「ロシアが制圧しても、アフガニスタンのような泥沼に」

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【転載開始】


■軍事ジャーナリストが分析

 「ロシアが制圧しても、アフガニスタン

 のような泥沼に」

 2022/03/08


 2月24日、ロシア軍はウクライナ各地の

軍事施設を空爆。

全面的な侵攻を開始した。

AERA2022年3月14日号では、ロシア軍の

これからの動きを軍事ジャーナリストの

田岡俊次さんが分析する。


*  *  *


 2月24日にウクライナに侵攻した

ロシア軍は1週間たっても首都キエフを

陥落させずにいる。

北のベラルーシから200キロほどだから

ロシア軍は2日でキエフに突入できると

言われていたが、進撃は遅滞した。


 ウクライナ軍の意外な善戦と米国など

が供与した対戦車ミサイル「ジャベリン」

や携帯対空ミサイル「スティンガー」の

効果が報じられるが、ロシア軍はキエフ

近郊にはすでに到達し、同市を包囲する

形勢だ。

人口300万人に近い大都市に入って市街戦

になれば、双方の軍と民間人に万単位の

死傷者が出て、町は瓦礫(がれき)の山

と化す可能性が高いから、包囲をして

兵糧攻めにしつつ停戦交渉で有利な条件を

のませ、ゼレンスキー大統領の辞任、

親ロ派による政権交代を狙っている、

と考える。


 キエフを猛爆撃して地獄とし、地上戦で

多数のウクライナ人を殺し、残骸の上に

親ロ派政権を作ってもそれは国民の憎悪の

的となり、統治が困難になるのは必定だか

ら、威嚇と包囲でウクライナ軍と住民を

弱らせるしかロシアには手が無いだろう。


 だが仮に戦闘による被害者がさほど多く

ならずに停戦となり、ロシアに従順な

ウクライナの新政権が

NATO(北大西洋条約機構)加盟をしなく

ても平和は期待しにくい。


 ロシアによる制圧に反感を高めた

ウクライナ人がゲリラ戦、テロ行動で反抗

する公算は大きい。

ゲリラ戦には待機、訓練、補給の拠点と

なる安全な「聖域」が必要だが、

ウクライナはその西方のポーランド、

ルーマニアなどと接しており、それらの

NATO加盟国がゲリラらに拠点を与えたり、

テロ集団を黙認したり、米国などの諸国

からの武器供与の中継をするような行動を

したりしても、ロシアがそれらの国に侵攻

して拠点を壊滅することは困難だ。


 ソ連は友好国だったアフガニスタンの

政権がイスラムゲリラの蜂起で倒れそう

になったため1979年に出兵、10万人

以上の兵力を投入したが、

アフガンゲリラは隣国パキスタンの

山岳地帯を拠点として米国などから武器

の供与を受け、交代で休息しては

アフガニスタンに戻って戦い続けた。

9年後にソ連は敗退、軍事的威信の喪失

で東欧諸国が離反、ソ連の崩壊に至った。


 プーチン大統領はウクライナの

NATO加盟を防ぎ、それを中立的な

緩衝地帯とすることでロシアの安全を

保とうとし、ウクライナとの国境地帯

での大演習で威嚇したが、それは裏目に

出てロシアをアフガニスタンに似た泥沼

に落とし込む結果となったようだ。

(寄稿)

※AERA 2022年3月14日号


【転載終了】

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 ロシアのウクライナ侵攻が長期化

した場合、消耗戦になりそうですね。


 長期に渡る経済制裁は全世界に

影響を与えるでしょうが、ロシア

国民の疲弊は激しく、クーデター

が発生する可能性もあり得ますね。


 ロシア国民は、全世界からの憎し

みを受け止め切れるのでしょうか?


 プーチンは、公の場に出られなく

なる可能性が強そうですね。

中国も、様子見なのでしょうが、

全世界を敵に回す気はないでしょう

から。


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