中小零細企業が「5月危機」に直面する。
現代ビジネス
【転載開始】
コロナ融資「貸し渋り」が続出!
「死ねってことか…?」 壮絶の現場ルポ
2020.5.12
中小零細企業が「5月危機」に直面する。
■飲食店経営者たちの悲鳴
新型コロナウイルスの政府支援が盛り込ま
れた補正予算が成立したその日に、痛ましい
事件が発生し、少なからぬ飲食店経営者たち
が心をざわつかせている。
東京・練馬区のある「とんかつ店」で火災
があったのは、4月30日の夜。
火の気のない客席付近で倒れていたのはその
店の50代の店主で、まもなく死亡が確認され
た。
各種報道によれば、新型コロナウイルスを
めぐる緊急事態宣言によって営業縮小に追い
込まれ、最近では悲観する言葉を周囲に漏ら
していた。
「油をかぶった可能性がある」とも一部では
報じられており、現在、その原因について
捜査が進められているという。
この報道に心揺さぶられた、とあるラーメン
店の店主は、筆者にこう吐露した。
「身につまされる事件でした。その方は
東京 五輪の聖火ランナーにも選ばれていた
そうでね。 地域活動にも熱心な人だったと
いうから、残念 でなりません」
そう語る店主もまた、突如襲ったコロナ
ショックによる急激な売り上げ減に頭を悩ま
さ れているという。
5月4日、緊急事態宣言の5月末までの延長を
決めた安倍晋三首相は、こう強調して見せた。
「現在、休業などによって売り上げがゼロに
なるような、厳しい経営環境に置かれている
皆さんの苦しみは痛いほどわかっています。
事業と雇用をなんとしても守り抜くとの決意の
もとで、政府の総力を上げスピード感を持って
支援をお手元にお届けしてまいります」
しかしこの首相の発言は、現場の実態とは
かけ離れていることが、取材を通して見えて
きた。
■老舗らーめん屋が直面した「三重苦」
新型コロナウイルスの影響で窮地に立たされ
ている個人経営の飲食店は、「お持ち帰り」や
「デリバリー」を始めるなど、あの手この手で
必死に生き残りをかけている。
中野区と練馬区の境にある江古田の繁華街で
40年間、日大芸術学部や武蔵大学の学生たちの
腹を満たしてきた「らーめん太陽」もまた、
その一つだ。
高齢の女性店主は、窮状をこう訴える。
「休校で学生たちはまったく来ないし、3月、
4月の歓送迎会の繁忙期に閑古鳥。しかも夜の
営業も8時までに制限されているので、売り上げ
が一番あがる時間帯に店を開けられない。本当
に困っています」
名物の「ジャンボ餃子」や「チャーハン」の
お持ち帰りを始めて、なんとか埋め合わそうと
しているが、一日13万円ほどあった売り上げは
半減したという。
学生アルバイトも「生活に余裕のある子から
休んでもらっている」と言い、高齢化している
従業員は変わらず働いてもらっているが、
4月は給料の支払いが遅れてしまったという。
「従業員は年金をもらっている人もいるし、
10万円の一律給付もあるからと、支払いの遅延
も快く受け入れてくれました。みんなで支えあ
って何とかしているという状態です」
帝国データバンクによれば、すでにコロナ
関連倒産は119件(5月7日15:00時現在)を
数えており、5月、6月とその数字はますます
増えると見込まれている。
このままではリーマンショックの水準に迫る
年間1万件を超える可能性も出てきた。
<中略>
■あとひと月しか持たない…
このままで本当に5月末の危機を乗り越えら
れるのだろうか。
経済ジャーナリストの磯山友幸氏が
『窓口で泣き出す人も…!コロナ休業対策
「雇用調整助成金」が3密で大混乱』
(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/ 72215)
で指摘しているように、
今回のコロナショックの特徴をいま一度、
検討しなおす必要があるのではないか。
金融危機から信用収縮が始まり、大手企業へと
ダメージの広がったリーマンショックの時は、
丁寧に事業計画を審査するやり方でも問題なか った
かもしれない。
一方で今回のコロナ過は外出自粛で、飲食店や
宿泊業の需要が蒸発し、川下からダメージが
広がっている。
経理スタッフを抱える大手企業と同じように、
小規模事業者の彼らが煩雑な申請や厳しい審査
に耐えられるとは思えない。
5月1日には最高200万円の持続可能給付金の
受付が始まったが、手続きから入金まで通常
2週間かかるという。
多くの零細企業ではぎりぎりのタイミングだ。
財務省の法人企業統計から資本金1000万円
未満の宿泊業、飲食・サービス業の資金繰りを
調べてみると、事態は緊急を要していることが
分かる。
売上原価と販管費を賄うための現預金は、
宿泊業で1ヵ月分、飲食・サービス業で2か月分
しかない。
3月から自粛が始まり、4月6日からの緊急事態
宣言が5月末まで延長されたことを考えれば、
彼らはこの5月に正念場を迎えることになるだ
ろう。
「セイフティネット」を見掛け倒しで終わら
せてはならない。
【転載終了】
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特別定額給付10万円の支給も、マイナンバー
を絡ませたことにより、現場が混乱してしまい
遅々として進まない。
日本の公務員(官僚)は何故こうも物事を
複雑にして混乱させてしまうのか?
10万円を配る単純作業です。
能力不足というか、姑息なことをやりすぎる。
不要不急が実践できるように、緊急時の対応を
しっかり学ぶことです。
知能が高くても(お勉強ができても)、知性
が伴わないと物事の処理を誤ります。
「有能な人間は、物事を単純にする、
無能な人間は、物事を複雑にする」。
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