立憲民主党、ひょっとしてひょっとするかも・・・
東洋経済online
【転載開始】
■立憲民主党、ひょっとしてひょっとするかも
10月14日午後の新宿駅東南口。
民進党時代には代表が街宣しても半分も埋まらな
かったその広場は、多数の人でひしめいた。
それはあたかも、昨年の都知事選に出馬した当時の
小池百合子東京都知事の街宣を髣髴とさせる熱気で
ある。
一心に聞き入る聴衆を前に熱弁をふるっているのは
枝野幸男代表。
15カ月前には小池知事に微笑んだ運命の女神はいま、
枝野代表に向かって微笑んでいる。
立憲民主党には強い追い風が吹いており、
公示前の議席数15を倍増する勢いだ。
■ツイッターのフォロワー数が急増
10月2日に結党した時には、枝野氏たったひとりの
スタートだった。
それが希望の党に入れなかった元民進党の仲間などが
集まり、小選挙区と比例区を合わせて78名を擁立するまで
になった。
ツイッターの立憲民主党公式アカウントのフォロワー数も、
たちまち増えた。
10月4日に開設したばかりなのに、2日目で自民党広報
アカウントのフォロワー数を抜いている。
10月15日のフォロワー数は17万を超えており、
好調そのものだ。
希望の党公式アカウントのフォロワー数は1万を超えて
いる程度であり、その人気ぶりがわかるだろう。
それにしても、なぜ立憲民主党がこれほどまでに大きな
躍進を見せているのか。
読み解くカギは「リベラル票」の動きだ。
「自公政権には疑問があるものの、かといって民主党
には任せられない」と考える浮動層は多い。
2014年の衆院選での共産党の躍進を支えたのは、
そんな浮動層だった。
2012年の衆院選に比べて共産党が増やした票数は、
小選挙区で234万票、比例区で237万票。
今回の総選挙ではその多くの票が立憲民主党に入り
そうな感じだ。
「共産党」という名前に抵抗を抱きつつも入れてきた
浮動層の票が、立憲民主党であればさほどの抵抗は
ないからだ。
■自公からの離反票も
加えて立憲民主党に入りそうなのは、
「300議席を超える勢い」と伝えられている自公からの
離反票だろう。
「自公には与党として政権を担ってほしいが、大勝は
させたくない」という票が、立憲民主党に入る可能性
がある。
投票率が高まれば、さらに立憲民主党に有利だ。
民進党が野党第1党だった頃には「受け皿がない」と
考えて投票所から遠ざかっていた有権者を引き寄せる
かもしれないからだ。
14日は、そんな立憲民主党の勢いを肌で感じるような
1日だった。
新宿に続いて池袋で行われた枝野氏の街宣も大盛況で、
ざっと見て2000人近くが集まっている。
立憲民主党は設立間もなく党員はほぼいないため、
その多くは組織的動員ではないと見てよい。
「これまでの政治は上からの政治だったが、右からも
左からもなく、暮らしの現場からの、草の根からの、
下からの民主主義を前へと進めていく。国民のみなさん
にお示しをさせていただきたい」
希望の党の小池百合子代表が
「右でも左でもないど真ん中のフェアウェイ」をアピール
しているのに対し、枝野代表が提唱するのは「下からの
民主主義」だ。
「アベノミクスは豊かな人をさらに豊かにした。確かに
株価は上がった。大きな企業を中心として、企業の
内部留保は過去最高だ。豊かなものを豊かにすれば、
その恩恵はすみずみまで行きわたると安倍首相は言った。
確かに高度成長期の日本ではうまくいった政策だ。
しかし5年たった。結果的に何が起こっているのか。貧困の
格差によって“1億総中流”と言われた日本社会が分断され
ている。これでは社会が荒れてしまう」
枝野代表がもっとも強調したことは2つ。
経済格差と立憲主義だ。立憲主義とは為政者がルール
(憲法)を守ることだが、これに反する「忖度政治」で
ひずみが生じてしまっている。
その例が森友学園問題であり、加計学園問題だと主張する。
確かに安倍政権下で日本経済は浮上した。
その象徴が株価。
10月13日の日経平均株価は2万1155円18銭で引け、
約21年ぶりに2万1000円台を超えている。
だが、多くの国民が好景気を実感しているわけではない。
安倍政権への不満もくすぶっている。
その証拠が、内閣不支持率が支持率を上回っているという
点だ。
■ひょっとしてひょっとすれば・・・
NHKが10月7日から9日にかけて行った全国世論調査に
よると、内閣支持率は37%で不支持率は43%だった。
時事通信が6日から9日にかけて行った世論調査でも、
内閣支持率が37.1%に対して不支持率は41.8%。
一方で比例に投票したい政党は自民党が断トツで30.7%
にも上っている。
これを見ると、自民党が圧倒的に安定感を持っているのに
かかわらず、政権の不支持率が高いという奇妙な現象が
生じていることがわかる。
これをどう解するべきか。
多くの国民が自民党が作ってきた日本のあり方を支持
しつつも、現政権がやろうとしている個々の政策に
ついてはいまいち支持できないという意味だろうか。
あるいはとりあえずは自民党を支持しているが、
“よりましな政党”ができれば一気にそちらに流れていくと
いう意味なのか。
こうした不満の声をうまく受け止めることができれば、
立憲民主党はさらに勢いを増すだろう。
さらに、自公側に何か逆風でも加わるようなことがあれば、
自公を過半数割れに追い込むようなことが、
ひょっとして現実化するかもしれない。
今回の選挙で一気に政権奪取に至らないとしても、
野党として存在感をもった政党に踊り出ることは、
間違いなさそうだ。
【転載終了】
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自民党は、勢いで無党派層の票が立憲民主に流れる
ことを警戒しているようですね。
自民党が勝つことは仕方ないとしても、
安倍政権に終わってほしいと思ってるのではないでしょうか。
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