スクリーニング検査遅遅として進まず「隠れ変異株」大暴れ!
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■スクリーニング検査遅遅として進まず
「隠れ変異株」大暴れ
公開日:2021/03/11
どこまで変異株は広がるのか――。
政府分科会の尾身茂会長は10日の衆院厚労委で
「早晩、変異株が主流になる」と危機感をあらわ
にし、オールジャパンによる監視体制強化を訴え
た。
しかし、もう手遅れかもしれない。
変異株を見つけるための簡易検査も、
まったく進んでいないからだ。
この先、市中に潜む「隠れ変異株」が大暴れして
もおかしくない。
◇ ◇ ◇
新型コロナの次の流行の波は夏にやってくる
とみられる。
医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏
が言う。
「新型コロナウイルスは冬と夏に流行を繰り
返す『季節性』があります。感染者数が2~3月
に減ったのは、緊急事態宣言の効果がないとは
言いませんが、自然に収束する時期だった面が
大きい。各国の感染のピークはことごとく1月
と8月に集中してます。当面、激増することは
ないとみていますが、変異株が主流になれば、
夏の流行が拡大し始める4~5月に感染者数が
一気に増える可能性があります」
夏の流行は冬よりはるかに小さい。
ところが、ブラジルや南アフリカでは真夏に
大流行が起きている。
感染力の強い変異株が蔓延しているからだ。
従来型よりも、ブラジル型は1・4~2・2倍、
南ア型は1・5倍感染力が強いとされる。
日本でも変異株の感染者を検査で早期に見つ
けて隔離し、感染拡大を防ぐ必要がある。
厚労省は2月5日、各自治体に対して全感染者
の5~10%の検体を対象に、
変異株のスクリーニング検査を実施するよう要請
している。
■もはや手遅れ すでに市中に蔓延か
ところが、肝心の東京でスクリーニング検査が
ほとんど行われていないのだ。
厚労省が発表した2月22~28日に行われた
スクリーニング検査(PCR検査)の実施状況を
まとめた〈表〉。
千葉は2割を超えているが、埼玉6%、東京と
神奈川はなんと3%の体たらく。
1日当たりの実施件数は、東京9件、神奈川4件
という少なさ。
これでは、変異株の感染拡大を防げない。
「あり得ない検査件数です。意図的に変異株の
検査を実施していないとしか思えません。そもそも、
厚労省の『感染者の5~10%』との要請は少な
過ぎる。変異株をスクリーニングするPCR検査は
2~3時間で結果が判明する簡易検査です。現在、
1日当たりの新規感染者は1000人程度です。
全陽性者の検体を対象に実施できるはずです。東京
や神奈川で変異株の感染者が少ないのは、検査を
していないからで、変異株はすでに首都圏で蔓延
しつつあると考えた方がいいでしょう」(上昌広氏)
厚労省は10日、9日時点の変異株の感染者数
が21都府県271人となったと発表した。
5日時点の20都府県194人から大幅に増えた
が、これも氷山の一角である可能性が高い。
このままでは夏に感染爆発しかねない。
■英変異株「致死率は2倍」
英国内で見つかった新型コロナウイルス変異株
は、従来型と比較して感染力ばかりでなく致死率
も高く、最大で2倍になるという。
10日、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・
ジャーナル(BMJ)に掲載された英エクセター
大学などの研究チームの論文で明らかになった。
論文によると、英変異株の致死率は従来型より
30~100%高い。
英変異株感染者5万4906人のうち227人が
死亡。
これに対し従来型では同数患者のうち死亡した
のは141人だった。
英変異株は感染率が従来株より40~70%高い
とされているが、今回の研究結果で致死率も
「格段に高い」ことが確認された。
研究チームは
「死亡率自体はなお低いものの、変異株が死者数
の急激な上昇を招く恐れがある」と注意喚起した。
【転載終了】
***************************
前に、日本は東京五輪の為に全ての対応を
間違えたと書きましたが、まだ、五輪に拘って
いるような気がしますね。
0コメント