世界の大半でワクチンないまま次の波到来へ・・・
Bloomberg
【転載開始】
■世界の大半でワクチンないまま次の波到来へ
-元WHOシュテール氏
James Paton 2020年7月20日
ウイルス学者のクラウス・シュテール氏は
長年、各国に対し感染症のパンデミック
(世界的大流行)の可能性に備えるよう促し
てきた。
2003年には重症急性呼吸器症候群(SARS)
を引き起こすコロナウイルスを速やかに特定
した世界保健機関(WHO)の調査で重要な
役割を果たした。
鳥インフルエンザがパンデミックに発展する
可能性についても警鐘を鳴らし、
ヒトの間で幅広く感染が広がり始める場合に
備え、各国当局と企業によるワクチン増産に
つなげた。
新型コロナウイルス感染症(COVID19)
による死者は既に60万人近くに達しており、
シュテール氏が長い間恐れてきた危機に世界
は直面している。
シュテール氏は07年にWHOからスイスの
医薬品メーカー、ノバルティスに移籍し、
数年前に引退した。
同氏はブルームバーグとの電話インタビューで
厳しい見通しを示した。
発言内容は明確さや読みやすさのため編集
が施されている。
ブルームバーグ:ワクチンが提供されるよう
になる前に、パンデミックがどのように進む
と予想しているか。
シュテール氏:このウイルスの疫学的な習性
は他の呼吸器系疾患とそれほど変わらない。
冬季に再び戻ってくる。
もう一つの波が来るだろう。
それは極めて深刻なものとなろう。
人口の90%超が影響を受けるかもしれない。
厳格なロックダウン(都市封鎖)や同様の
措置によって再び引き締めを図らなければ、
ウイルスの非常に大きいアウトブレーク
(感染爆発)が引き起こされるだろう。
ワクチンが提供される前に冬が来る。
感染件数は増え、移動や自由へのさらなる
制約に対し人々があまり従わないようで ある
ため、封じ込めは難しくなる。
ブルームバーグ:ワクチンはいつごろ提供され
ると予想するか。
シュテール氏:ドイツなどの国では来年初め
までにかなりの量のワクチンが手に入って
いる可能性があり、高齢者が接種を受けるに
は4-6カ月かかるだろう。
ブラジルやアルゼンチン、チリなどの国では
状況が異なり、1回分の投与もないまま対応
しなければならないかもしれない。
世界はワクチンのある国とない国に二分される。
ブルームバーグ:現在開発中のワクチンに対し、
どのような意味合いがあるのか。
シュテール氏:ワクチン開発にあらゆる資源を
投入する必要がある。
その一方で、コモンセンスは世界の大部分に
おいてワクチンが提供されないことをわれわれ
に示していると考える。
今年末から来年初めには5億回分が提供される
かもしれないが、世界人口は75億人だ。
特にインフラが不十分で医療制度が困難に直面
している高人口国では、いったいどのような
ワクチンを提供できるというのか。
ブルームバーグ:WHOなどの組織は公平な
アクセスに力を注いでいる。
これがそうした懸念へ対応に役立たないか。
シュテール氏:何もしないのは無責任だろう。
だが、世界人口の大半はワクチンを受けない。
ウイルスの拡散は続き、人口の大半に影響を及ぼ
すまでには2-3年かかる可能性がある。
【転載終了】
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英国大手のアストロゼネカと
オックスフォード大が共同開発
しているコロナワクチンが良好
な治験結果のようですね。
多分、日本政府も供給契約向け
て交渉に入っているようです。
日本に入ってくるのは来年以降か?
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