大規模破壊の爆心地に入った  ロシア側の説明と食い違う

田中龍作ジャーナル


【転載開始】


■【キエフ発】大規模破壊の爆心地に入った

 ロシア側の説明と食い違う

 2022年3月27日 


「ここがエピセンター(爆心地)だ」。将校

は指し示した。=26日、ショッピングモール

爆破現場 撮影:田中龍作=


 開戦から29日目、3月26日。


 ロシアの反体制指導者ナワリヌイ氏らが

設立した独立系メディア「ザ・インサイダー」

に所属していた女性記者オクサナ・バウリナ

さんが、キエフで取材中に爆殺された事件―


 ロシアにいるのが危うくなったオクサナさん

は、ポーランドに出国、ポーランドの

パスポートでウクライナに入国していたこと

が分かった。

ウクライナ軍の将校が田中に明かした。


 将校によれば、オクサナさんが殺害されたの

は23日午後4時頃。

場所はロシア軍の爆撃で破壊された

ショッピングモール東側の芝地。


 教えられた場所に行くと確かに直径約1m、

深さ30㎝余りの穴があった。

小型ミサイルでドローンから狙い撃ったのだ

ろう。


 地元メディア関係者によると、彼女は開戦前

からウクライナで取材活動を続けていたという。


 事件当日、田中は午後2時ごろまでこの現場

にいた。

ウクライナ軍から「すぐ出ろ」と強い口調で

言われなかったら、巻き添えを食らっていたか

もしれない。


 一部の海外メディアが、ショッピングモール

北側の駐車場で爆撃を受けて死亡した人物の

映像を流し、それがSNSで拡散されているが、

この人物はショッピングモールの社員だ。


手前にある円柱形の巨大な物体は高層

ビルの柱。爆発の凄まじさに圧倒される。

=26日、ショッピングモール爆破現場 

撮影:田中龍作=


 オクサナさんが命を落としてまで取材しよ

うとしていた破壊現場に、田中は3度足を

踏み入れた。


 現場検証をしていたウクライナ軍と

鉢合った。

取材目的をありのままに言うと、軍は立ち

入りを認めた。

それも案内付きで。

案内してくれたのは何と将校だった。


 ライフルは持たずホルスター

(拳銃ホルダー)のみ。

部下の兵士を引き連れていたので、一目で

将校だと分かった。


 大メディアの記者ならともかく、一介の

フリージャーナリストを案内して情報操作も

何もない。


 田中は

「エピセンター(爆心地)を見せてくれ」と

頼んだ。


 足を滑らせれば大けがをするような瓦礫

の山を登った。

将校は斜め下を指さし

「ここがエピセンターだ」と言った。


 「ビッグホールは?」と聞くと「瓦礫が

覆い被さっているが、ここがエピセンター

だ」と答えた。


 瓦礫の海が直径10m以上に渡って陥没して

おり、明らかにここにミサイルが落ちたこと

が分かる。


 爆心地正面に立つ高層ビルの壁が最上階ま

で吹き飛んでいることから、バンカーバスタ

ーではない。


 現場の状況は「地下にウクライナ軍の軍事

施設があったから」とするロシア側の説明と

食い違う。


 将校は最後に「爆心地を見せたのはアンタ

(田中)が初めてだよ」と言った。



ショッピングモール1階。=26日、

キエフ市 撮影:田中龍作=


【転載終了】


**********************


 ロシアの発表を見ていると、日本の

第二次世界大戦下での”大本営発表”

ようですね。


0コメント

  • 1000 / 1000