杉尾氏の質問に時間稼ぎ答弁 ・・・

ファクトチェック・ニッポン!


【転載開始】


■杉尾氏の質問に時間稼ぎ答弁

 優秀な官僚はトップと同質化

 公開日:2021/01/20


 年が明けてすぐに国会に向かった。

人の出入りもなく、周囲も静かなのは、

この国権の最高機関が1月17日まで

閉会だからだ。

しかし国会が全く動いていないわけ

ではない。

NHKで中継されてはいないが、時折、

閉会中審査が開かれている。


 1月14日には、参議院内閣委員会

で唖然とする質疑があったので書いて

おく。

ここで、立憲民主党の杉尾秀哉議員が

新型コロナで死亡した羽田雄一郎議員

の状況から現状の検査の状況に疑問を

呈した。

羽田議員は、12月23日に接触者から

「陽性になった」との連絡を受けすぐに

PCR検査を受けようと思ったが受けら

れず、結局、27日まで待たされ、

その検査に向かう途中で容体が急変して

病院で死亡した。

杉尾議員は「すぐに検査を受けられれば

こんなことにならなかった」と、

検査体制が十分でない状況を厚労省に

問うた。


 これに対して審議官が

「限られた情報の中で個別の事案につい

てお答えすることはできません」と言い

出したから驚いた。

別に杉尾議員は個別のことを質問したわけ

ではない。

検査体制の拡充が不十分だから救える命が

救えていないのではないかと問うている

だけだ。

審議官は、

「一日あたりの検査能力は4月の段階では

1万件でありましたものが、直近では

12万件に拡充されている」と資料を読み

ながら説明。

ここで杉尾議員の言葉が怒りで震えるのが

感じられた。


 「今、12万件と言っているが、実際に

やっているのは半分・・・全然足りていない

じゃないか」と再度、答弁を求めた。

その際、羽田議員の遺族がPCR検査を

受けるのにも2、3日要したとも付け加え

た。


 「えっと……あのぉ……」と口ごもる

審議官。

ここで、後ろに控えている部下から紙が

入る。答弁用の資料だ。

その瞬間、この審議官の姿がある人物と

重なった。菅総理だ。

自らの言葉で語ることはなく、常に後ろ

に控えた官僚の差し出す紙を読む。

問題を矮小化し質問に直接答えない。

その「菅総理」はこう答えた。


 「ご指摘いただいた通り、12月で、

一番多かった時で週あたり36万件と

いうことですけど、そういう体制を

とってきたことで、これだけの検査が

まわるようになってきたということで、

検査を巡る状況は初期の頃より改善し

てきたと承知してきたところでござい

ますけれどもですね、引き続き感染拡大

にきちんと対応できるようにですね、

検査の実施体制についてはですね、適切

な検査がきちんと行われるように……」


 説明は長いが、何も言っていない。

私は国会審議で官僚が時間稼ぎのような

答弁をするのはあまり見たことがない。

政府委員として真面目に答えた答弁が

見当違いということはある。

しかしPCR検査の拡充が進まないこと

を問われて

「個別の案件については答えられない」

などと言ってみたり、長々と言葉を続けて

意味不明な答弁をする姿は記憶にない。

つまり、優秀な官僚はトップと同質化し

ていくということだ。

悪貨は良貨を駆逐するの例えもある。

菅総理の言動は、日本の官僚機構を、

そして日本を確実にむしばんでいる。


【転載終了】

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 日本の権力側の隠蔽体質は、一朝一夕

には改善されないでしょうね。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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