常軌を逸していた高梨沙羅選手へのメーク批判
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■常軌を逸していた高梨沙羅選手への
メーク批判 セラピスト
「アスリートには欠かせない」と指摘
公開日:2022/02/14
北京五輪のスキージャンプ
女子ノーマルヒル代表・高梨沙羅選手(25)
へのメーク批判は常軌を逸していた。
2012年に高梨選手がワールドカップ(W杯)
に初優勝した15歳当時の印象が強いためか、
これまでにも高梨選手のメークが話題に
上がることがあった。
ただ、今回のように〈チャラチャラするな〉
〈メイクしている暇があれば練習しろ〉など
の厳しい言葉とともにSNSで「メイク批判」
がトレンドワードになることはなかったよう
に思う。
こうした心ない批判に対し、
元レスリング世界女王のダルビッシュ聖子
(41)やX JAPANのYOSHIKIら著名人が
擁護の声を上げた。
学生の時にはメークをすると怒られるが、
社会に出るとメークはマナーになる。
さらには年齢やTPOに応じたメークを求めら
れるようになるなど、女性のメークには
「注文」が多い。
なぜ、今回のような批判が起こったのか?
一般社団法人メイクセラピストジャパン
代表・岩井結美子氏に話を伺った。
■メーク批判をする2つの抑圧パターン
「高梨選手のメークを批判している方々は
大きく分けて2つの特徴があります。一つ目は、
女性性のアピールに対する偏見や思い込みを
持っている方。過去に女性から受けた傷つき
体験が引き金になることがあります。メーク
という行為によって女性性が増すように感じ
られ、ご自身でも気づかないうちに、無意識
にオーバーラップしてしまう。それが思い
込みや偏見となり、メークそのものに対する
嫌悪感に繋がっているパターンです。
二つ目は、過去に親などからメークをする
なと制限されたり、肌質などが原因でメーク
することができなかったりして、キレイに
なることを楽しめなかったコンプレックスが
誘発され、メークそのものをネガティヴな
ものと捉え、嫉妬の感情を生んでいるパター
ンです。」
メークで容姿を華やかにすることが
「はしたない」「ふしだらだ」という
イメージは、令和の時代になっても未だ
根強く存在してしまっているのかもしれない。
岩井氏が続ける。
「脳にとっては変化もストレスなので、
『第一印象の15歳の頃のままの高梨選手で
いて欲しい』という思いと、アスリートは
選ばれし神聖な存在であってほしい、クリ
ーンかつナチュラルであるべきという無意識
の期待が存在していることも原因のひとつ
だと思います。そこにメークによって世俗的
な要素が加わってしまうことで、自分の中の
アスリートに対するピュアなイメージが汚さ
れたと感じてしまうのでしょう」
■アスリートにとってメークはユニフォーム
しかし、アスリートにとってメークの目的
は、容姿をより良く見せることだけではない。
「鏡を通して視覚から自分の顔の印象が
入ってきた時に『今日の私イケてる』と思う
ことで、まず自己肯定感が安定します。する
とおのずとパフォーマンスも安定してきます。
アスリートにとってモチベーションが下がる
不安要素を取り除くことは当たり前のこと。
メークをする暇があるなら練習しろという
批判の声もありましたが、高梨選手は競技に
集中するための手段としてもメークをして
いるのだと思います。アスリートは試合前に
集中するために瞑想をしたり、アロマを焚い
たり、音楽を聞いたりなどのメンタルを整え
ることをしているはず。それらとメークする
ことは同じ位置にあるといえるのではないで
しょうか?」
実際に高梨選手は過去のインタビューで
自身の性格を「もともとネガティブの塊」
分析し、メンタル強化の方法を模索したと
いう。
高梨選手のメークの変遷には、
「研究と分析」の跡が感じられ、きっと
それはアスリートとしても培った視点が
用いられていたのだろう。
メークは戦うための「武器」でもあるし、
アスリートにとっては必要な
「ユニフォーム」といえるのではないだ
ろうか?
(取材・文=SALLiA/ライター)
【転載終了】
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アスリートのメイクは必要だと思い
ます。
非日常と日常の切り替えにはメイク
は有効だと思います。
極度の緊張状態から弛緩させる効果が
あると考えます。
見当違いの批判でしょう。
それに、何故、不可思議な規制違反
で国民に謝らなければならないのか疑問
です。
日の丸を背負っているとか、日の丸
飛行隊とか、選手に重い物を背負わせ
すぎです。
このような面からも、競技以外では
弛緩して気持ちの切り替えが必要なの
では。
特にマスコミのあり方にも問題があ
りますね。
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