米は窮地・・・
桜井ジャーナル
【転載開始】
■米国がダーイッシュをラッカから脱出させたことを
英国系の有力メディアも伝える状況で、米は窮地
トルコへ亡命したSDF(シリア民主軍)の
元広報担当、タラル・シロによると、ダーイッシュ
(IS、ISIS、ISILとも表記)の戦闘員数千名は
アメリカとの秘密合意に基づき、ラッカを脱出して
デリゾールなどへ向かったとロイターの記者に
語ったという。
BBCは脱出に加わった運転手のひとりから
脱出にはトラック50台、バス13台、ダーイッシュの
車両100台が使われと聞いたと伝えている。
またトルコのメディアによると、SDFはアメリカ政府が
武器をYPG(クルド人民防衛隊)へ供給するために
作り上げた隠れ蓑で、実態はYPGだとシロは話して
いる。
こうした脱出作戦を秘密裏に行うため、ラッカでの
戦闘も演出したという。
トルコ側はシロと同じ主張をしているが、アメリカ側は
否定している。
ラッカだけでなく、イラクのモスルなどからアメリカは
ダーイッシュやアル・カイダ系武装集団をデリゾールへ
移動させているという情報は以前から伝えられていた。
デリゾールの南東地域、ユーフラテス川沿いには
油田地帯た広がり、それをアメリカは押さえたがって
いたのだ。
武装集団の幹部クラスや金庫番をヘリコプターで
アメリカ軍が救出していたとも伝えられている。
しかも、クルドがアメリカの思惑通りに動かず、
YPGとロシアが共同記者会見を開くという事態。
アメリカは逃がした戦闘員で「穏健派」を編成しようと
しているが、そうした「穏健派」がインチキだということは
2012年8月の段階でアメリカ軍の情報機関DIA
(国防情報局)がホワイトハウスへの報告という形で
明らかにしている事実だ。それは7:27も変わらない。
反シリア政府軍の主力はサラフィ主義者、
ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団の
AQI(アル・ヌスラの実態は同じだとしている)で、
バラク・オバマ政権が「穏健派」に対する軍事支援を
継続したなら、東部シリア(ハサカやデリゾール)に
サラフィ主義者の支配国が作られる可能性がある
とも警告している。
この報告が作成された当時のDIA局長が
マイケル・フリン中将だ。
この事実の基づき、フリンは退役後、アル・ジャジーラの
番組でダーイッシュの勢力が拡大したのはオバマ政権
が決めた政策によると語っている。
アメリカ/NATO軍がアル・カイダ系武装集団と
連携して侵略作戦を展開していることはリビアで
明白になり、シリアではダーイッシュという別の
タグをつけた武装集団が登場してきた。
その集団が売り出されたのは2014年。
1月にイラクのファルージャでイスラム首長国の
「建国」を宣言、6月にファルージャを制圧したが、
その間、アメリカの軍や情報機関は傍観していた。
ジェームズ・フォーリーの首をダーイッシュが切った
とする映像が公開されたのはこの年の8月。
この映像はフェイクだった可能性が高く、
凶暴性を演出してアメリカ軍が介入する環境を
作ろうとしたという見方もある。
こうしたアメリカのシナリオを狂わせたのが
2015年9月30日のロシア軍による空爆の開始。
アメリカ軍とは違い、シリア政府の要請を受けての
ことだった。
これでダーイッシュやアル・カイダ系武装集団は
劣勢になる。
ロシア国防省のスポークスパーソンは12月9日に
会見で、アメリカ軍がロシア軍のダーイッシュに
対する攻撃を妨害してきたと非難している。
その一例としてあげたのが11月23日の出来事。
2機のSu-25がダーイッシュの拠点を破壊する作戦を
展開中、アメリカ軍のF-22が現れて攻撃を妨害、
Su-35が救援に現れるまでそうした行為が続いたと
している。F-22はイラク領へ逃げたという。
アメリカ軍はシリア北部に基地を建設、
7000名とも言われる部隊を侵入させているのだが、
クルド軍がアメリカの手先になっていないことから
戦闘になるとアメリカ軍は厳しい戦いを強いられる
だろう。
こうした状況を打開するためにアメリカは新たな
戦争を目論んでいると推測する人が少なくない。
ドナルド・トランプ大統領のエルサレム発言で中東の
軍事的な緊張が高まり、レバノンへの軍事侵攻が
現実味を帯びてきた。
しかし、この発言で分裂していたパレスチナ陣営が
連携する動きを見せ、イスラム諸国では庶民の
突き上げで支配層はアメリカやイスラエルと対峙
せざるを得なくなるかもしれない。
これまでアメリカのネオコンはウクライナのクーデターで
ロシアを締め上げようとしたが、それが原因でロシアと
中国との同盟を強化させ、中東や北アフリカでの
侵略戦争によってイラク、イラン、シリア、トルコ、
カタール、ロシアを結びつけてしまった。
パキスタン軍もアメリカのドローンを撃墜すると
警告している。
【転載終了】
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湾岸戦争も失敗と言えるでしょうし、
ウクライナのクーデターも失敗、アフガンも然り、
トルコのクーデターもロシアからの情報で失敗
しています。
最終的には、ロシアの参加によりシリアから
ISが逃げ出し、これも失敗です。
あれだけ、有志連合が攻撃しても(的外れの爆撃)
ISに打撃を与えられず、ロシアが参加したら
1年かからずISが壊滅しました。
察しのいい読者ならもうお分かりと思います。
今のアメリカはこのような感じでしょうかね。
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