【キエフ発】ウクライナ軍「善戦情報」を検証する
田中龍作ジャーナル
【転載開始】
■【キエフ発】ウクライナ軍「善戦情報」を
検証する
2022年3月25日
田中はウクライナ軍の車両に乗り、
ロシア軍がノドから手が出るほど欲しい
街に入った。=24日、ヴィシュグラードゥ
撮影:田中龍作=
開戦から28日目、3月24日。
当局発表を受けて
「ウクライナ軍が●●●を奪還した」など
とする海外メディアの記事が目につくよう
になった。
日本のマスコミはそれを翻訳で垂れ流す。
田中は自分の耳と目で確かめたことだけ
を読者に伝えることにしている。
戦争は当局発表と現状が掛け離れているこ
とが多々あるからだ。
この日はキエフ市北隣の戦略要衝
ヴィシュグラードゥに取材車を走らせた。
キエフを出ると黒煙が空に上がっている
のが見えた。
ヴィシュグラードゥが砲撃に遭っているの
ではないことは後になって分かる。
ウクライナは北に行くほどロシア軍の
支配地域となる。
ロシア軍はキエフめがけて南進してくる
ため砲撃が激しくなる。
ヴィシュグラードゥの場合、首都キエフ
の北隣にして水力発電所がある。
ヴィシュグラードゥがロシア軍の手に落ち
れば、キエフは窮地に追い込まれる。
ロシア軍にとってはノドから手が出るほど
欲しい街だ。
ヴィシュグラードゥ入口の
チェックポイントで検問を受けていると、
戦車を積んだ大型トレーラーが過ぎて
行った。
前線が北にあることを否が応にも感じさせ
た。
検問所を管理するウクライナ軍は、田中
がヴィシュグラードゥに入ることを認めな
かった。
「今朝がた砲撃があった。ジャーナリスト
は入れないことにしている」と説明した。
田中が把握しているだけでも、
ジャーナリストはすでに4人が死亡してい
る。軍の説明は分からないでもなかった。
西隣の街に入ろうとしたが、そこも
チェックポイントで軍に拒否された。
道路上を走る車はほぼゼロだった。
兵隊さんがいなければ、まったく普通
の街だ。=24日、ヴィシュグラードゥ
撮影:田中龍作=
《田中は軍の車で戦略要衝の地に入った》
田中は再び戦略要衝のヴィシュグラードゥ
を目指した。
チェックポイントの兵士は「またか」という
顔をした。
通訳が「5分でいいから入れて下さい」と
懇願した。
検問所の司令官は田中に
「How long minutes?」と聞いてきた。
「Only a few minutes」と答えた。
根負けしたのか。
軍はとうとう田中と通訳が
ヴィシュグラードゥに入ることを認めたので
ある。
変に動き回られても困るからだろう。
田中らは戦闘用の車両ではないが、軍の車に
乗せられた。(写真最上段)
10分近く走ると、市庁舎に着いた。
庁舎前は広場になっており商店が並んでいた。
前線の街なのに人々はのんびりと散歩を楽し
んでいた。
子どもが自転車に乗っていた。
対応してくれた軍の小隊長に
「何でこんなに人がいるのか? 避難していな
いのか?」尋ねた。
小隊長は「(ここ市庁舎から)25㎞北の
地点までロシア軍を押し戻したので、
人々が戻って来てるんだ」と説明した。
表情は晴れやかだった。
戦況に詳しい地元メディア関係者によると、
つい1週間前、ロシア軍は市庁舎から15㎞の
地点まで迫っていた。
極東のどこかの国のような
ショーウィンドウではない。
やらせではない。
第一、田中は飛び込みなのである。
最大の激戦地イルピンでもウクライナ軍
が押し戻していることを、田中は現場で
確認している。
ベラルーシの援軍でもない限り、ロシア軍
が通常戦で勝利するのは難しい状況と
なっているようだ。
焦ったプーチン大統領が大量破壊兵器の使用
に踏み切らないことを願うばかりだ。
【転載終了】
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ここまで来ると、長期繊維なりそう
ですね。
田中氏が懸念するように、化学兵器
や核を使わなければいいのですが。
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