岸田首相が唱える「3%賃上げ」を専門家・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■岸田首相が唱える「3%賃上げ」を
専門家「失敗したアベノミクスの
焼き直し」とバッサリ!
公開日:2021/11/27
「大型の経済対策決定を手始めに、予算、
税、制度改革、インフラなど総合的に成長
戦略、分配戦略を講じる」
オンライン形式で開かれた25日のASEM
(アジア欧州会議)の首脳会議で、こう
ビデオメッセージを寄せた岸田首相。
自身が掲げる「新しい資本主義」の具体化
に向け、成長と分配の好循環を目指す姿勢
を強調していた。
岸田首相が力を入れるのが「賃上げ」だ。
26日に首相官邸で開かれた「新しい資本
主義実現会議」(議長・岸田首相)でも、
2022年春闘に向け、経済界に対して
「業績がコロナ前の水準を回復した企業に
ついては、新しい資本主義の起動にふさわ
しい3%を超える賃上げを期待する」と
言っていたが、この「官製春闘」ともいう
べき「3%賃上げ」は安倍政権でも繰り返し
唱えられてきたものだ。
安倍元首相も2017年10月の経済財政
諮問会議で「2018年春闘で3%賃上げの
実現を期待したい」と発言し、さらに、
その後の経済3団体の賀詞交歓会でも
「経済の好循環を回すため、3%の賃上げ
をお願いしたい」と踏み込んだ。
これを受け、当時の経団連が公表した
「経営労働政策特別委員会報告」(経労委
報告)には、
<安倍首相による「3%賃上げ」への言及
は社会的な要請・期待感を代弁したもの>
<「3%賃上げ」の社会的な期待を意識し
ながら、収益に見合った前向きな検討が
望まれる>との文言が盛り込まれたのだが、
結局、「3%賃上げ」は実現せず、企業は
空前の株高を背景に得た収益を内部留保
に回しただけ。
安倍政権の看板政策「アベノミクス」が
掲げた、企業の儲けが従業員へと滴り
落ちる「トリクルダウン」も起きなかった。
そんな安倍政権の「大失策」を、
このコロナ禍で岸田政権は繰り返そうと
いうのだから不安になる。
果たして「3%賃上げ」は実現可能なのか。
相澤幸悦・埼玉大学名誉教授(経済学、
金融論)は「『新しい資本主義実現会議』
の議事録を読みましたが、大雑把に言って、
成長させて分配しようーーという内容。
では、どう成長させるのかと言えば中身は
ありません。
安倍政権のトリクルダウンの論法と同じ
です。
『3%賃上げ』も(失敗した)アベノミクス
の焼き直しです」と突き放し、こう続ける。
「岸田首相が本気で『新しい資本主義』
を打ち出すのであれば、総裁選で唱えて
いた金融所得課税の強化や累進課税の強化
など、これまでに手を付けてこなかった
政策をやるべきでしょう。AI化で労働力が
過剰になった時代に備えた政策とは何か、
世界中が懸念しているコロナバブルがはじ
けた時のショックをどう和らげるのか。
早急に手を打つべき経済策はいくらでもあ
るのです。それこそが新しい策ではないで
しょうか」
まさか「岸田ノート」には
「新しい異次元緩和」などと書いてあるの
ではないだろうな。
【転載終了】
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第6波に向けて、大きな財政出動が必要
な気はしますが、来年1月中旬から2月中旬
にかけGOTOの再開計画が、再感染拡大の
引き金になりかねませんね。
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