孤立深めるプーチン大統領イライラ!
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■孤立深めるプーチン大統領イライラ!
諜報部門トップ「粛清」で作戦難航の
“責任逃れ”
公開日:2022/03/14
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が
ドロ沼化の様相を呈している。
ロシアのプーチン大統領は当初、ウクライナ
の首都キエフを「2日」で制圧し、政権を
転覆させるシナリオを描いていたようだが、
ウクライナ側の徹底抗戦に大苦戦中だ。
膠着状態に苛立つプーチン大統領がついに
「内部粛清」へと乗り出したとの見方が
広がっている。
◇ ◇ ◇
プーチン大統領による「粛清」を報じた
ロシアの独立系メディアによると、対象は
KGB(国家保安委員会)の後身組織FSB
(連邦保安局)の対外諜報部門トップ。
ウクライナに関する諜報活動の責任者だった
セルゲイ・ベセダ氏らは自宅軟禁に置かれた
可能性があるという。
粛清の理由は、ウクライナの政治状況に
ついて不正確で偏った情報を報告したから
だとみられている。
FSBはプーチン大統領が「聞きたい情報」
だけを報告し、プーチン大統領は
「ミスリードされた」と気付いたという。
もっとも、FSBに悪意があったかどうか
は不明だ。
複数のメディアが報じて話題となったFSBの
内部告発者が作成したとみられる文書には、
ウクライナへの軍事侵攻について
〈(FSBは)ロシアにとって有利なように
分析しなければ、良い仕事をしていないと
判断される〉と書かれている。
プーチン大統領に忖度した結果、“作戦失敗”
の責任を背負わされた格好だ。
■作戦難航への苛立ちか
実際、軍事侵攻はプーチン大統領にとって
誤算続きである。
一気呵成に首都キエフを攻略するどころか、
ウクライナ側の反撃を受けて苦戦。
国境地帯に集めたロシア兵のほぼ全てを
ウクライナに投入してキエフへの包囲網を
ジリジリと狭めているものの、戦力の逐次
投入を強いられている。
部下から正確な情報を得られていないばか
りか、プーチン大統領はどんどん孤立を深め
ているようだ。
プーチン政権の内部事情に詳しいロシア人
ジャーナリストのミハイル・ザイガー氏は
米ニューヨーク・タイムズ紙(10日)で、
次のように指摘している。
〈プーチン氏は近年、とりわけコロナ禍が
始まって以来、アドバイザーや友人との接触
をほとんどやめた〉
〈今や彼(プーチン大統領)は孤立を深め、
古参の側近からも距離を置いている〉
諜報機関トップの「粛清」や、
プーチン大統領自身の「孤立化」からは、
政権が一枚岩ではないことがうかがい知れる。
ロシアの侵攻開始の直前に米国が
「侵攻は数日中にも」
「プーチン大統領は侵攻を決断したと確信し
ている」──と警告を発するなど、情報が
ダダ漏れになっていた可能性は高い。
プーチン大統領が周囲に不信感を募らせ、
孤立していったのもうなずける。
となると、この先、とんでもない行動に出て
くる恐れがある。
国際ジャーナリストの春名幹男氏がこう
言う。
「戦況の膠着状態が続いている中、プーチン
氏は侵攻作戦が難航している責任は自分には
ない、と示したいのではないか。作戦難航に
対して高まる苛立ちの裏返しとも取れます。
FSBが『プーチン氏に都合のよい報告をして
いた』との話がある一方、米国がウクライナ
国内で活動するFSBの工作員の排除に力を
入れていたという話もあります。ウクライナ
の国内情勢を、きちんと把握できていなかっ
た可能性は否めません」
孤立を深めるプーチン大統領は一体、
次に何をしでかすつもりなのか。
【転載終了】
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ウクライナ戦争がプーチン失脚の
切っ掛けになり、西側寄りの政権が
できた場合、中国が国際社会から
孤立する可能性も?
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