ロシアは首都攻略を諦めていなかった・・・

田中龍作ジャーナル


【転載開始】


■【キエフ発】

 ロシアは首都攻略を諦めていなかった

 「攻撃減らす」の嘘

 2022年3月31日


砲撃に遭い破壊された食料供給基地。

数カットも撮らないうちに警察の

パトカーが急行してきた。=30日、

ブロバリィ市 撮影:田中龍作=


 開戦から33日目、3月30日。


 ロシア国防省は29日、ウクライナとの

停戦協議を受けて

「キエフへの攻撃を劇的に減らす」と

発表した。

が、その舌の根も乾かぬうちだった―


 キエフ北東の防衛線であるブロバリィに

ロシア軍陣地からと見られる砲撃が30日

未明にあった。


 砲撃に遭い破壊されたのは首都キエフへ

の食料供給基地だった。

ロシア軍が迫る前線まで直線距離にして南

にわずか18㎞の場所である。


 黒焦げになり半壊した建物を撮影して

いると、2~3分も経たぬうちに、

警察のパトカーが駆け付けてきた。


 警察官2人が激しい剣幕で咎めてきた。

「なぜ、ここが砲撃されたことを知ってい

るのか?」と。


 警察官は明らかに田中らをロシア側の

スパイと疑っていた。


 同行の通訳が

「我々の取材ルートで割り出したんだ」と

答えたが、信用してもらえなかった。


 田中らはシークレット・サービス

(ウクライナ版FBI)のオフィスまで連行

された。


ブロバリィとの境となる道路は完全に塞が

れている箇所もあった。迂回してもまた

行き止まりになっていたりした。

=30日、キエフ市 撮影:田中龍作=


 取調官は田中の通訳から現場撮影に至る

までの経緯を聞き、田中が日本人である

ことからも「スパイではない」との心象を

半ば得たようだった。


 確証を得るために田中が撮影した写真を

チェックしておこうと考えたのだろう。


 「あなたはジャーナリストだ。撮影した

写真を見せたくなければ、見せなくてもい

い。見せても構わないのだったら、見せて

下さい」。取調べ官はソフトに告げた。


 スパイの嫌疑はここで100%晴らして

おかねば、今後の取材に支障が出てくる

・・・田中はそう考え、写真を見せた。

公共施設や軍の施設はもちろん撮影して

いない。


 田中と通訳はすぐに解放された。


 ブロバリィは10日前に訪れた時よりも

数段と警戒が厳しくなっていた。


 バリアーは増強され、住民が砦を築く

光景も見られた。

コンクリートブロックの隙間からは

機関銃の銃身がニョッキリと突き出てい

た。


 幹線道路の脇に拡がる杉林は、杉の木

が横倒しにされ戦車が通れないように

なっていた。 


 戦車は道路を通る他ない。

ウクライナ軍にとっては迎撃しやすくな

る。


 キエフ北東の防衛線には、決戦前夜の

ような緊張感が垂れ込めていた。


 道すがら話しかけることのできた初老

の男性は「ロシアの言うことなんか信じ

ていない。いつもウソをつくから」と

答えた。

さも当たり前であるかのような表情だった。


横倒しになった杉の木は戦車の砲身、砲塔

と同じ高さであるため戦車は進めなくなる。

道路に上がったところをウクライナ軍

から迎撃される。

=30日、ブロバリィ市 撮影:田中龍作=


【転載終了】

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 ロシアの方が、早く停戦をしたい

のでは?

デフォルトが迫っていますから。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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