低すぎた投票率。夢も希望もない生活困窮者が増加・・・

MONEY VOICE


【転載開始】


■低すぎた投票率。夢も希望もない

 生活困窮者が増加、「選挙に行こう」

 は届かない

 2021年11月2日


■フタを開けてみれば自民勝利


 ようやく総選挙が終了しました。


 事前の予測では自民党が相当議席を減らす

ことになる可能性も示唆されましたし、

若者を中心にして今回ばかりは投票に行く

有権者が増えることも期待され、

実際に都心部の投票場では長い列ができるな

ど、大きな変化の予感も感じさせられました。


 しかし、フタを開けてみれば、自民党も

確かに票を減らしはしたものの、単独過半数

は確保することができました。


 逆に野党共闘で臨んだ立憲民主党は、躍進

するどころか、議席数を減らすという大失敗

に終わってしまいました。


 そんな中で、巧みな選挙戦略で大躍進と

なったのが日本維新の会で、倍増以上の議席

を増やすという驚くべき状況を示現すること

となりました。


■投票率は戦後3番目の低さ


 それよりもなによりも驚かされたのが、

投票率の問題。


 共同通信の独自調査集計では55.93%と、

2017年よりは2ポイント超上回るが、

戦後3番目に低い投票率となってしまった

ことです。


 国内の若手俳優らがネットで動画を作成

して声を上げたことで、今度こそ若年層を

中心に投票率が高まりを見せることが期待

されていました。


 しかし、結果は完全な空振り。

まずここが政権を変えていくための力には

まったくならなかったことがよくわかりま

す。


■投票率が上がらないと政権交代は望めない


 戦後からの衆議院選挙の投票率の推移を

みますと、80年代後半(つまり昭和の終わ

り)までは、多少の上下動はあるものの、

一貫して70%台以上を維持してきたこと

がわかります。


 平成に入ってからは60%を割り込む状況

も示現しましたが、2009年に自民党から

民主党に政権が移行することになった総選挙

では69.78%と、やはり7割近い投票率を

回復させています。


 そういう意味では、今回の総選挙の投票率

の低さでは、政権交代などまったく望むこと

もできない状況であったことは明確です。


■貧困化に一因?上がらぬ投票率


 そこで問題となるのが、なぜここまで

投票率を引き上げることができないのか?

という疑問です。


 ある識者は、学校における民主主義教育

の問題をその主たる原因として挙げていま

すが、実はそれとはまったく別の問題が

あるのではないかと思う次第です。


 それが世帯年収低下、つまり貧困化が起因

しているのではないか、ということになりま

す。


 日本の世帯年収平均は、ほぼ550万円前後

で推移しているように見えますが、中央値

はすでに430万円を割り込みはじめており、

分布としてはこの平均所得に対して61%が

下回り、そのウェイトは年々増加してきて

います。


 最近では日本の給与がなぜ上がらないか

ということが大きくクローズアップされて

いますが、日本の世帯年収はそれでも年々

低下の一途をたどっています。


 中でも注目すべきは、低所得者層の割合

です。

年収100万円以下がほぼ7%、100~200万

以下が13%弱、200~300万以下が14%弱

ということで、このあたりの人たちが投票

行動の低下に寄与している可能性があり

そうだということです。


 万年低所得世帯が夢も希望もない絶望的

生活者クラスタとなっている可能性

年収100万円以下と300万円では随分と

状況は異なるものになりますが、

最近ツイッターでも話題になった

「手取り月給13万円」では、まともな生活

をしようとしても如何ともしがたいという

話はかなり現実的なもので、年収200万以下

の層はほぼこれに匹敵する状況です。


 日本では古来から「貧すれば鈍する」など

という言葉がありますが、生活が貧しく

なってしまい金銭的な余裕を失ってしまうと、

心までもが貧しくなり、判断力が鈍ったり

知恵が衰えたりするなど、愚かな人間に

なってしまうということを示したこの言葉が

まさにこの層にあてはまるのではないかと

考えられます。


 つまり、日々生きるのが精一杯で、

政治のことなど考えていられないという

クラスタが想像以上に大きくなっており、

どれだけメディアやネットで呼びかけても

まったく響かなくなっているということが

考えられます。


■膨れ上がった困窮者が政治に無関心に

 なっている?


 少なくとも生活状況が改善されて給与が

増えていくのならば、人並に夢や希望を

描くことができるはず。


 しかし、非正規などでどれだけ頑張って

も先行きが改善しないとなれば、絶望的な

生活者に成り下がるのは否定できない状況

です。


 足もとではアルバイトにもありつけない

現役大学生が子ども食堂に食事をもらいに

来るなどという驚くべき事態も生じており、

絶望的生活者クラスタは想像以上に大きな

ものになっていることがうかがわれます。


 また300万円前後で子どももいるような

世帯で、先行きまったく給与の上昇が

見込めないなどというケースも、

絶望的生活者クラスタに準じるものがあり

ます。


 政治を変えることで状況を変化させよう

とは思わず、むしろいま維持している

生活レベルをとにかく継続させることで

精一杯となっており、選挙で政治に関わ

ることを諦めてしまっていることも考え

られるところです。


 過去の投票率から言えば、常に有権者

の3割は無関心で推移してきています。


 しかし、さらにそこに2割近く積み上が

る無関心層はこのクラスタから示現してい

ると思えば、この低投票率の理由も見えて

くるところです。


 もちろん、これが正しいかどうかは

ビッグデータによる精密な分析も必要に

なりますが、当たらずと言えども遠から

ずというのが現実なのではないでしょうか。


<中略>


■次の選挙でも政権交代は不可能か


 こうなると給付金をいくら支給すると

か、新たな救済制度を導入するといって

も、一過性のものはまったく響かない

ことになるでしょう。


 野党が政権を奪取するには、この領域

をより精査していく必要を感じさせられ

ます。


 今のやり方では恐らく、次の選挙でも

まったく状況を変化させられないのでは

ないかと危惧するところです。


 絶望的生活者クラスタにどうやって夢

と希望を与え、それを原動力として生活

を向上させる気にさせるか。

これは相当に重いテーマです。


【転載終了】

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>2009年に自民党から民主党に政権

が移行することになった総選挙では

69.78%と、やはり7割近い投票率を

回復させています。


↑ この政権交代は、歯科医師会と

労働組合の組織票が大きく貢献して

います。


 次の総選挙では、歯科医師会の

組織票が自民に戻ってしまってい

ます。

また、連合になってから労働組合の

票が自民党に約3割も流れている様

です。

労組の存在意義が失われてきてい

ます。

「連合」の組織率がジワジワ減って

いて、いずれ崩壊するでしょう。


 投票率を下げると、組織票をもつ

政権与党の有利に働きます。


 もしかしたら、戦況を見て投票時間

繰り上げもその目的かと、疑ってしま

います。


 海外の様に、投票行動3回棄権した

場合、市民権の一定期間剥奪のような

ペナルティが必要になってくるかも。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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