
しまえば、もうほとんど救いはない。
そこから這い上がる社会のセーフティーネット
は整備されていないからだ。
落ちてしまった人間は延々と日雇い労働の
中で人生を消費し、やがてその殺伐とした
生活の中で精神を病んでいく。
2019年9月。
新宿のあるネットカフェで40代の住居喪失
不安定就労者が、ネットカフェを放火して
逮捕された事件があった。
彼は仕事も失い、カネも失い、すべてを
失って自暴自棄になって、放火した理由を
このように説明した。
「もう、どうでも良くなってやった」
このような自暴自棄から生まれる住居喪失
不安定就労者の事件が今後は増えていくの
かもしれない。
【転載終了】
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先日、40~50代のリストラに追加で
若者のリストラがあり得ると書きましたが、
似たような記事ですね。
兎に角、若者は自粛要請に従い、これ以上
景気の悪化しないようにすることが肝要です。
必ず弱いところから切られますから。
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