ウクライナ緊迫で当面続く原油高を「5円補助金」でゴマカす岸田政権の無能無策

金子勝の「天下の逆襲」


【転載開始】


■ウクライナ緊迫で当面続く原油高を

 「5円補助金」でゴマカす岸田政権の

 無能無策

 公開日:2022/02/23


 ガソリン価格が高騰している。

レギュラーガソリンの店頭価格は1リットル

あたり170円を突破し、10日から上限額を

5円とする政府補助金が石油元売りに支給

されている。

しかし、店頭価格はちっとも下がらない。

岸田政権は補助金ナシではさらなる

ガソリン高を招いたと根拠のない主張を

繰り返しているが、これほどの愚策もない。


 元売り大手は原油高でボロ儲けだ。

2021年4~12月期連結決算で

ENEOSホールディングスの純利益

(国際会計基準)は前年同期比5倍の

3318億円。

コスモエネルギーホールディングスは4.8倍

の799億円、出光興産は1999億円。

コスモHDは22年3月期の純利益を前期比

34%増の1150億円に引き上げた。

利益を膨らませ元売りに補助金をつける

ばかりか、補助額を25円に引き上げる動き

も出てきた。

まさに濡れ手で粟。狂っている。


 野党はガソリン税を一時的に軽減して価格

を25円下げる「トリガー条項」の発動を求め

ている。

環境政策上の問題はあるが、国民の暮らしを

第一に考えれば時限的措置としてあり得る。


 ロシアが軍事圧力をかけるウクライナ情勢

は依然として緊迫している。

プーチン大統領に対し、マクロン仏大統領や

ショルツ独首相はウクライナのNATO加盟を

事実上棚上げして精力的に交渉を続けている。

ウクライナ東部などはロシア系住民が多く、

火種を抱えたままNATOに迎え入れたくない

からだろう。

一方、アフガニスタン撤退でタリバン政権の

復活を許したバイデン米政権は中間選挙を

控えており、弱気な姿勢を見せれば選挙情勢

はたちまち不利になる。

米メディアを利用してロシア軍のウクライナ

侵攻の可能性を騒ぎ立て、むしろ戦争を

あおっているようにさえ見える。

コトが起きればロシア・ドイツ間の

天然ガスパイプラインは止められ、

石油ショックが再来する。


 それにしてもこの間、岸田政権は何をやって

きたのか。

ダメなのは新型コロナ対策だけじゃない。

ガソリン補助金は効果ナシで元売りはボロ儲け。

世界的な利上げに引っ張られた長期金利上昇に

焦った黒田日銀は、国債を無制限に買い入れる

「指し値オペ」を3年半ぶりに実施したが、

ウクライナ緊迫などを受けて超長期金利は上昇。

米FRBが3月から利上げを本格化すれば日米

金利差は広がる。

輸入物価が急激に上昇するか、金融バブルが

はじけて株価や不動産価格を押し下げるか。

スタグフレーション(不況下の物価上昇)の中、

行ったり来たりの展開になるだろう。

岸田・黒田に打つ手なし。無能無策の極みだ。


【転載終了】

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 岸田政権で逃げた票が維新に流れる

だけでしょうね。


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