コロナ患者の3人に1人は、2週間で治らない。

News week


【転載開始】


■コロナ患者の3人に1人は、2週間で治らない

 2021年3月17日

 ステファニー・ラバーン(米コロラド州立大学助教)


 <各国で進む新型コロナウイルスの研究。時には

回復までに何カ月もかかる「長期コロナ感染症」が

目立っている>


 私は感染症専門の医師で、新型コロナウイルスの

免疫について研究している。

数カ月前、ある若い男性が私のクリニックを訪れた。

 男性は深刻な疲労感と体力の衰えを訴えた。

その3カ月前に新型コロナの検査を受けて陽性だった

というが、軽い症状が数日続くだけで回復するタイプ

の患者だと思われた。


 しかし彼はまだ新型コロナの症状に悩んでおり、

趣味のマウンテンバイクを以前のように乗り回す

こともできないという。


 アメリカでは多くの人が、新型コロナに感染した

後に回復している。

たいていは症状が出ても、2週間以内に消える。

ところが一部には何カ月も続く患者がいる。


 そうしたケースは「ロングホーラー(長期患者)」

と呼ばれている。

過去数カ月間の多くの研究で、症状が2週間では

消えない患者が3人に1人程度いることが分かって

いる。


 多くの長期患者の場合には、発症直後に経験した

症状が続く。

ブレインフォグ(脳の霧)と呼ばれる意識障害、

疲労感、呼吸困難、頭痛、運動困難、鬱、睡眠障害、

味覚や嗅覚の喪失などだ。

これまで私が診た範囲では、症状は発症初期よりも

軽いようだ。


 ほかにも脱毛から頻脈、不安感に至るまで多く

のケースが報告されている。

症状は続いているのに、ウイルスが検出されない

ことも多い。


 入院にまで至った患者は、症状が長期にわたって

続く可能性が最も高い。

昨年7月に発表されたイタリアの研究では、

元入院患者143人を調べたところ、退院から60日

たっても症状が残っていた人が87%いた。


 今年1月に発表された研究では、新型コロナの

「震源地」といわれた中国の武漢で入院した患者

の76%に、発症から半年がたっても症状が残って

いた。


 半年後にも呼吸の問題を訴えている患者の肺を

CTスキャンで調べたところ、多くの人にいわゆる

「すりガラス状陰影」が見つかった。

新型コロナが引き起こしたウイルス性肺炎の炎症

を示している可能性が高い。


 他の研究でも同様の問題が見つかっている。

ある研究では、退院から3カ月たっているのに、

進行中のウイルス性肺炎にかかっていた患者たち

がいた。


 ドイツの患者100人を対象とした別の研究では、

感染から2~3カ月後にも心臓の炎症を起こして

いた患者が60%に及んでいた。

患者は比較的若く健康で、平均年齢は49歳。

多くは入院の必要がなかった。


 発症当時は軽症だった患者でも、症状が長引く

ことがある。

米疾病対策センター(CDC)の最近の調査による

と、入院の必要がなかった患者のうち35%が

発症から2~3週間たっても以前の健康状態に

戻っていない。


 高齢者や基礎疾患のある人たちだけでなく、

もともと健康だった18~34歳の患者の20%でも

症状が続いていた。


 対照的にインフルエンザの場合では、発症から

2週間たっても症状が残る患者は1割程度だ。


 症状がどれだけ続くのか、なぜ長引くのかは

今のところ分かっていない。

まだ学術誌に発表されていない最新の研究に

よると、多くの長期患者はブレインフォグや

痛み、重度の疲労感のため元どおりの生活が

送れない。


 発症前はほぼ毎日マウンテンバイクで山を

走り回っていた私の患者の場合、再び同じよう

に活動するまでに4カ月かかった。


 新型コロナのもたらす苦痛は、当初の予想

を超えている。

症状が長引く要因を突き止め、医療の力で患者

を救う方法を見つけるために、いっそう力を

入れる必要がある。


【転載終了】

*****************************


 後遺症のことなのでしょうが、軽度な方ほど

後遺症が長引くのでしょうかね?


 日本でも後遺症に悩んでいる方が少なくない

様ですね。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

0コメント

  • 1000 / 1000