“こんな人たち”の復讐劇 反安倍クーデターのノロシ上がる!

日刊ゲンダイ 2017年7月21日(文字起こし)

【転載開始】

“こんな人たち”の復讐劇 反安倍クーデターのノロシ上がる


■絶対王政の支配層と下僕


 周囲を身内で固め、政府と国民との関係を、

民主主義のなかった中世貴族社会の絶対王政のような

支配層と下僕の関係に貶めた。

それは、立憲主義を否定し、黒を白と言い張り、

独裁国家さながらだ。

しかし、そんな恐怖支配が4年半も続けば、

抑圧された人々の我慢も限界である。


 稲田と山本の両大臣を窮地に追い込むリーク情報は、

責任と処分を押し付けられる現場の陸上自衛隊の反乱

であり、お友達に利益を付け替えるご都合主義を

「規制改革」だとアピールすることで、守旧派のレッテルを

貼られた獣医師会の反発が根っこにある。

文科省から内部文書が次々流出したのだってそうだ。

つまり、虐げられてきた「こんな人たち」の復讐劇が

始まったのである。


 上智大教授の中野晃一氏(政治学)はこう言う。


 「民主党政権は『官僚を使いこなせなかった』と言われま

した。それを受け、『決められる政治』を行うとして登場した

安倍政権は、『官僚をうまく使いこなしている』と言われて

きた。しかし、一連の失態で、それがいかに空疎なもの

だったのかが明らかになりました。安倍政権は官僚を

使いこなしていたのではなく“私物化”していたのです。

防衛省の問題は深刻です。もともと上意下達の保守的な

組織なのに、大臣があまりにヒドすぎて、現場が反乱を

起こしているのが現状。文民統制が利いていないわけで、

マズい状況です。それぐらい安倍政権は横暴が過ぎ、

ボロが出てきてしまったということなのでしょうけれど」


≪あらゆる階層が「もう黙ってはいられない」と決起≫


 こうなると、安倍1強が続くとみて、迎合してきた連中の

「わが世の春」は続かない。

反安倍クーデターののろしが上がれば、政権もろとも

ジ・エンド。しっぺ返しはもう始まっている。


 政治家としての素養を磨くわけでもなく、首相出身派閥

という“温室”で遊んでいたチルドレンたち。

「このハゲーー!」の豊田真由子衆院議員は、

元秘書に告発され、傷害容疑で摘発の瀬戸際。

いまだ表に出てこられない。

重婚スキャンダルの中川俊直衆院議員は、2万円の

政治資金パーティーという非常識な「おわびの会」が

中止に追い込まれた。

これらに続きかねないクズ議員が自民党にはワンサカいる。


 「公平公正」を装いながら安倍に忖度してきたメディアも

その実態が白日の下にさらされつつある。


 安倍と懇意の解説委員が政権スポークスマンを担うNHK。

真っ先にスッパ抜いたはずの文科省文書で政権に都合の

悪い部分を黒塗りしていたことがバレ、一番最初に行った

はずの前川前文科次官のインタビューがいまだ放送されて

いないことを、前川氏本人に暴露された。


 その前川氏を、出会い系通いのいかがわしい官僚に

貶めようとした読売新聞は、記事に対して読者からの

抗議が殺到したという。


■労働者の声を聞け!


 裏切りの本性があらわになったのは連合だ。

政策実現のため、労働者のため、と詭弁を弄し、その実、

やっぱり、支配階級側に付きたい労働貴族だったじゃないか。

第2次安倍政権発足直後の2013年に官邸主導の

「政労使会議」のテーブルに着いた時からその傾向が透けて

見えたが、さすがに反対から百八十度転換した

「残業代ゼロ法案」での合意には、ア然ボー然である。


 そんな連合に対し、労働者が牙をむいた。

19日、連合本部前にデモ隊100人が結集。

「残業を勝手に売るな」とシュプレヒコールを上げた。

報じた朝日新聞によれば、参加者のひとりが「労働者に囲まれ、

デモまでされる労働組合とは一体何なのか」と怒っていたと

いうが、その通りだ。


 結局、傘下の労働組合からも批判が噴出し、神津里季生会長の

退任と、政権との談合を進めた張本人である逢見直人事務局長

への禅譲計画は引っ込めざるを得なくなった。


 「連合は民進党の支持母体ですが、自民党政権が長期化する

中で冷や飯が続き、政権との距離感の取り方が難しくなっていた。

そんな中で、旧同盟系の右派と旧総評系の左派の対立があり、

右派は共産党とも組む野党共闘に反対してきた。

そこに楔を打ち込もうとしたのが安倍官邸です。

逢見事務局長が菅官房長官に一本釣りされ、『残業代ゼロ法案』

で暴走した。

連合会館の前で抗議デモを受けたのには驚きましたが、

『労働者の声を聞け』と批判されるのは当然です」

(中野晃一氏=前出)


■この国を悪くしたのは誰だ


 経済産業省も反安倍クーデターにやられる口だ。

安倍政権は別名「経産省内閣」と呼ばれてきた。

経産省出身の今井尚哉政務秘書官が菅とともに官邸を

牛耳ってきたからである。

原発死守で東電や東芝救済も経産省の意向。

霞が関人事にも口出しして好き勝手やってきた。


 本来、政府から独立しているはずの日銀も青ざめている

はずだ。

安倍政権と一体になって、破綻したアベノミクスを「道半ば」

と言い続けてきたが、きのう、「物価上昇率2%」の達成時期

をまた先送りした。実に延期は6度目だ。


 立正大名誉教授の金子勝氏はこう言う。


「実態はそうではなくても、安倍首相が『うまくいっている』と

言うので多くは批判せず、目をつぶってきた。しかし、もはや

上っ面さえも取り繕うことができないぐらいにさまざまな問題が

噴出してしまった。こうなると、安倍1強が続くと思って、セルフ

コントロールしていた人たちが動きだす。文科省や防衛省に

代表されるように政府内部からの反乱が起き、支持率が30%

を割るまでに続落してくれば、黙っていた人たちも、『私も言わ

なくちゃ』という気になる。あらゆる階層で『反安倍』が大きな

流れになってきました」


 安倍とお仲間連中が、特権意識よろしく、私利私欲、

個利個略に走ってこの国を悪くした。

お人よしな国民も、さすがにそのおかしさに気づいた。

いよいよ大逆襲が始まったのである。


【転載終了】

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 しかし、労働組合が労働者にデモで抗議されるなど

前代未聞ですよね。


 黒田日銀総裁も然り、2年で2%の公約が5年たっても

達成できず、いまだに先送りして居座っています。

6回目の先送り。

(達成するまで10年でもやるつもりでしょうかね?)


 世界が金融引き締めに動いているのに、

日本だけがまだ続けています。

世界は“来る金融クラッシュ”に備えているといわれていますが、

日銀は、国債と株をかなり抱えています。

大丈夫なのか?


 まあ、安倍内閣のお友達の無能さはすでに明らかですが。


 「ベンチが阿呆やから、やってられへん」、

という気持ちがよくわかります。


 結局、ツケを払うのは国民ですよね。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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